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2301 学情

東証P
1,889円
前日比
+41
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PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.7 1.94 2.75 11.86
時価総額 294億円
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学情 Research Memo(1):求職者と企業の価値あるマッチングを支援。新中期経営計画を推進


■要約

学情<2301>は東京都千代田区に本社を置く、就職情報事業を行う企業である。主な事業は、中途採用の「Re就活」「転職博」、新卒採用の「あさがくナビ」「就職博」や、人材紹介の「Re就活エージェント」などのほか、公的分野商品の提供を行っている。

1. 2022年10月期の業績概要
2022年10月期の業績は、売上高6,773百万円(前期比8.9%増)、営業利益1,621百万円(同10.8%減)、経常利益2,038百万円(同1.2%増)、当期純利益1,396百万円(同1.0%増)となった。2022年10月期より「収益認識に関する会計基準」等の適用を開始した影響で営業利益のみ前期を下回ったが、従来会計基準においては売上高7,204百万円(同15.8%増)、営業利益2,022百万円(同11.2%増)、経常利益2,439百万円(同21.1%増)、当期純利益1,798百万円(同30.0%増)と、売上高は過去最高業績を達成した。また、従来会計基準においてすべての事業が前期を上回った。2022年10月期の採用マーケットは、高止まりしていた企業の採用ニーズが、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響が薄れ経済活動が再開するなかで急拡大し、好調に推移した。そのなかで「Re就活」「あさがくナビ」といったWeb関連商品を強化し、求職活動におけるWebメディアとしての地位をさらに強固にしたことで業績の拡大につながった。加えて、「Re就活」を中心に、広告宣伝投資やマーケティング・販売体制を強化したこと、感染対策を徹底しながら就職博などのイベントを中止することなく開催したことなども寄与した。

2. 2023年10月期の業績見通し
2023年10月期の業績予想は、売上高8,000百万円(前期比18.1%増)、営業利益2,173百万円(同34.0%増)、経常利益2,300百万円(同12.8%増)、当期純利益1,560百万円(同11.7%増)とし、過去最高業績を更新することを見込んでいる。採用市場は、若手人材を中心に顧客企業の採用意欲が高止まりしていること、労働市場の需給逼迫や中途採用比率公表義務化などにより通年採用を導入する動きが加速していることなどを受け、同社は引き続き好調を見込んでいる。そうした動向をにらみ、既存主力商品である「Re就活」「あさがくナビ」の強化、新商品の継続的な開発・投入、リアルイベントの安定開催、営業プロセスのDXをはじめとする人的投資、などの各種施策に注力する方針だ。リアルとWebの両輪で事業を展開している強みを生かし、求職者と採用企業のニーズを確実に取り込み、業績拡大を図る。2023年10月期第1四半期の売上高は1,121百万円と前年同期比88.3%増の大幅増収となった。また、2023年2月末時点の受注累計額は前年同期比40.5%増と積み上がっており、同社サービスに対するニーズが引き続き好調に推移していることが窺える。

3. 中長期の成長戦略概要
同社は、中期経営ビジョン及び中期経営計画を2021年12月に公表した。新中期経営ビジョンとして『「20代通年採用」の提唱者として、社会課題である若年層求職者と企業のミスマッチ解消に取組み、日本企業の成長促進に貢献する』を掲げている。ビジョン達成に向け、2022年10月期を初年度とする新中期経営計画「新生学情の新たな挑戦」の下に各種施策を実行する方針だ。具体的には、1)「「20代通年採用」支援のプラットフォームである基幹Webメディアの更なる成長強化を実現する」、2)「“テクノロジーを駆使したリアルの追求”をテーマに、2020年以降に投入した新サービスを飛躍させ、新規事業への積極的なチャレンジも継続する」、3)「首都圏市場への集中的な資源投下による体制強化を図り、テクノロジーを活用したマーケティング戦略でブランド力とシェア拡大を実現する」という3つの基本戦略の下に業績拡大と企業価値の向上を推進する。これらにより、最終年度である2026年10月期には、売上高12,000百万円、経常利益3,320百万円、売上高経常利益率27.6%の達成を目指す。

■Key Points
・2022年10月期は、従来会計基準において過去最高の売上高を達成
・企業の採用ニーズは高止まりしており、市場環境は良好。加えて、各種施策も順調に進捗
・2023年10月期も2期連続での過去最高業績の更新を見込む
・新中期経営計画は、2026年10月期には売上高12,000百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《YI》

 提供:フィスコ

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