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リスク選好ムードが広がり33000円を回復【クロージング】


 

31日の日経平均は大幅反発。412.99円高の33172.22円(出来高概算19億9000万株)と7月5日以来の33000円を回復して取引を終えた。前週末の米国株高や円安進行を背景にリスク選好ムードが広がり、幅広い銘柄に買いが優勢となり、日経平均は前場中盤には33402.08円まで上げ幅を広げた。ただし、本格化する決算を前に積極的な上値追いの動きは限られ、日経平均は33000円~33200円辺りでの保ち合いを継続した。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1500を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、海運、空運、金属製品、鉱業の4業種を除く29業種が上昇。精密機器、輸送用機器、鉄鋼、電気ガス、卸売の上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、豊田通商<8015>が堅調だった半面、ファナック<6954>、アドバンテス<6857>、KDDI<9433>、キーエンス<6861>が軟調だった。

前週末の米国市場は、PCEコアや雇用コスト指数が市場予想を下回り、これによる金利低下が支援材料となり、主要3株価指数が上昇。ハイテク株の上昇が目立つなか、SOX指数が2.22%高、ナスダック指数が1.90%高となっており、東京市場でもハイテク銘柄を中心に値を上げる動きが目立った。また、円相場が一時142円台を目指す動きとなるなど円安が進んだため、自動車など輸出関連株にも投資資金がシフトしたほか、日銀によるイールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟化を材料視した金融株の一角にも買いが入り、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。一方、業績不安からファナックやキーエンスなどには売りが優勢となり、上値の重荷となった。

各国の中央銀行の政策イベントを通過したため、再び投資家の資金は株式市場に向かっているとの見方が多い。再び米国の経済指標に向かうと考える向きも増えており、31日に7月のシカゴ購買部協会景況指数、8月1日の7月のISM製造業景況指数、3日の7月のISM非製造業景況指数、4日の7月の雇用統計などの結果が注目されそうだ。

《CS》

 提供:フィスコ

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