フォーバル Research Memo(4):DX推進の機運の高まりを受け、アイコンサービスなど各種サービスが好調
■業績動向
● 2023年3月期第3四半期の業績概要
フォーバル<8275>の2023年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比16.8%増の42,100百万円、営業利益が同34.2%減の1,078百万円、経常利益が同25.4%減の1,305百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同47.5%減の603百万円となり、増収減益で推移した。
売上高に関しては、中小企業におけるDX推進の機運の高まりを受けてアイコンサービスなど各種サービスが順調に拡大したほか、GXに対する意識の高まりを受けて環境にやさしい新電力サービスが増加し、前年同期比で16.8%増となった。主力のフォーバルビジネスグループの売上高は同20.4%増となり、アイコンサービスやセキュリティ関連が順調に増加したのに加え、新たに連結した子会社(コーディネート等)が増収に貢献した。フォーバルテレコムビジネスグループは同13.5%増となり、ISPサービス等が減少するなか、新電力サービスが増収をけん引した。総合環境コンサルティングビジネスグループでは、産業用太陽光発電システムが減少するなか、住宅用太陽光発電システム等が増加し、同15.5%増となった。その他セグメントでは、DX人材教育事業やITエンジニア派遣事業が堅調に推移し、同11.8%の増収となった。以上すべてのセグメントで前年同期比で2ケタ成長となっている。
利益に関しては、売上総利益額が新電力サービスの仕入価格上昇の影響を受けて前年同期比7.4%増に留まるなか、販管費が事業拡大に伴う人員増強の影響等により同13.2%増となり、営業利益は同34.2%減となった。経常利益は貸倒引当金繰入額の減少等により同25.4%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期に事業譲渡益など特別利益を計上したことにより同47.5%減となった。なお、2023年3月期第2四半期までは新電力の仕入価格上昇の影響でセグメント利益が低下したが、第3四半期以降は仕入れ価格上昇を価格に反映させる契約改定により、収益性が改善している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《SI》
提供:フィスコ