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9256 サクシード

東証G
754円
前日比
-5
-0.66%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.7 1.15 1.86
時価総額 27.0億円
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サクシード Research Memo(1):先行投資継続も、2ケタ増益を見込み過去最高益へ


■要約

1.「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」
サクシード<9256>は、教育・福祉に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは教育人材支援事業と福祉人材支援事業を展開、教育サービスでは個別指導教室事業「個別指導学院サクシード」と家庭教師事業「家庭教師のサクシード」を運営している。教育分野では、教員の働き方や教育環境の地域格差などの課題が深刻化、特に学校教員の過重労働問題に関しては、教員が多くの業務を抱えるなか、グローバル化やIT化に対応しなければならないだけでなく、部活動の運営なども担当する現在の業務量の削減は、喫緊の課題と言える。福祉分野においても、保育園、学童施設などの人材不足が年々深刻さを増している。同社は「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を企業ミッションに、4つの事業を通じてこうした課題の解消を支援している。

2. 社内マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、登録者の共有に強み
人材サービスでは、学校や自治体、人材不足に悩む同業他社学習塾や保育施設への人材紹介・派遣を行っている。教育サービスの柱の一つである「個別指導学院サクシード」の特徴は、地域に密着し、講師1人に生徒3人というモデルで質の高い授業を低価格で提供するところにある。また、「家庭教師のサクシード」は対面型とオンライン型の兼営に特徴がある。オンライン型の対象を全国に広げることで教育機会の地域格差是正に努めている。同社の強みの一つは、マーケティングチームを自社内に持っていることで、人材獲得のための施策を機動的に行えることにある。また、獲得した登録者と求人企業の詳細なニーズを踏まえ、専属のコーディネーターがきめ細かくマッチングを行うこと、登録者を4つの事業間で互いに共有できることにある。

3. 2024年3月期は中期成長に向けた先行投資継続も、2ケタ増益~過去最高益の計画
2023年3月期の業績は、売上高2,939百万円(前期比13.4%増)、営業利益382百万円(同9.8%減)となった。教育と福祉の分野で高い水準で人手不足が続いていることが同社の売上成長を押し上げる要因となったが、個別指導教室の出店費用や営業規模拡大に伴う人件費や広告費など先行費用の増加により、営業利益は減益となった。同社は2024年3月期の業績について、売上高3,440百万円(前期比17.1%増)、営業利益445百万円(同16.3%増)を見込んでいる。市場の成長性から先行投資は続けるが、教育人材支援事業や個別指導教室事業を中心に2ケタ増益を確保、過去最高益を目指す計画である。

4. 成長戦略により教育関連サービスでオンリーワンポジションの獲得を目指す
同社の4つの事業はいずれも、教育という日本を支える国策のど真ん中にある、タイミングを得た成長事業と言える。したがって短期的な波動はあっても、中長期的に成長を継続することができると考える。同社では、(1) 個別指導教室の出店加速、(2) オンライン家庭教師の生徒数増加、(3) 学校・自治体向け人材サービスの拡大という成長戦略を掲げている。個別指導教室や家庭教師の全国展開などを推進し、公民連携事業へ積極参加していくことで教育関連サービスにおけるオンリーワンのポジションを獲得する意向である。なお、成長に向けてシナジーが見込める場合には、M&Aを積極的に駆使していくことも検討しているようだ。

■Key Points
・教育・福祉関連の人材サービス、個別指導教室や家庭教師など教育サービスを展開
・強みは自社内マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、各事業での登録者の共有
・2024年3月期も中期成長に向け先行投資を継続するが、2ケタ増益を確保し過去最高益へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SI》

 提供:フィスコ

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