Jストリーム Research Memo(11):収益ボラティリティは高まったが、配当は維持
■株主還元策
Jストリーム<4308>は、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の1つと位置付けており、経営環境と業績状況を総合的に勘案し、株主に対する利益還元を図ることにより同社株式の市場価値を高める方針である。2023年3月期は期初業績予想を下回る結果となったが、配当については、期初の予想どおり1株あたり16円を実施することとした。これは、堅調な利益計上や手元資金の確保を鑑み、事業拡大への投資の水準を踏まえつつも、過去の支払実績を前提に安定性と継続性に配慮し、利益還元を積極的に実施するという基本方針を新たに設定し、今後も株主に対する利益還元を強化していこうという考えが背景になっている。2024年3月期の配当についても1株当たり16円を計画している。
■情報セキュリティ
同社が顧客から預かるデータの中には秘匿情報や個人情報など、情報管理が必要なコンテンツが存在しており、システムの設計や運用上でこれらの情報が漏えいすることのないように厳重に管理している。加えてプライバシーマークの認定も受けている。また、運営するWebサイトに対しては外部機関による脆弱性検査を、サイバー攻撃についても随時システムの強化を実施している。システムトラブルについては日々監視を行い、システム、ネットワークにかかわらず可能なものは二重化し、万一トラブルが発生した場合でも、短時間で復旧できるような体制を組んでいる。オフィスでもアンチウイルスソフトの利用やHDDの暗号化、操作ログ管理、USBメモリの使用禁止、社外持ち出し専用PCの運用及びPCのシンクライアント化や位置情報管理など、機密・個人情報などの情報漏えいへの対策を常時取っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《AS》
提供:フィスコ