ブロドリーフ Research Memo(4):2023年12月期も営業損失予想だが、事業は順調に拡大
■今後の見通し
● 2023年12月期の業績見通し
ブロードリーフ<3673>の2023年12月期の連結業績(IFRS)については、売上収益15,000百万円(前期比8.4%増)、営業損失2,700百万円(前期は2,897百万円の損失)、税引前損失2,800百万円(同3,005百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失2,400百万円(同2,431百万円の損失)を見込んでいる。
ユーザー数は増加傾向にあり、事業は好調に推移すると予想しているものの、「.cシリーズ」への移行途上であることから売上収益は微増に留まり、引き続き開発費が増加することなどから営業損失を計上する見込みだ。営業損失予想(2,700百万円)は中期経営計画に沿った数値であるが、既述のとおり2022年12月期決算が予想以上の着地であったことを考慮すれば、当初計画以上であってもおかしくはない。しかし会社は「売上収益は当初計画を上回るが、様々な経費や開発計画を見直した結果、ほぼ前期並みの営業損失を計上する見込みだ」と説明している。弊社では、これらの経費は外部要因によるものではなく同社がコントロール可能な費用であることから、今後の状況によっては損益数値が上方修正される可能性もあると見ている。月額サブスクリプション契約への転換による一時的な損失決算であり、長期成長への過渡期と言える。
区分別の売上収益は、クラウドサービスが5,900百万円(前期比124.5%増)を見込んでいる。中分類(内訳)としては、月額サブスクリプション契約への転換に伴いソフトウェアサービスが5,250百万円(同168.1%増)となる一方で、マーケットプレイスは650百万円(同3.0%減)となる見込み。
パッケージシステムの売上収益は、整備業・鈑金業だけでなくその他業種向けについても順次月額サブスクリプション契約に転換することに伴い、ソフトウェア販売が2,200百万円(前期比37.8%減)を見込んでいる。また、クラウド型への移行に伴い、運用・サポートは6,900百万円(同10.0%減)となる見通し。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《SI》
提供:フィスコ