貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7974 任天堂

東証P
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時価総額 11739億円
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世界最大級ショップやイベント接近、「アニメ」関連株が春相場に飛び立つ <株探トップ特集>


―「アニメイト池袋本店」や「AnimeJapan」など注目、インバンド需要活性化―

 世界中で高い人気を誇る日本の漫画やアニメが窓口となる格好で、日本に対する興味が呼び起こされ、インバウンド需要につながるといった好循環が生まれている。そんななか、今月16日には、今年で40周年を迎える「アニメイト池袋本店」がリニューアルし、世界最大規模のアニメショップとしてグランドオープンする。そして世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2023」の開催も近づいている。「アニメファン=オタク」という偏ったイメージは昔のこと。いまや世界の老若男女を魅了する アニメ関連の注目銘柄に焦点を当てた。

●「邪神ちゃんドロップキックX」でのひと騒動

 アニメ「邪神ちゃんドロップキックX 富良野編」を巡って昨年、ひと騒動あったことを知っている投資家はどれだけいるだろうか。同アニメは、北海道富良野市がふるさと納税を活用し制作したことで、もともとは話題になったものだ。しかし、アニメ放送後に開催された富良野市議会の決算審査特別委員会で一部委員から、その内容が「富良野のイメージを落とす」といった批判が出て、制作委託料を含む2021年度一般会計決算が不認定となる一幕があった。

 その後、この決定がSNSでも大きな話題となるなか、アンケート調査では90%以上の「富良野のイメージがよくなった」との回答があったこともあり、本会議では認定と不認定が同数、議長裁決によって一転して「認定」され本騒動は収まった。

 良し悪しは置いておくとして、大枠としては世代間でアニメ・漫画の表現や内容に対する受け止め方には「現実に影響があるかもしれない」「あくまでファンタジーだ」といった観点から、どうしても大きな溝があることは否定できない。しかし、ネットやSNSの力が増すにつれ、いわゆる「ミレニアル世代」や「Z世代」が一層台頭してくるなかで、アニメ・漫画コンテンツの力も同時に伸長していることは間違いない。

●投資家もアニメに対する認識のアップデートが必要

 投資家もそうした社会背景を踏まえ、同領域に対する認識を適切にアップデートしていく必要がありそうだ。やや古めのタイトルにはなるが、「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」や「ゲゲゲの鬼太郎」といったように町おこしなどにもアニメ・漫画が活用されている事例は実は非常に多い。任天堂 <7974> [東証P]などが共同出資する「ポケモン」(東京都港区)も地方自治体ごとに「推しポケモン」を選び、魅力を国内外に発信する「ポケモンローカルActs」を展開しており、評判も上々のようだ。

 また、1996年に週刊少年ジャンプでの連載が終了した名作バスケットボール漫画「スラムダンク」は、2022年12月に劇場版アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」として実に26年ぶりに新作が公開された。こうした過去作のリメイク・リバイバルといった動きは、例を挙げればきりがない。ちなみに同映画については、日本での大ヒットはもちろんのことだが、韓国で公開された日本のアニメ映画の歴代興行ランキングでも「君の名は。」を抜いて1位に躍り出たという。韓国では同映画の観客の男女の割合も女性が多いということで、アニメ・漫画が「男性のオタク」が中心のコンテンツであるというステレオタイプなイメージを修正する必要があることを示唆している。

●世界最大規模のアニメショップがグランドオープン

 そんななか、今月16日に、40周年を迎える「アニメイト池袋本店」がリニューアルし、更に大きくなって世界最大規模のアニメショップとしてグランドオープンとなる。これを記念して、オープニングセレモニーを実施し、人気声優の関智一氏やタレントのROLAND氏などが登壇する予定だ。同店舗がある東京都豊島区が掲げる“まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市”の実現に貢献することを目指すようだ。アニメショップ総本山のリニューアルのタイミング、そして世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2023」の3月25~28日の開催も近づくなど、今春はアニメ関連の注目イベントが相次ぐ。

 そこで以下では、主にアニメ制作に携わり有力コンテンツの著作権や版権を有する銘柄を中心に注目株を取り上げた。

●バンナムHDやイマジカG、IGポート、まんだらけなど

 バンダイナムコホールディングス <7832> [東証P]~傘下のバンダイナムコフィルムワークスは、映像作品の企画、製作、著作権・版権の管理運用、映像関連商品の企画・販売や映像関連サービスを手掛けているほか、バンダイナムコピクチャーズ、バンダイナムコエンターテインメントなどにおいて、アニメ作品を中心に手掛ける。「ワンピース」や「ドラゴンボール」などの有力コンテンツを有する。

 IMAGICA GROUP <6879> [東証P]~映像の企画・制作・編集・配信・流通などを手掛ける。映像コンテンツ事業において、劇場映画・ドラマ番組・アニメーション作品、ミュージックビデオを主とした音楽映像などあらゆる映像コンテンツの企画・制作に携わっている。グループのオー・エル・エムでは、「ポケットモンスター」をはじめ、数多くのアニメ作品やフルCG作品、VFX映像などを制作している。

 KADOKAWA <9468> [東証P]~出版、映像、ゲーム、Webサービス、教育、アニメ関連など幅広い事業を展開する総合エンターテインメント企業。小説、ライトノベルからのアニメ化・実写化作品を数多く手掛けている。第3四半期のアニメでは新作本数の増加に加え、メディアミックス作品である「オーバーロードⅣ」や「陰の実力者になりたくて!」などの国内向け配信売り上げや海外向け売り上げが大きく伸びた。

 まんだらけ <2652> [東証S]~漫画、アニメ、同人誌、TOY、セル画など専門の古書店や世界最大級のコレクターズショップまんだらけ通販を運営する。1月の月次売上高は、全店合計で前年同月比21.3%増と好調。1月は年始の店頭イベント開催などにより店頭販売が増加したほか、オークションが盛況で電脳ショップ「ありある」を含む通信販売も好調に推移した。

 IGポート <3791> [東証S]~劇場、テレビ、ビデオなどアニメ作品の企画製作会社のプロダクション・アイジーを傘下に持つ。版権売り上げ上位には「攻殻機動隊シリーズ」「進撃の巨人」「銀河英雄伝説」などがある。足もとでは、映像制作事業において、テレビ用アニメーション「SPY × FAMILY」、劇場用アニメーション「蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE」、その他CМ用・遊技機用のアニメーションを納品した。

 フリュー <6238> [東証P]~「ガールズトレンドビジネス」としてプリントシール機のほか、「世界観ビジネス」として、コンテンツやキャラクターの魅力を、ぬいぐるみ、フィギュア、ゲーム、アニメなど、多岐にわたる商品として展開。アニメ/ゲームでは家庭用ゲーム機で遊べるコンシューマゲームソフトの企画・開発・販売のほか、主に製作委員会の幹事会社として、アニメーション作品の企画・製作事業を展開。近年では「ゆるキャン△」「SHOW BY ROCK!!」「魔王城でおやすみ」などに携わっている。

 ブシロード <7803> [東証G]~カードゲーム、トレーディングカード、ゲームソフト、アニメ、キャラクターグッズなどさまざまなエンターテインメントを手掛ける。アニメでは「カードファイト!! ヴァンガード」「バンドリ!」に携わる。3月24日、25日に香港九龍湾国際展貿中心(KITEC)において展示会「2023 BUSHIROAD EXPO ASIA」を開催するなど、今年はアジア6都市で国際展示会を開催する予定。

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