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3796 いい生活

東証S
552円
前日比
+1
+0.18%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
56.8 1.96 0.91 14.13
時価総額 40.2億円

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いい生活 Research Memo(8):年間60億円以上の売上高を目指す


■中長期の成長戦略

1. 中長期の成長戦略の概要
いい生活<3796>は中期的な目標として、顧客法人数5,000社、平均顧客単価10万円以上(月額)を目指している。売上高にすると年間60億円以上となる。これを達成するためにこれまでの事業戦略を加速して推進していく方針である。成長戦略については、「顧客基盤の拡大」「収益力の強化」「将来への布石」を挙げ、サービスの進化及び導入支援顧客サポート体制の充実を目指す。

(1) 顧客基盤の拡大
利用法人数が右肩上がりであることからも、業務の作業効率の向上・費用対効果は実証済みであり、同社のサービスに興味を持つ潜在的な顧客へのアプローチを続けていく。

(2) 収益力の強化
ワンストップ提供による顧客単価上昇、運用支援サービスレベル向上による LTV(顧客生涯価値)拡大を行う。不動産管理業はサービスの利用期間が長期にわたるため、LTVの高い顧客層である。同社のサービスはSaaSのため、複数のサービスを一体化して利用できることから、高い全体最適性を実現できる強みを生かして顧客満足度を高めることができる。

(3) 将来への布石
不動産プラットフォームへの進化を成長戦略として挙げ、中長期的に持続的かつ安定的な事業成長の確立を図るため、市場特化×SaaS×一元管理の最大化による高成長を推進する。加えて、豊富なサービス群とソリューションを組み合わせるなど付加価値の高いサービスを提供することで、競合他社との差別化を図っていく。

2. 将来的な戦略
同社は、中長期の戦略以外にも将来の展望として、1) 持続可能な顧客獲得サイクル、2) プロダクトビジョン、3) 不動産に関するあらゆるデータが集まるプラットフォームなどの戦略イメージを持っている。

(1) 持続可能な顧客獲得サイクル
見込顧客へのアプローチから、提案、受注、導入支援、運用、サポートというプロセスを経て既存サービスを利用する顧客に対し、追加的サービスの提案を行い、サービス全体の拡販を推進する。既に同社のサービスを利用している顧客は業務の効率化が進み、顧客満足度が高いため、追加サービスを購入して顧客単価が高まる傾向にある。これにより、既存顧客との信頼関係をより強固なものにすると同時に、売上を拡大するための事業基盤が広がる可能性も高まる。売上高については既存顧客向けにアップセル・クロスセルを通じた受注拡大を見込むと同時に、新たに稼働を開始した新規顧客の売上が上乗せされることになる。これにより、不動産管理業を中心に高いLTVを持つ顧客数を増加していく。LTVの高い顧客を獲得することで、サービス開発などのコストを相殺し、大きな利益を生み出す考えである。

(2) プロダクトビジョン
同社は、将来的にはSaaSで各ツールが人の手を介さず、リアルタイムで連携できるシステム構築を行い、会計システム、電子契約、電子決済、ウェブ会議などサードパーティシステムとの連携、ユーザーのビジネスにおけるさらなる最適化を追求する。加えて、インボイス対応や設備・修繕管理機能、経営分析機能、金融領域など新機能や新領域についても拡充し、あらゆる業務領域をカバーすることを目指す。

(3) 不動産に関するあらゆるデータが集まるプラットフォーム
SaaSを媒介として、不動産に関わるあらゆるデータが蓄積されたプラットフォームを構築し、その豊富なデータに基づき、多彩な商品やサービスの取引が展開されるマーケットプレイスとなり、テクノロジーがもたらす付加価値をエンドユーザー・不動産会社にとどまらない市場のすべてのプレーヤーへ届けることを目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《AS》

 提供:フィスコ

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