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6627 テラプローブ

東証S
4,660円
前日比
+95
+2.08%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.23 4,052
時価総額 433億円
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テラプローブ Research Memo(5):成長戦略のため、高度な技術とコスト効率により、ビジネスチャンスを追求


■今後の業績見通し

1. 2023年12月期上期の見通し
2023年12月期第1四半期の連結業績予想は、売上高で前期比5.6%増の8,000百万円、営業利益で同0.0%増の1,450百万円、経常利益で同6.8%減の1,450百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同20.9%増の700百万円を見込んでいる。前期から続いている需要の不透明感があり、売上高をやや保守的に見ている。また、円高進行リスクを考慮し、為替レートの前提見直しも連結換算額に織り込まれている。具体的には、短期的な需給調整を背景としているフラッシュメモリコントローラの受託量減少が続くことが要因である。

2023年12月期上期の連結業績予想は、売上高で前期比4.4%増の16,500百万円、営業利益で同4.2%増の3,150百万円、経常利益で同7.6%減の3,100百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同10.6%増の1,250百万円を見込んでいる。フラッシュメモリコントローラの受託量が引き続き減少するものの、売上高への影響が大きい車載向けや5G基地局向け、サーバー用CPUなどのロジック製品の受託量回復が見込まれる。このことから、売上高は前期比で増収となる見通しだ。営業利益についても、売上高の増加に伴い増加する公算が大きい。また、期初に見込んでいる為替差益による業績への影響は、上期中に段階的に解消されていく見通しである。

2. 2023年12月期の事業環境と取り組み方針
(1) 2023年12月期の事業環境
「世界半導体市場統計」(WSTS)の2022年秋季半導体市場予測によると、2022年の米ドルベースのIC市場規模は前年比3.7%増である。在宅需要の一巡やインフレ、ロックダウン、紛争の影響で、個人向けの電子機器需要が鈍化したことが要因である。2023年前半は2022年途中からの市況悪化が続くため、半導体需要は低迷する見込みである。一方、5G・IoT化やデータセンター能力拡張に伴う半導体の潜在需要は強く、自動車や再生エネルギー(カーボンニュートラル)の需要が下支えするため、2023年後半に市場回復が見込まれている。なお1米ドルに対する為替レートは2022年が130.6円、2023年が138.1円を前提としている。

(2) 2023年12月期の取り組み方針
(a) 先端品取り込みと、車載比率の両立(成長機会の獲得/安定性・市況抵抗力の強化)
テラプローブ<6627>の成長と事業基盤強化のためには、車載比率の目標を設定することが肝要である。一方、車載に偏り過ぎず、他の成長分野も取り込むことも必要である。従って、当社は先端品と車載の双方を均衡良く拡大することで、成長機会を獲得し、リスクを分散することが必要である。そのような戦略を反映し、台湾市場においては、先端品のビジネス機会が比較的大きいため、車載比率の目標が日本市場より低く設定されている。

(b) 中長期のビジネス機会に対応した設備投資
同社は、「TPWとのプラットフォーム共通化の継続」を行い、安定性とBCP対応を強化し、設備投資を抑制する。さらに、2024年以降の受け皿として、TPW第3工場に加えて日本のクリーンルームの増床に投資し、日本、台湾双方での需要増大に対応する。また、顧客の要望に対応しつつ、技術的な提案により、投資リスクとコストを抑制することができる。

(c) PTIグループを含めた日台連携サービスの提供
PTIグループとのターンキーサービス提供は、組立やテストについて、顧客ニーズに合わせて、日本と台湾でサービス提供することを含み、サプライチェーンを構築している製品について、稼働状況に応じて日本または台湾でテストすることができる。プラットフォームの共通化も関連している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)

《SI》

 提供:フィスコ

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