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6557 AIAIグループ

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AIAI Research Memo(3):認可保育園AIAI NURSERYと多機能型施設AIAI PLUSが主力


■AIAIグループ<6557>の事業概要

1. 事業概要
認可保育園AIAI NURSERY(小規模保育施設AIAI MINIを含む)、多機能型施設(児童発達支援及び保育所等訪問支援事業所)AIAI PLUS、サービス付高齢者向け住宅AIAI MAISON、住宅型有料老人ホームAIAI HOUSE、手作りおもちゃ工房(生活介護施設)AIAI FACTORY、及び保育園運営管理自社開発システムCCS等の販売を展開している。事業エリアとしては千葉県・東京都・大阪市及び神奈川県に展開している。

2023年3月期の売上高構成比は、チャイルドケア事業(AIAI NURSERY、AIAI PLUS)が94.1%、ライフケア事業(AIAI MAISON、AIAI HOUSE、AIAI FACTORY)が4.0%、テック事業が1.9%だった。2023年3月期末時点の施設数はAIAI NURSERYが84施設、AIAI PLUSが17施設、AIAI MAISON/AIAI HOUSEが2施設、AIAI FACTORYが1施設、合計が104施設となった。認可保育園経営数は業界6位規模である。施設数の増加に伴って売上高も増加基調である。

なお、2023年3月期まで事業区分をチャイルドケア事業、ライフケア事業、テック事業としていたが、2023年5月に策定した「AIAIグループ中期経営計画」(2024年3月期~2026年3月期)を踏まえて、2024年3月期より単一セグメントに変更する。

2. 特色ある幼児教育プログラムが特徴、千葉県において圧倒的シェア
認可保育園AIAI NURSERYは、児童福祉法に基づいた児童福祉施設で、面積や保育士等職員数など国が定めた設置基準を満たし、都道府県知事等に認可された施設である。国及び自治体が負担する施設型給付(園児や保育士に関する補助金、施設の賃借に関する補助金等)を受けて施設を運営する。小規模保育施設AIAI MINIは、子ども・子育て支援新制度によって新設された保育施設で、19名以下の定員かつ0歳から2歳までの子どもを対象として市町村の認可を受けた施設である。利用者からの保育料及び自治体からの地域型保育給付を受けて施設を運営する。

多機能型施設AIAI PLUSは、発達に遅れのある未就学児(小学校入学前の児童)を対象として、日常生活における基本的な動作の指導や知識技能の付与、集団生活への適応訓練などの児童発達支援のほか、保育所等訪問支援を提供する施設である。1回90分コースのプログラム(運動プログラム、学習プログラム)に週2回以上取り組むことで、適切な行動をとるための感覚情報を処理・組織化していく感覚統合を育成し、発達をサポートする。児童の発達支援において多様化するニーズに応えるため、発達に関する専門家が個別にサービスを提供している。保育園や幼稚園への出張プログラム提供も実施している。収益は、国民健康保険団体連合会(国保連)に障害福祉サービス費を請求するほか、自費負担サービス料を利用者に請求している。なお自治体補助により、利用者は実質的に原則無償で利用できる。

AIAI NURSERY及びAIAI PLUSの特徴・強みとしては、特色のある独自の教育プログラムが高い評価を得ていること、千葉県・東京都・大阪市に集中したドミナント戦略によって効率よく展開していることなどがある。

AIAI NURSERYは、単に子どもを預かるだけの保育園ではなく、同社は大型遊具「AINI」及び雨天対応型園庭遊具「AINI BOX」(子どもの運動能力を伸ばす総合アスレチック)を設置しているほか、各施設に専用の学習室を設けて子どもの数・図形・文字などに関わる感覚を豊かにするプログラムを実施するなど、「子どもの才能が伸びる園」として就学前能動的学習の充実を図っている。AIAI PLUSにおいては、2021年4月にサービス内容をリニューアルし、学習と運動を支援する「プログラムの専門家」として新たな発達支援プログラムをスタートさせた。なお雨天対応型園庭遊具「AINI BOX」は2021年8月に第15回キッズデザイン賞を受賞している。またコスト面では、自社システムによってペーパーレス化を推進し、保育士の事務作業削減を実現している。

この結果、特に千葉県においては圧倒的なシェアを誇り、千葉県内における施設用の土地・建物賃貸情報を得やすくなり、新卒保育士の採用でも有利な状況となっている。

ライフケア事業は、東京都でサービス付高齢者向け住宅AIAI MAISON、大阪府で住宅型有料老人ホームAIAI HOUSEを運営している。サービス付高齢者向け住宅AIAI MAISONは、高齢者単身または高齢者夫婦(主に65歳以上)が安心して生活できる環境を整えた賃貸施設で、訪問介護等のサービスも提供している。住宅型有料老人ホームAIAI HOUSEは、生活支援等のサービスが付いた高齢者(主に65歳以上)向けの居住施設である。介護が必要となった場合、入居者自身の選択によって、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら、老人ホームでの生活を継続できる。生活介護施設の手作りおもちゃ工房AIAI FACTORYは、生活介護を必要とする利用者に合わせた玩具の製作活動を提供する施設である。いずれも、現状は業態を作り込んでいる段階のため施設数に増減はない。

テック事業は、保育の個別最適化を目指し、自らの認可保育園運営の経験を活かして2011年7月に自社開発した保育園運営管理システムCCSなど、保育施設の業務効率化を推進するためのソリューションを全国の保育事業者向けに提供している。利用者には「適切な保育」を提供し、保育士には「働きやすさ」を提供することが可能になる。なおテック事業については、新たな中期経営計画において、事業環境の変化を考慮して従来の成長分野という位置付けを見直し、リソースをAIAI NURSERYを中心とする「AIAI三育圏」の構築へ再配置する方針としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

 提供:フィスコ

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