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4956 コニシ

東証P
1,353円
前日比
+13
+0.97%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.3 1.07 2.44 1.52
時価総額 953億円
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コニシ Research Memo(1):2022年3月期は売上高・営業利益ともに過去最高を更新。「化成品」が業績けん引


■要約

コニシ<4956>は、「ボンド」ブランドで知られる国内トップクラスの接着剤・シーリング材メーカーである。一般家庭用が有名であるが、産業用、住宅・建材用、建築・土木用と幅広い製品を揃えており、主たる市場は住宅・建築・土木関連である。

1. 2023年3月期業績(実績)
2023年3月期の業績は、売上高123,339百万円(前期比8.5%増)、営業利益7,421百万円(同1.7%増)、経常利益7,927百万円(同1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10,032百万円(同95.4%増)となり、営業利益以下の各利益は過去最高となった。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅増となっているのは、特別利益(固定資産売却益7,185百万円)を計上したことによる。セグメント別では、「ボンド」は販売価格の改善が進んだものの、原材料価格の高騰などにより、セグメント利益は減益となった。「化成品」は新規案件獲得などにより、増収となり、それに伴い増益となった。「工事事業」は補修・改修・補強工事が順調に増加して増収となったが、前期の大型案件の反動で利益は減益となった。全体としては堅調な決算であったと言える。設備投資額は2,667百万円、減価償却費は2,050百万円であった。

2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高129,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益9,300百万円(同25.3%増)、経常利益9,700百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同38.2%減)を予想している。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅減益となるのは、前期に特別利益を計上したことによる。セグメント別では、主力の「ボンド」では、需要は引き続き堅調に推移すると予想し増収を見込んでいることに加えて、販売価改善が浸透し増益を見込む。「化成品」は微増収予想ながら利益率の改善により増益予想。「工事事業」では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移すると予想され、増収増益の予想となっている。設備投資額は、コニシ栃木工場、サンライズ小山工場等を中心に6,689百万円と高水準で、減価償却費は1,947百万円の見込み。年間配当は、5円増配し、54円(予想配当性向30.8%)とする予定だ。

3. 新中期経営計画:2026年3月期に売上高1,408億円、営業利益97億円を目指す
同社は、2026年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」を発表した。グループの重点戦略として「新規開拓・新製品開発」「成長分野への注力」「設備投資」「資本政策」「人的資本」を掲げている。定量的目標としては、最終年度に売上高1,408億円(2023年3月期比14.1%増)、営業利益97億円(同30.9%増)、EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却費)129億円を設定した。この間の設備投資額は、事業拡大・効率化を目的とした成長投資を中心に150億円を計画しており、さらに株主還元も120億円(自己株式取得60億円、配当60億円)を行う予定だ。今後、これらの計画・目標がどのように進捗するか、定量的な目標の達成だけでなく、定性的にも同社がどのように変わっていくか注目したい。

■Key Points
・国内最大級の接着剤・シーリング材メーカー。向け先は住宅・建材用、産業用、建築・土木用と幅広い
・2023年3月期は1.7%の営業増益で過去最高を更新、2024年3月期は25.3%増予想
・新中期経営計画を発表、2026年3月期に売上高1,408億円、営業利益97億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《YI》

 提供:フィスコ

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