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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9470 学研ホールディングス

東証P
1,011円
前日比
+15
+1.51%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.2 0.83 2.57 76.82
時価総額 451億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】月末月初の売り需要は押し目拾いの好機をもたらすか?


「月末月初の売り需要は押し目拾いの好機をもたらすか?」

●25日線が位置する3万2000円処までの調整が意識されてきた

 日経平均株価は6月19日に付けたバブル崩壊後の高値3万3772円をピークにこう着感が強まり、週末には一時3万2600円を割り込むなど大きく調整した。5月の2万9000円辺りから急ピッチの上昇を続け、過熱感が警戒されていただけに、25日移動平均線が位置する3万2000円処までの調整が意識されてくることはやむを得ないだろう。それでも現在の強気トレンドは依然として崩れておらず、過熱を冷ます形でのスピード調整になろう。

 なお、6月末には四半期末のリバランス売りの需給が見込まれるほか、7月上旬にパッシブ型ETFの決算を控えており、売り需要が警戒される。ただし、これら売り需要に対しては、海外投資家による押し目待ちの買いが入りやすいだろう。月末月初にかけて売り需要が高まる局面は想定されるものの、押し目拾いの好機をもたらす可能性もありそうだ。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆メディパルホールディングス <7459> [東証P]
傘下に医薬品卸のメディセオ、日用品雑貨卸のPALTAC <8283> [東証P]を擁する総合卸。5月末に、小中学校・高校向けに体力テストの集計・結果分析までデジタル化するウェブサービスを展開するペスタロッチテクノロジー(東京都)に、学研ホールディングス <9470> [東証P]と出資を実施。スポーツ・体力テストのビッグデータを活用し、次世代の体育教育や健康な体づくりに寄与する新規事業・サービスの開発を協働で推進する計画だ。株価は切り上がる25日移動平均線に沿って上昇トレンドを継続。2020年2月以来の水準を回復しており、19年3月に付けた上場来高値2689円が射程に入ってきた。

◆きんでん <1944> [東証P]
関西電力 <9503> [東証P]系の設備エンジニアリング企業で電設工事ではトップ級。2025年に開催される「大阪・関西万博」では同社のエネルギー・マネジメント・サービス「EMS-AI」を活用し、会場施設の空調や蓄電池、EV(電気自動車)充電器などの設備のエネルギー利用を最適化、会場全体の省エネルギー実現を目指す。株価は25日線を支持線として上昇トレンドを継続。2017年後半以降は2000円大台の手前で上値を抑えられているが、PBR0.7倍台とバリュエーション面での割安感も強く、上値抵抗突破からの一段高に期待したい。

◆GMOインターネットグループ <9449> [東証P]
ネットインフラ、インターネット広告・メディア、インターネット金融、暗号資産(仮想通貨)事業などを展開する総合ネットグループ。7月3日から、エヌビディア<NVDA>の最新GPUを搭載したサーバーなどの無償貸出をグループ従業員に実施する。6月16日からは、同社の従業員はOpenAIが提供するAPIで最新の大規模言語モデル「GPT-4」を実装したSlackアプリの利用が可能となるなど、AI(人工知能)活用の推進による業績への寄与が期待される。株価は足もとで強いトレンドを見せており、22日には2995円まで買われた。週末こそ反動安となったが、24カ月線の突破により長期調整トレンドは転換。21年2月高値の3760円を意識したトレンド形成に向かうか注目したい。

◆A&Dホロンホールディングス <7745> [東証P]
電子計測器、産業用重量計、電子天びん、医療用電子機器などを手掛ける計測・計量機器メーカー。半導体などの材料価格の高騰などが響き、2024年3月期の連結経常利益は前期比2.5%減の74.5億円となる見通しだが、為替変動の影響を受ける健康機器を除き、半導体関連や計測機器、計量機器、DPS機器、医療機器の各セグメントで成長を見込む。株価は6月15日に付けた1759円をピークにこう着をみせているが、切り上がる25日線が支持線として意識されている。2007年8月以来の水準まで回復するなか、同年1月高値3050円を意識したトレンド形成が期待される。

◆花王<4452>[東証P]
トイレタリー、化粧品に強みを持つ家庭用品の総合企業。6月20日に界面活性剤水溶液をミスト状にして蚊に噴霧するだけで、簡単に蚊を駆除できる技術を開発したと発表。蚊はマラリアなどの重篤な感染症を媒介することで知られるが、近年、地球温暖化などの影響により生育環境が拡大し、なかでもデング熱の感染者が世界的に増え、深刻な被害をもたらしている。同技術は殺虫剤とは異なり、蚊の飛行行動とともに気門を通じた酸素の取り込みを妨げてノックダウン状態を引き起こす。殺虫剤とは異なる作用機序を持つため抵抗性の獲得は難しいとみられ、駆除に持続的に利用できる技術として期待される。株価は5月31日に付けた年初来安値4877円からリバウンドを継続し、上値抵抗線として意識される200日線を捉えてきた。抵抗線突破から一段高に向かうか。

(2023年6月9日 記)

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