利益成長【青天井】銘柄リスト〔第2弾〕22社選出 <成長株特集>
本特集では、7月30日に配信した「利益成長【青天井】銘柄リスト〔第1弾〕」に続き、“青天井”銘柄リストの第2弾をお届けします。今回は7月31日から8月3日の期間に発表された決算の中から、23年4-6月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している22社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> [東証P]。23年4-6月期(第1四半期)の税引き前利益は182億円とこれまでの過去最高益を17.4倍も上回って着地。グローバルセキュリティエキスパート <4417> [東証G]が連結子会社から持ち分法適用関連会社に移行したことに伴い、Gセキュリ株式の時価洗替に伴う株式評価益161億円を計上したことなどが利益を大きく押し上げた。
2位に入ったフジ日本精糖 <2114> [東証S]の4-6月期(第1四半期)は、海外原糖相場やエネルギー価格などコスト上昇に販売価格が追い付いてきたことで精糖事業の採算が改善した一方、競争激化の影響などで機能性素材事業の利益は落ち込み営業減益となった。ただ、国内の投資先から配当金6.6億円を受領したことで、経常利益は12.5億円と前年同期比2.1倍に膨らんだ。
続く3位の東北電力 <9506> [東証P]は電気料金値上げで小売収入が増加したうえ、燃料価格の下落で燃料費調整制度のタイムラグ影響が差益に転じ、4-6月期(第1四半期)の経常利益は1130億円と8年ぶりに過去最高益を塗り替えた。併せて、非開示だった24年3月期通期の同利益が2000億円と8期ぶりに最高益を更新する見通しを示し、配当も15円と2期ぶりに復配する方針とした。
4位のマックス <6454> [東証P]はインダストリアル機器部門で北米向けに鉄筋結束機や消耗品などの販売が伸びたほか、為替の円安によるプラス効果も収益を押し上げた。業績好調に伴い、24年3月期通期の経常利益を従来予想の106億円→119億円に上方修正し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。株価は1日に約33年1ヵ月ぶりの高値2960円まで上値を伸ばしている。
6位に入った樹脂製バルブメーカーの旭有機材 <4216> [東証P]は足もとで半導体製造装置向けの旺盛な需要を捉えており、業績は急拡大を続けている。直近3ヵ月の4-6月期(第1四半期)は半導体関連の大型工事案件を背景に樹脂製バルブが引き続き好調に推移し、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。
7位にリスト入りした山崎製パン <2212> [東証P]の4-6月期(第2四半期)は原材料高騰に対応して値上げしたことに加え、低価格帯商品などの品揃え強化も奏功し、食パンや菓子パンを中心に売り上げを伸ばした。併せて、23年12月期通期の経常利益予想を7期ぶり最高益見通しに上方修正するとともに、期末一括配当も増額したことが好感され、4日の株価は2507円50銭と約5年ぶりの高値をつけた。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<9658> ビジ太田昭 1636 18282 1053 533 20525 3241 1.7 *
<2114> フジ日本 71.6 1251 729 17.7 2500 2124 13.3
<9506> 東北電 58.7 113071 71230 31.0 200000 152616 3.4
<6454> マックス 36.1 4196 3082 13.8 11960 10510 15.7
<4298> プロト 31.2 2755 2100 11.0 7730 6963 9.6
<4216> 旭有機材 27.4 4353 3416 0.5 12200 12140 11.1
<2212> 山パン 23.3 13087 10617 3.0 38000 36905 25.7
<4709> IDHD 21.9 884 725 5.8 2650 2504 14.8
<5351> 品川リフラ 21.4 3977 3277 26.6 14500 11457 4.9
<6488> ヨシタケ 19.4 487 408 10.9 1500 1352 9.7
<3132> マクニカHD 14.5 19611 17122 10.5 62800 56832 9.2
<6516> 山洋電 13.0 4817 4264 18.1 16800 14226 7.1 *
<2875> 東洋水 12.5 15277 13579 25.8 55000 43724 14.4
<3242> アーバネット 10.4 1501 1359 2.4 2250 2198 7.3
<6088> シグマクシス 9.5 1086 992 17.9 3850 3265 21.2
<4559> ゼリア新薬 8.9 3355 3082 18.7 9000 7579 14.7
<7466> SPK 8.2 1034 956 1.4 2950 2910 9.1
<9039> サカイ引越 5.5 5691 5394 5.2 12707 12080 12.0
<6718> アイホン 5.3 1830 1738 4.5 6200 5931 9.8
<9059> カンダ 5.1 915 871 1.7 3150 3097 7.5
<5334> 特殊陶 4.8 36127 34485 3.9 97000 93384 9.6 *
<3666> テクノスJ 3.6 495 478 8.8 1475 1356 14.6
