日ダイナミク Research Memo(8):2024年3月期も大幅増益予想、さらに上振れの可能性
■今後の見通し
● 2024年3月期連結業績予想の概要
日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>の2024年3月期の連結業績予想は、売上高が2023年3月期比2.8%増の23,500百万円、営業利益が同17.1%増の1,400百万円、経常利益が同15.5%増の1,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.4%増の850百万円と、大幅増益予想としている。全セグメントが伸長して人的資本投資などを吸収する見込みだ。収益性向上を重視し、生産性向上や価格適正化など各種取り組みを推進する方針としている。
セグメント別の計画は、システム開発事業の売上高が2023年3月期比4.4%増の9,650百万円で営業利益(全社費用等調整前)が同21.0%増の1,250百万円、サポート&サービス事業の売上高が同3.7%増の7,150百万円で営業利益が14.2%増の803百万円、パーキングシステム事業の売上高が同0.4%増の6,700百万円で営業利益が同12.5%増の920百万円としている。
重点戦略として、IT関連ではサービスメニュー拡充によるNCDサービスモデルの進化、マネージドサービスの適用拡大によるITフルアウトソーシングの推進、中途採用強化やリスキル促進による高度IT人材の育成などを推進する。パーキングシステム事業では、業務プロセス見直しや自営駐輪場を中心とする料金改定のほか、月極駐輪場「ECOPOOL」の機能拡充と次世代駐輪サービスの導入、自治体戦略の見直しによる収支改善、戦略企画部門の機能強化などを推進する方針だ。またコーポレート部門では、マテリアリティへの取り組み強化による経営への本格実装、人材の確保・育成をはじめとした人材マネジメント力の強化、グループ全社でのコンプライアンス・リスク管理体制の強化などを推進する方針だ。
さらに、新中期経営計画「Vision2026」のスタートに伴って連結配当性向の目安を30%以上に設定し、大幅増配予想としている。弊社では、同社は期初時点では不透明感を考慮して保守的に想定する傾向が強いこと、収益性向上戦略推進によって一段の付加価値向上成果が見込まれることなどを勘案すれば、通期会社予想はさらに上振れの可能性が高いだろうと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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提供:フィスコ