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5247 BTM

東証G
1,942円
前日比
+243
+14.30%
PTS
1,920円
20:56 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
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時価総額 27.5億円
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ビジネス環境の変化に迅速対応、IT新時代担う「DX支援」関連に脚光 <株探トップ特集>


―調査で浮かんだ日本のDX出遅れ感、推進のカギ握るサポート企業に商機―

 あらゆる産業で新たなデジタル技術を利用して、これまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、企業は変化に素早く対応しなければ存続し続けることすら難しいような状況となっている。こうしたなか、テクノロジーにより産業構造を変化させることを意味するデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが進んでいるが、DXの本質であるビジネスモデルの変革や競争力強化といった成果が出ていない企業が少なくない。背景にはDXを推進する人材の量が不足していることなどが挙げられ、DX推進を支援する企業のビジネスチャンスは更に広がりそうだ。

●「2025年の崖」を意識

 情報処理推進機構(IPA)は2月、日米企業におけるDXの最新動向を解説する「DX白書2023」を公表した。同白書によると、22年度時点でDXに取り組んでいる日本企業の割合は69.3%と前年度から13.5%増加したが、全社戦略に基づいて取り組んでいる割合では米国の68.1%に対して日本は54.2%にとどまっている。また、DXによる成果の有無については、日本では「成果が出ている」とする企業の割合が前年度の49.5%から58.0%に上昇しているものの、米国は89.0%に達しており、日米の差は依然として大きい状況にある。

 企業にとってDXの推進が重要とされる理由の一つとして挙げられるのが、「2025年の崖」への対策だ。これは、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システム(レガシーシステム)が残ったままだと国際競争への遅れが発生し、経済が停滞してしまうことを意味しており、25年までに予想されるIT人材の引退やサポート終了などによるリスクの高まりが、こうした状況を引き起こすとされている。経済産業省ではレガシーシステムを使い続けると25年以降、毎年最大12兆円の経済損失が生じる可能性があると指摘しており、企業が「2025年の崖」を乗り越えて生き残りを図るためにはシステムの刷新が欠かせない。

 ただ、デジタル化を進めるうえで課題・障壁となっているのがデジタル人材の不足で、総務省が昨年7月に公表した情報通信白書の調査では企業の7割近くが「人材不足」と答えている。早急な対応が求められるなか、顧客のDX化を支援する企業の更なる活躍が期待される。

●DX推進を支える企業群

 直近では、コアコンセプト・テクノロジー <4371> [東証G]とGRCS <9250> [東証G]が金融業界のDX支援で協業を開始した。IT人材調達支援で多くの実績があるCCTと、金融機関に対しオペレーショナルリスク低減を実現するためのDX実装の実績などから業界特有の実務に対する知見を持つGRCSが組むことで、金融DXの推進に関して知見の提供から技術支援まで幅広いサービスを提供することが可能になるという。

 クロスキャット <2307> [東証P]は、グループ会社のクロスリードが開発したDX推進サポートサービス「groWiz(グローウィズ)」の提供を開始すると発表している。このサービスは、高度なプログラミング知識が不足していても業務アプリケーションをローコード/ノーコードで開発できる「Microsoft Power Platform」の活用を支援するもの。同社は「グローウィズ」の取り扱いにより、独自のDX推進支援フレームワーク「CC-Dash」のラインアップを拡充し、より広範な顧客の多様なDX課題を解決していくとしている。

 クックビズ <6558> [東証G]は2月、飲食店経営のDXを推進するラクミー(東京都渋谷区)と業務提携した。同社は既に昨年11月にラクミーに対して出資していたが、この提携によって両社の経営資源を活用した相互の営業・販売促進で協力。同社は加盟店管理の中核ツールにラクミーの経営管理クラウド「ラクミー」を据え、スーパーバイジング業務の効率化を図るとともに、各業態にあわせたDXツールとしてより使いやすいサービスとなるよう共同開発に取り組む。

 ラクスル <4384> [東証P]グループのジョーシス、野村総合研究所 <4307> [東証P]、マクニカホールディングス <3132> [東証P]傘下のマクニカは2月、製品提供及び販売に関する業務提携契約を締結した。ジョーシスは、IT部門のアナログ業務を効率化・自動化するITデバイス&SaaS統合管理サービス「ジョーシス」の提供を通じて、企業のIT部門におけるDXを支援・促進し、IT運用の省力化とセキュリティーレベルの向上につなげたい考えだ。

 ヘッドウォータース <4011> [東証G]は2月、BTM <5247> [東証G]との協業を強化し、スマートシティや企業DX支援サービスの地方展開を加速・拡大すると発表した。これまで両社は、ヘッドウォが顧客企業にサービス提供する際、BTMからエンジニアの供給を受けるかたちで協業を行っていたが、ヘッドウォの技術力とBTMの地方人財に対する活用力という互いの強みを多面的に連携させることで、地方都市や地方企業へのサービス提供体制を拡充できると判断したという。加えて、同月にはセキュア <4264> [東証G]との協業を強化し、大手リテール企業向けに店舗DXの高度化や全国展開を支援するソリューションサービスを共同提供することも明らかにしている。

 サイバーエージェント <4751> [東証P]は2月、 リスキリング(技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学び直すこと)により企業のDX内製化を支援する新会社として「CAリスキリングパートナーズ」を設立。また、同月にはデジタルサービスの事業戦略策定・開発・グロースを支援する組織として「DXダイレクトビジネスセンター」も立ち上げている。

●BeeX、LTSなどにも注目

 このほかでは、デジタルに精通したサービスを提供するグループ企業を持つデジタルホールディングス <2389> [東証P]、DXコンサルティング事業を行うUNITED <2497> [東証G]、流通業界のシステムの企画・開発・保守・運用を一貫して手掛けるヴィンクス <3784> [東証S]、DX研修などを実施するチェンジ <3962> [東証P]、業務改善や経営効率化を支援するクラウドソリューションを提供するオロ <3983> [東証P]、経営支援プラットフォーム「Big Advance(ビッグアドバンス)」を展開するココペリ <4167> [東証G]に注目。

 基幹システムをクラウドに移行するサービスなどを手掛けるBeeX <4270> [東証G]、あらゆる書類を高精度でデジタルデータ化する「DX Suite」が主力のAI inside <4488> [東証G]、画像認識やバーコードといった「モノ認識の技術」とスマートデバイスなどのモバイルを用いたインターネットにつながる「IoT技術」を掛け合わせることで業務の自動化や企業文化・風土の変革を支援するアスタリスク <6522> [東証G]、戦略の立案・実行をトータルでサポートするエル・ティー・エス <6560> [東証P]、エンタープライズ企業向けのDX支援サービスを扱うエムティーアイ <9438> [東証P]などにも目を配っておきたい。


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