10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕 32社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の4-12月期決算がほぼ出そろった。本特集では、直近3ヵ月実績である10-12月期(第3四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した企業にスポットライトを当てた。
今回は第1弾として、時価総額800億円超の銘柄を対象に、利益倍増企業として32社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。なお、下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、ベアリング大手のNTN <6472> [東証P]。22年10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の7600万円から38億1800万円に急拡大して着地。国内で自動車向けベアリングの販売が回復したほか、利益率の高い補修市場向けも増勢だった。また、原材料費高騰分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、為替の円安進行も追い風となった。好決算を受けて株価は昨年来高値圏に急浮上している。
3位の東邦ガス <9533> [東証P]と6位に入った東京ガス <9531> [東証P]の都市ガス大手2社は、原料価格高騰に伴うガス料金の値上げ効果が収益を大きく押し上げた。併せて、足もとの原油相場の下落に伴う調達コストの減少を織り込む形で、いずれも23年3月期通期の業績見通しを引き上げている。東ガスは経常利益を従来予想の2倍となる3250億円に大幅上方修正し、一気に7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
4位の共立メンテナンス <9616> [東証P]は政府の観光支援策「全国旅行支援」やインバウンド需要の回復などを背景に、ビジネスホテル「ドーミーイン」やリゾートホテルを展開するホテル事業で高い稼働率と客室単価を維持し、10-12月期の経常利益は27.9億円と前年同期比7.8倍に膨らんだ。
東京ディズニーリゾートを運営する16位のオリエンタルランド <4661> [東証P]は、行動制限の緩和に伴うレジャー需要の回復やスペシャルイベントの開催を背景に入園者数が増加した。また、変更価格制による高価格帯チケットやグッズ販売の増加などで1人当たり売上高も伸び、10-12月期の経常利益は前年同期比2.6倍の478億円と四半期ベースの過去最高益を達成した。
内需関連では直前の7-9月期決算に続き、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復基調にある鉄道会社のリスト入りが目立つ。JR西日本 <9021> [東証P]が5位、JR東海 <9022> [東証P] が24位、相鉄ホールディングス <9003> [東証P] が26位、京成電鉄 <9009> [東証P] が27位にそれぞれ入った。
また、13位にリスト入りした円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]は12月に投入したパチンコ機「Pゴジラ対エヴァンゲリオン」が22年最大の販売台数を記録するなどパチンコ・パチスロ事業が好調に推移したほか、コンテンツ&デジタル事業では中国を中心にウルトラマン関連商品の販売が急増し、ライセンス収入が大きく伸びた。業績好調に伴い、通期業績見通しと期末一括配当を大幅上方修正した。好決算を受けて株価は連日急騰劇を演じ、17日に4100円と約16年10ヵ月ぶりの高値をつけている。
このほか、配当利回りが4%を超えている、15位の石油資源開発 <1662> [東証P]、19位のサンゲツ <8130> [東証P]、23位のソフトバンク <9434> [東証P]は足もとの業績が好調な高配当株として注目したい。3月期末を来月に控え、株価はいずれも頑強な展開となっている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 10-12月期 連続期数 進捗率 PER
<6472> NTN 4924 3818 1 32.2 14.8
<4547> キッセイ 2516 1805 1 101 10.8
<9533> 邦ガス 959 14209 1 82.8 12.6
<9616> 共立メンテ 679 2795 1 129 73.0
<9021> JR西日本 564 32128 1 443 21.7
<9531> 東ガス 500 129646 6 73.3 4.9
<4507> 塩野義 446 130808 1 94.7 10.6 *
<4689> ZHD 370 141606 1 - - *
<7105> ロジスネクス 299 5236 2 62.6 25.4
<7012> 川重 262 36181 1 92.5 9.4 *
<6366> 千代建 227 9018 2 78.2 7.3
<7270> SUBARU 215 94766 4 71.7 8.1 *
<2767> 円谷フィHD 201 5996 2 88.6 16.4
<5929> 三和HD 195 13154 3 64.7 10.1
<1662> 石油資源 185 14794 6 73.3 4.4
<4661> OLC 157 47800 1 88.0 103
<7201> 日産自 157 183473 1 - 13.1
<9513> Jパワー 155 72108 3 96.5 3.4
<8130> サンゲツ 155 5739 6 73.2 10.2
<7004> 日立造 154 6279 1 22.0 12.5
<6412> 平和 152 12657 3 107 12.2
<6707> サンケン 143 8914 2 75.3 26.4
<9434> SB 127 402303 1 - 13.4 *
<9022> JR東海 126 118186 1 122 21.2
<8411> みずほFG 123 218868 2 - 10.0
<9003> 相鉄HD 122 4837 3 90.9 40.5
<9009> 京成 120 9993 1 85.0 24.8
<4816> 東映アニメ 114 7272 4 91.2 29.6
<6890> フェローテク 105 11727 10 88.2 5.9
<8114> デサント 103 3705 6 84.9 29.5
<3569> セーレン 103 5600 3 85.0 12.8
<6135> 牧野フ 101 6264 4 81.1 8.4
