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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6383 ダイフク

東証P
3,288.0円
前日比
+32.0
+0.98%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.8 3.09 1.91 4.35
時価総額 12,489億円
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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─堅調な推移が期待される東京市場、物色は半導体関連を軸に展開


「堅調な推移が期待される東京市場、物色は半導体関連を軸に展開」

●外国人投資家は8週連続の買い越し、FOMCが注目ポイントに

 6月の東京株式市場は、過熱感を意識しながらも引き続き堅調な展開が予想される。需給面では外国人投資家の買いがけん引役で、ファンダメンタルズでは経済再開による内需の拡大や、堅調な24年3月期の企業業績などが手掛かりとなる。6月の日経平均株価は2万9500円~3万2000円程度の値動きを想定する。変動率のやや高い展開になりそうだ。

 23年3月期決算発表が一巡した。日経平均株価の予想1株利益は発表直前に2084円だったが、発表一巡後は2060円程度とやや低下している。ただ、これは海運大手3社のコンテナ船持ち分法適用会社「ONE」が営業外損益で大幅減益になるほか、総合商社の最終利益が前期の資源高の反動により落ち込む影響が大きい。大手運用機関によれば、24年3月期の会社発表ベースでの本業の儲けを示す営業利益は前期比5%増と堅調だ。当初会社側が保守的なガイダンスを出すとみられていただけに、今期に対する自信の表れとみることもできそうだ。

 2市場の主体別売買動向によれば、外国人投資家は5月第3週に現物株を7476億円と8週連続で買い越している。8週間合計では3兆6300億円の買い越し。さらに先物でも大幅に買い越している。外国人投資家がけん引する展開が継続するかが需給面からのポイントだ。

 6月の主なスケジュールは、1日(木)に米国ISM製造業景況指数、2日(金)に米国雇用統計、5日(月)に米国ISM非製造業景況指数、13日(火)に米国消費者物価指数、14日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)結果発表、15日(木)に米小売売上高、ECB定例理事会、16日(金)に日銀金融政策決定会合結果発表……などが予定されている。特にFOMCで利上げ打ち止めが明確になるかが最大の注目ポイントとなる。

 テクニカル的には、短期的に過熱感も指摘される。5月22日までに日経平均株価は8連騰で、この間1964円の上昇。25日移動平均線とのかい離率も一時7%に迫った。その後一服する場面もあったが、過熱感は継続している。

●個別では半導体、FA、自動車関連に注目

 物色は引き続き 半導体関連が注目される。年度後半からの市況回復を読み始めたところに、米韓台企業が日本への投資を拡大しているとの報道が相次ぎ、半導体製造装置メーカーに中期的な設備投資増への期待感が高まっている。5月には検査装置のアドバンテスト <6857> [東証P]が1999年12月の上場来高値を更新し、ウエハ洗浄装置世界首位のSCREENホールディングス <7735> [東証P]は2022年1月の最高値を更新している。両銘柄ともに9月末割当での株式分割も発表した。画像半導体大手のエヌビディア<NVDA>が市場予想を上回る決算を発表したことも刺激材料となっている。

 切断、研削、研磨装置のディスコ <6146> [東証P]、前工程世界大手の東京エレクトロン <8035> [東証P]、車載向けのルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]のほかHOYA <7741> [東証P]、野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証P]、東京精密 <7729> [東証P]なども有望といえる。

 中国の経済再開でFA(工場自動化)関連の値動きも軽くなっている。キーエンス <6861> [東証P]、安川電機 <6506> [東証P]、THK <6481> [東証P]、平田機工 <6258> [東証P]、DMG森精機 <6141> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ダイフク <6383> [東証P]などの押し目も魅力的に映る。

 決算では自動車メーカーの挽回生産が明らかになっている。半導体不足や供給網の乱れで生産調整を余儀なくされていたが、今期は需要を獲得することが期待されるトヨタ自動車 <7203> [東証P]、ホンダ <7267> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]など完成車メーカーのほか、デンソー <6902> [東証P]、豊田自動織機 <6201> [東証P]、アイシン <7259> [東証P]などの部品メーカー。さらに車載向けの部品を扱う村田製作所 <6981> [東証P]、ローム <6963> [東証P]、TDK <6762> [東証P]にも注目しておきたい。

(5月26日 記/次回は7月1日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

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