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3814 アルファクス

東証G
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100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.4 18.42
時価総額 13.8億円
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ジャストプラ Research Memo(2):外食業界向け店舗管理システムの大手で契約店舗数は5,900店舗超


■事業概要

ジャストプランニング<4287>の事業はASP事業、システムソリューション事業、物流ソリューション事業、太陽光発電事業、その他の5つの事業セグメントで区分されている。2023年1月期の事業セグメント別構成比を見ると、売上高はASP事業が48.5%、物流ソリューション事業が36.5%と2つの事業で全体の85.0%を占めるが、セグメント利益(売上総利益)ではASP事業だけで73.6%と過半を占めており、ASP事業が同社の収益柱となっている。各事業の内容については以下のとおり。

1. ASP事業
ASP事業は、インターネットを介して売上、発注/仕入、勤怠管理など店舗を運営していくうえで必要な業務用ソフトを利用できるサービス「まかせてネット」(1999年サービス開始)を開発・提供している。主な顧客は、20~50店舗規模でチェーン展開する中小規模の外食企業であり、「まかせてネット」を導入することで店舗の経営状況を迅速かつ低コストで収集・管理・分析することが可能となる。契約店舗からの月額利用料が売上高の大半を占めるストック型ビジネスモデルで収益性も高く、同社の主力事業となっている。

「まかせてネット」の月額利用料金は利用するサービスによって変わるものの、1店舗当たり平均1.2万円の水準となっている(フルサービスの提供で約3万円)。競合企業の多くが月額1万円前後の料金水準で提供していることを考えるとやや高めの料金設定だが、これは他社であれば別途追加料金が発生するようなカスタマイズ対応についても、同社は無償でサービス提供していることが要因となっている(ただし、大幅な仕様変更については別途料金が必要)。

契約店舗数は、2023年1月期末時点で5,902店舗(契約企業数250社、物流管理システム「Logi Logi」含む)となっている。国内の外食チェーン店舗数が2022年3月末時点で約5.18万店舗((一社)日本フランチャイズチェーン協会調べ)あることから業界シェアは約11%の水準となるが、主要ターゲットである50店舗以下の中小規模の外食チェーン向けに限れば、これをやや上回るシェアを握っていると推定される。

競合企業としては、アルファクス・フード・システム<3814>、(株)ガルフネット、(株)アスピットなど同規模クラスの企業が5~6社ある。このうち、アルファクス・フード・システムとの比較で見ると、2022年度は両社ともに契約店舗数が増加したが、売上高については同社が増収となったのに対して、アルファクス・フード・システムは減収が続いている。コロナ禍で既存店舗の閉店が増加したことに加え、月額料金の値引きによる顧客単価低下が要因と見られる。なお、外食企業向けのASPサービスとしては、インフォマート<2492>も受発注サービスを行っており、一部サービスが重複している。ただし、インフォマートは主に売り手側(食品卸会社向け)のサービスをメインとしているため、インフォマートと顧客が重複する場合には互いにシステム連携を行うなど良好な関係を構築している。

同社は外食業界での垂直展開を図るため、「まかせてネット」以外の付加価値サービスも提供している。このうち「まかせてタッチ」(「POSITEV」の名称で2012年サービス開始、2014年に現在の名称に改称)は、飲食店で来店客からのオーダーを受ける際に使用する専用端末(ハンディターミナル)を、iPadやiPod touchなどの汎用端末に置き換えたサービスとなる。汎用端末を用いることで初期導入費用を約3分の1と大幅に低減できるほか、一般的に普及している端末を使うため従業員の習熟度も早く、研修のための期間や費用を圧縮できること、メンテナンス費用を低減できることなどがメリットとして挙げられる。

そのほか同事業には、業務提携先のサン電子<6736>から2020年8月に譲受した「iToGo」が含まれる。スマートフォンアプリやLINEミニアプリ、Webブラウザなどで商品を事前予約・決済(決済は店頭でも可能)でき、独自の割引クーポンやお得な情報を受け取れるプッシュ通知機能などの販促支援機能のほか、会員管理などのCRM機能もオプションで提供している。料金は初期導入費用に加え、月額固定料金※と従量料金がかかる。2023年1月期末の契約店舗数は613店舗、契約企業数は57社とまだ少ないが、小売店舗への展開も進めながら拡大を目指す。

※ 月額料金は個店向けが3千円、チェーン店向けのうちWebプランが5千円、アプリプランが8千円。従量料金(販売手数料)は流通額に応じて一律3%となる。


2. システムソリューション事業
システムソリューション事業は、主に「まかせてネット」等のサービス契約企業の店舗に導入するPOSシステムやオーダリングシステムなど、各種端末機器の販売や設定・メンテナンスサービスとなる。「まかせてネット」等の新規契約をした場合でも、既に店舗にPOSシステム等の端末機器が設置されている場合は買い替えの必要がないこともあり、ASP事業との連動性は低い。また、端末機器に関しては仕入販売となるため、利益率も相対的に低くなっている。

3. 物流ソリューション事業
物流ソリューション事業は、2005年に子会社化した(株)サクセスウェイ(出資比率100.0%)の事業で、主に外食企業向けの物流ソリューションやマーチャンダイズソリューション、本部業務代行サービスなどを提供している。現在は労働集約型である物流業務代行サービスが売上の大半を占めているため利益率が低いが、同社で開発し、2022年に刷新した新logilogiの拡販に注力していく方針となっている。

4. 太陽光発電事業
太陽光発電事業は、子会社の(株)JPパワー(出資比率100.0%)で展開している。栃木県内2ヶ所で合計1.7MWh(2015年2月より稼働)、宮城県内で1.1MWh(2016年2月より稼働)の発電所を運営し、電力会社に売電している。発電能力は現状を維持していく方針で、償却負担の減少とともに利益率の上昇が見込める安定収益事業となる。

5. その他
店舗運営ノウハウを学ぶ社員研修や新システムのテストマーケティングの場として、子会社のJPパワーで飲食店を運営している。2023年1月期末の店舗数は居酒屋2店舗、ゴルフバー1店舗、定食屋1店舗(弁当・惣菜店から業態変更)の合計4店舗となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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