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している22社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> [東証P]。23年4-6月期(第1四半期)の税引き前利益は182億円とこれまでの過去最高益を17.4倍も上回って着地。グローバルセキュリティエキスパート <4417> [東証G]が連結子会社から持ち分法適用関連会社に移行したことに伴い、Gセキュリ株式の時価洗替に伴う株式評価益161億円を計上したことなどが利益を大きく押し上げた。
2位に入ったフジ日本精糖 <2114> [東証S]の4-6月期(第1四半期)は、海外原糖相場やエネルギー価格などコスト上昇に販売価格が追い付いてきたことで精糖事業の採算が改善した一方、競争激化の影響などで機能性素材事業の利益は落ち込み営業減益となった。ただ、国内の投資先から配当金6.6億円を受領したことで、経常利益は12.5億円と前年同期比2.1倍に膨らんだ。
続く3位の東北電力 <9506> [東証P]は電気料金値上げで小売収入が増加したうえ、燃料価格の下落で燃料費調整制度のタイムラグ影響が差益に転じ、4-6月期(第1四半期)の経常利益は1130億円と8年ぶりに過去最高益を塗り替えた。併せて、非開示だった24年3月期通期の同利益が2000億円と8期ぶりに最高益を更新する見通しを示し、配当も15円と2期ぶりに復配する方針とした。
4位のマックス <6454> [東証P]はインダストリアル機器部門で北米向けに鉄筋結束機や消耗品などの販売が伸びたほか、為替の円安によるプラス効果も収益を押し上げた。業績好調に伴い、24年3月期通期の経常利益を従来予想の106億円→119億円に上方修正し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。株価は1日に約33年1ヵ月ぶりの高値2960円まで上値を伸ばしている。
6位に入った樹脂製バルブメーカーの旭有機材 <4216> [東証P]は足もとで半導体製造装置向けの旺盛な需要を捉えており、業績は急拡大を続けている。直近3ヵ月の4-6月期(第1四半期)は半導体関連の大型工事案件を背景に樹脂製バルブが引き続き好調に推移し、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。
7位にリスト入りした山崎製パン <2212> [東証P]の4-6月期(第2四半期)は原材料高騰に対応して値上げしたことに加え、低価格帯商品などの品揃え強化も奏功し、食パンや菓子パンを中心に売り上げを伸ばした。併せて、23年12月期通期の経常利益予想を7期ぶり最高益見通しに上方修正するとともに、期末一括配当も増額したことが好感され、4日の株価は2507円50銭と約5年ぶりの高値をつけた。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<9658> ビジ太田昭 1636 18282 1053 533 20525 3241 1.7 *
<2114> フジ日本 71.6 1251 729 17.7 2500 2124 13.3
<9506> 東北電 58.7 113071 71230 31.0 200000 152616 3.4
<6454> マックス 36.1 4196 3082 13.8 11960 10510 15.7
<4298> プロト 31.2 2755 2100 11.0 7730 6963 9.6
<4216> 旭有機材 27.4 4353 3416 0.5 12200 12140 11.1
<2212> 山パン 23.3 13087 10617 3.0 38000 36905 25.7
<4709> IDHD 21.9 884 725 5.8 2650 2504 14.8
<5351> 品川リフラ 21.4 3977 3277 26.6 14500 11457 4.9
<6488> ヨシタケ 19.4 487 408 10.9 1500 1352 9.7
<3132> マクニカHD 14.5 19611 17122 10.5 62800 56832 9.2
<6516> 山洋電 13.0 4817 4264 18.1 16800 14226 7.1 *
<2875> 東洋水 12.5 15277 13579 25.8 55000 43724 14.4
<3242> アーバネット 10.4 1501 1359 2.4 2250 2198 7.3
<6088> シグマクシス 9.5 1086 992 17.9 3850 3265 21.2
<4559> ゼリア新薬 8.9 3355 3082 18.7 9000 7579 14.7
<7466> SPK 8.2 1034 956 1.4 2950 2910 9.1
<9039> サカイ引越 5.5 5691 5394 5.2 12707 12080 12.0
<6718> アイホン 5.3 1830 1738 4.5 6200 5931 9.8
<9059> カンダ 5.1 915 871 1.7 3150 3097 7.5
<5334> 特殊陶 4.8 36127 34485 3.9 97000 93384 9.6 *
<3666> テクノスJ 3.6 495 478 8.8 1475 1356 14.6
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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