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3633 GMOペパボ

東証S
1,514円
前日比
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100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.4 3.43 3.50
時価総額 82.8億円
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GMOペパボ Research Memo(3):ホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長(1)


■事業概要

1. 事業セグメント
GMOペパボ<3633>の事業セグメントは、「ロリポップ!」「ムームードメイン」などのホスティング事業、「カラーミーショップ」「SUZURI」などのEC支援事業、「minne」のハンドメイド事業、「FREENANCE」の金融支援事業で構成されている。

2022年12月期の事業セグメント別構成比を見ると、売上高はホスティング事業48.9%、EC支援事業29.7%、ハンドメイド事業15.7%、金融支援事業5.6%となる。営業利益(全社費用控除前)についてはホスティング事業67.4%、EC支援事業32.1%、ハンドメイド事業3.2%となっており、金融支援事業については若干の損失となっている。現時点ではストック型ビジネスであるホスティング事業及びEC支援事業の「カラーミーショップ」で営業利益の9割以上を占める格好となっているが、今後はフロー型ビジネスである「SUZURU」や「minne」、「FREENANCE」を育成することによって収益ポートフォリオの多様化を進めながら成長を目指す戦略である。

(1) ホスティング事業
ホスティング事業は、Webサイトやホームページを開設するためのサーバーや各種機能、ドメイン等を提供し、各サービスの利用料を売上として計上するストック型のビジネスモデルである。主要サービスは以下のとおり。

a) ロリポップ!
「ロリポップ!」は、インターネット初心者からヘビーユーザーまで幅広い層をターゲットとしたレンタルサーバーサービスで、同事業セグメントの売上高の4割強、利益の7割強を占める主力サービスとなっている。ハードルの高かったホスティングサービスを低価格で提供し、個人向けレンタルサーバー市場を開拓する先駆者となった。簡単にホームページを作成できる豊富なマニュアルやレスポンスの早いカスタマーサービスに加えて、ホームページ作成のために必要なソフトウェアや各種ASPサービスも提供している。様々な料金プランやオプションサービスを提供することで、個人事業主から中小企業まで顧客対象を広げている。

2018年4月に提供を開始した「ロリポップ!マネージドクラウド」は、独自開発したコンテナ型仮想化技術により、一時的なアクセス集中時でも高速かつ安定的な稼働を実現したサービスである。顧客ターゲットはWebサイトへのアクセスが集中し、閲覧不能となるリスクのある顧客(個人のクリエイターや中小企業等)で、料金プランは月額基本料金1,078円(税込)+従量課金制となっている。そのほか、高機能ホスティングサービス「heteml(ヘテムル)」(月額1,100円(税込)~)なども提供している。

b) ムームードメイン
同事業セグメントの売上高の4割強、利益の2割弱を占める「ムームードメイン」は、低価格のドメイン取得代行サービスで、ドメイン登録をオンラインで簡単に行えることが特徴となっている。2004年にサービスを開始して以降、インターネットの普及とともに個人によるドメイン取得が広がり、2022年12月末の登録ドメイン数は118万件に達している。代行サービスのため利益率は他のサービスよりも相対的に低く、また、仕入コストの一部は為替変動の影響を受けるため、状況に応じて為替予約を行っている。

(2) EC支援事業
EC支援事業では、ECの運営を支援するネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」やオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」などを提供している。「カラーミーショップ」は月額固定利用料金が売上の大半を占めるストック型のビジネスモデルとして展開してきたが、2021年5月より初期費用・月額利用料無料で流通額に応じて手数料を得るフロー型ビジネスモデルでのサービス提供も開始した。一方、「SUZURI」は流通額に応じたフロー型のビジネスモデルとなっていることが特徴だ。

a) カラーミーショップ
同事業セグメントの売上高の約6割を占める「カラーミーショップ」は、ネットショップの運営初心者でもブログを作成する感覚で簡単かつ低料金で開店、運営できることが特徴で、2005年のサービス開始以降、契約件数は2022年12月末で5.0万件(うち、フリープランは3割強)となっている。月額有料プランで提供するサービスとしては国内最大規模の店舗数で、個人商店から大規模販売店まで幅広いニーズに応える豊富な機能を備えている。売上高は月額利用料や流通額に応じた決済手数料のほか、アプリストアで提供している各種アプリを使用する場合にはアプリ利用料が加算される格好となる。

b) SUZURI
同事業セグメントの売上高の約3割を占める「SUZURI」は、自身で制作したイラストや写真の画像をサイトにアップロードするだけで、Tシャツ、マグカップ、スマートフォンケースなど様々なオリジナルグッズを手軽に作成・販売できるサービスである。初期投資や在庫管理などのリスクがなく、アイテムの作成から配送(製作及び配送は外部委託)までを「SUZURI」で一貫してサポートするため、安心して作品を販売、購入できることが特徴だ。業界に先駆けたサービスとして需要を開拓し、2014年のサービス開始以降、2022年12月末までで登録会員数135万人、クリエイター数67万人の規模まで拡大している。クリエイターは同社からの仕入価格(製作会社への外注費+同社の売上高)に、自身の利益を上乗せした価格で「SUZURI」上に出品し販売する格好となる。購入者が注文後に外注先に発注するため、在庫リスクもなく、同社の売上高は流通額にほぼ連動したフロー型のビジネスモデルとなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YI》

 提供:フィスコ

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