いい生活 Research Memo(6):2023年3月期は大幅な増収増益、上方修正どおりの着地(2)
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
いい生活<3796>の2023年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比169百万円増加の2,357百万円で、主な増加要因はソフトウェアの77百万円の増加、現金及び預金の75百万円の増加などによるものである。負債合計は同45百万円増加の521百万円で、主な増加要因は顧客からの前払いで受領しているSaaS月額利用料の増加に伴う前受金の増加28百万円などによるものである。純資産合計は同123百万円増加の1,835百万円で、これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による158百万円、配当金実施に伴う利益剰余金の減少34百万円によるものである。
経営指標を見ると、財務の健全性を表す自己資本比率は前期末の78.2%から77.9%に減少しているものの、安定した高水準を確保している。収益性を示すROAは10.4%、ROEは8.9%となった。
2023年3月期の現金及び現金同等物の期末残高は前期末比75百万円増加し、806百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローが635百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが525百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが34百万円の支出となった。
営業活動によるキャッシュ・フローの主な収入の要因は減価償却費448百万円及び税金等調整前当期純利益235百万円によるものである。投資活動によるキャッシュ・フローの主な支出の要因はSaaSの新規開発・機能拡充に係る無形固定資産の取得による支出513百万円によるものである。財務活動によるキャッシュ・フローの主な支出の要因は、配当金の支払額34百万円によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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提供:フィスコ