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。「*」は国際会計基準、米国会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めません。
株探ニュース
今回は第1弾として、時価総額800億円超の銘柄を対象に、利益倍増企業として32社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。なお、下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、ベアリング大手のNTN <6472> [東証P]。22年10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の7600万円から38億1800万円に急拡大して着地。国内で自動車向けベアリングの販売が回復したほか、利益率の高い補修市場向けも増勢だった。また、原材料費高騰分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、為替の円安進行も追い風となった。好決算を受けて株価は昨年来高値圏に急浮上している。
3位の東邦ガス <9533> [東証P]と6位に入った東京ガス <9531> [東証P]の都市ガス大手2社は、原料価格高騰に伴うガス料金の値上げ効果が収益を大きく押し上げた。併せて、足もとの原油相場の下落に伴う調達コストの減少を織り込む形で、いずれも23年3月期通期の業績見通しを引き上げている。東ガスは経常利益を従来予想の2倍となる3250億円に大幅上方修正し、一気に7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
4位の共立メンテナンス <9616> [東証P]は政府の観光支援策「全国旅行支援」やインバウンド需要の回復などを背景に、ビジネスホテル「ドーミーイン」やリゾートホテルを展開するホテル事業で高い稼働率と客室単価を維持し、10-12月期の経常利益は27.9億円と前年同期比7.8倍に膨らんだ。
東京ディズニーリゾートを運営する16位のオリエンタルランド <4661> [東証P]は、行動制限の緩和に伴うレジャー需要の回復やスペシャルイベントの開催を背景に入園者数が増加した。また、変更価格制による高価格帯チケットやグッズ販売の増加などで1人当たり売上高も伸び、10-12月期の経常利益は前年同期比2.6倍の478億円と四半期ベースの過去最高益を達成した。
内需関連では直前の7-9月期決算に続き、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復基調にある鉄道会社のリスト入りが目立つ。JR西日本 <9021> [東証P]が5位、JR東海 <9022> [東証P] が24位、相鉄ホールディングス <9003> [東証P] が26位、京成電鉄 <9009> [東証P] が27位にそれぞれ入った。
また、13位にリスト入りした円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]は12月に投入したパチンコ機「Pゴジラ対エヴァンゲリオン」が22年最大の販売台数を記録するなどパチンコ・パチスロ事業が好調に推移したほか、コンテンツ&デジタル事業では中国を中心にウルトラマン関連商品の販売が急増し、ライセンス収入が大きく伸びた。業績好調に伴い、通期業績見通しと期末一括配当を大幅上方修正した。好決算を受けて株価は連日急騰劇を演じ、17日に4100円と約16年10ヵ月ぶりの高値をつけている。
このほか、配当利回りが4%を超えている、15位の石油資源開発 <1662> [東証P]、19位のサンゲツ <8130> [東証P]、23位のソフトバンク <9434> [東証P]は足もとの業績が好調な高配当株として注目したい。3月期末を来月に控え、株価はいずれも頑強な展開となっている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 10-12月期 連続期数 進捗率 PER
<6472> NTN 4924 3818 1 32.2 14.8
<4547> キッセイ 2516 1805 1 101 10.8
<9533> 邦ガス 959 14209 1 82.8 12.6
<9616> 共立メンテ 679 2795 1 129 73.0
<9021> JR西日本 564 32128 1 443 21.7
<9531> 東ガス 500 129646 6 73.3 4.9
<4507> 塩野義 446 130808 1 94.7 10.6 *
<4689> ZHD 370 141606 1 - - *
<7105> ロジスネクス 299 5236 2 62.6 25.4
<7012> 川重 262 36181 1 92.5 9.4 *
<6366> 千代建 227 9018 2 78.2 7.3
<7270> SUBARU 215 94766 4 71.7 8.1 *
<2767> 円谷フィHD 201 5996 2 88.6 16.4
<5929> 三和HD 195 13154 3 64.7 10.1
<1662> 石油資源 185 14794 6 73.3 4.4
<4661> OLC 157 47800 1 88.0 103
<7201> 日産自 157 183473 1 - 13.1
<9513> Jパワー 155 72108 3 96.5 3.4
<8130> サンゲツ 155 5739 6 73.2 10.2
<7004> 日立造 154 6279 1 22.0 12.5
<6412> 平和 152 12657 3 107 12.2
<6707> サンケン 143 8914 2 75.3 26.4
<9434> SB 127 402303 1 - 13.4 *
<9022> JR東海 126 118186 1 122 21.2
<8411> みずほFG 123 218868 2 - 10.0
<9003> 相鉄HD 122 4837 3 90.9 40.5
<9009> 京成 120 9993 1 85.0 24.8
<4816> 東映アニメ 114 7272 4 91.2 29.6
<6890> フェローテク 105 11727 10 88.2 5.9
<8114> デサント 103 3705 6 84.9 29.5
<3569> セーレン 103 5600 3 85.0 12.8
<6135> 牧野フ 101 6264 4 81.1 8.4
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。「*」は国際会計基準、米国会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めません。
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