本日の注目個別銘柄:ベクター、スミダ、日本紙など
<4980> デクセリアルズ 2882 +66
大幅反発。東海東京証券では投資判断「アウトパフォオーム」を継続で、目標株価を3200円から3600円に引き上げている。24年3月期見通しは想定を上回りポジティブとし、為替前提も保守的と判断している。短期的にはスマホ減速の影響受けるが、24年3月期第4四半期からは好転するとみているようだ。買収した京都セミコンダクターはIOWNの研究開発に参画しており、中期的な成長が期待できるともしている。
<3863> 日本紙 1273 +166
急伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1010円から1560円に引き上げている。印刷用紙や段原紙の値上げ効果に加え、収益改善対策や原燃料安による費用改善が見込めるため、今下期から利益は大幅に回復すると考えているもよう。24年3月期営業利益は会社計画240億円を上回る270億円、25年3月期は408億円にまで業績予想を上方修正している。
<2326> デジアーツ 5860 +490
大幅続伸。SBI証券では投資判断「買い」を継続し、目標株価を13100円から15900円にまで引き上げている。収益予想の上方修正を背景としており、24年3月期営業利益は会社計画51.5億円に対して52.1億円を予想、25年3月期は前期比17.2%増の61億円を予想している。子会社の人員増加ペース鈍化や収益性を重視した案件選別強化などによる利益率の向上を想定しているようだ。
<9247> TREHD 1147 -1
小反落。日立造船との業務提携の締結を発表しており、期待材料とされているようだ。世界トップクラスの廃棄物発電施設の設計・建設実績を有する日立造船と、産業廃棄物処理・資源リサイクルの一貫処理体制を構築している同社の提携によって、サーキュラーエコノミーの実現に寄与していくことを目指す。中長期的な業績向上につながっていくとの期待感が先行したものの、午後に入っての全般安に引きずられる形に。
<9066> 日新 2575 +285
急伸。第7次中期経営計画の資本政策を前日に発表している。株主還元方針としては、安定配当の継続を基本に新たに下限配当として株主資本配当率(DOE)2.0%以上の設定を行うとしている。また、26年度までに100億円程度の自己株式の取得も実施するとしている。政策保有株式の縮減に関しては、26年度までに約50億円の縮減を目指すともしている。
<6817> スミダ 1373 -266
急落。470万株の公募増資、20万株の売出、並びに、73万5000株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。新株発行は最大で現在の発行済み株式数の19.8%の水準となる。株式価値の希薄化や目先の需給悪化を警戒する動きが優勢になっている。公募価格の決定期間は31日から6月6日までの間。調達資金は主にグループの設備投資資金に充当する予定。
<6272> レオン自機 1546 +130
大幅続伸。前日に23年3月期の決算を発表、営業利益は30.1億円で前期比2.7倍の水準となり、従来予想の25.4億円を大きく上振れる着地になっている。また、未定としていた期末配当金は19円とし、年間配当金は前期比15円増の31円としている。24年3月期も営業利益は34.5億円で同14.7%増と連続2ケタ増益の見通しとしている。想定以上の収益拡大をポジティブに評価する動きが優勢に。
<2114> フジ日本 541 +42
大幅高。前日に株主優待制度の再開を発表している。22年3月期に株主優待制度を廃止していたが、株主からの再開要望が多かったこと、同社製品や事業への理解をより深めてもらうこと、株主数増加が企業価値向上につながると判断したことなどが背景。23年9月末の100株以上の株主が対象、1000円相当の自社製品を贈呈する。前日終値ベースでの配当・優待利回りは5.4%の水準となる。
<7291> 日プラスト 457 +14
大幅続伸。遅延していた23年3月期の決算を前日に発表している。営業損益は9.7億円の赤字で前期比2.4億円の損益悪化に。特別損失の計上で純損益は従来計画も下振れる形になっている。ただ、24年3月期の営業損益は15億円の黒字に回復する見通し、年間配当金も前期比2.5円増の12.5円にするとしている。自動車生産回復に加えて、新車効果なども見込めるとしている。
<2656> ベクター 295 +80
ストップ高。ユニファイ社が運営する「UNIPLAT」に関する日本国内のブロックチェーンサービススキーム及び海外企業の日本進出サポートエコシステムの構築について協業すると発表している。「UNIPLAT」は127ヶ国からのメンバーが参加する起業家及び研究者を支援するオンラインプラットホームとなっている。業績へのインパクトを期待する動きが先行しているようだ。
《ST》
提供:フィスコ