ビーロット---22年12月期は2ケタ増収増益、不動産コンサルティング事業・不動産マネジメント事業が好調に推移
ビーロット<3452>は14日、2022年12月期連結決算を発表した。売上高が前期比35.0%増の199.11億円、営業利益が同43.5%増の29.13億円、経常利益が同60.8%増の24.15億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同71.8%増の16.37億円となった。
不動産投資開発事業の売上高は前年同期比31.9%増の146.27億円、セグメント利益は同21.1%減の14.71億円となった。売却件数は31件(前年同期27件)となり、その内訳は、物件種類別では住宅系不動産19件(同22件)、事務所・店舗ビル8件(同5件)、土地(開発用地含む)4件(同-件)となり、地域別では関東圏18件(同12件)、北海道圏1件(同-件)、九州圏3件(同-件)、関西圏8件(同13件)、中部圏1件(同2件)となった。当年度においては、富裕層の多様化する不動産投資ニーズを的確に捉え、数億円超の高級区分マンションというアセットタイプの取扱いを強化するなど厳選した仕入れと商品化に取り組み、住宅系不動産を中心に当初利益計画を上回る価格での売却を順調に進め、利益を積み上げた。また、当年度の期末販売用不動産残高(仕掛販売用不動産含む)は過去最高となった。取得した物件数は51件(同35件)となり、物件種類別では住宅系不動産36件(同28件)、事務所・店舗ビル10件(同3件)、開発用地5件(同3件)、ホテル-件(同1件)となり、地域別では関東圏27件(同15件)、北海道圏8件(同3件)、九州圏5件(同2件)、関西圏10件(同11件)、中部圏1件(同4件)となった。
不動産コンサルティング事業の売上高は同56.5%増の24.75億円、セグメント利益は同135.1%増の13.65億円となった。投資用不動産の売買仲介及びコンサルティング受託案件を積み重ね、成約件数は79件(前年同期60件)となった。内訳は関東圏29件(同22件)、北海道圏16件(同9件)、九州圏6件(同3件)、関西圏28件(同26件)となった。富裕層の相続税対策や既存顧客のリピーター化によるビジネス機会の創出と、ファンドやリート等のプロを取引先とした深耕営業による案件大型化を進め、M&A仲介、不動産コンサルティング取引件数の底上げを図った。新築分譲マンションの販売受託も、若手人材の採用と育成を強化し、新規デベロッパーからの販売を積極的に受託するなど好調に推移した。
不動産マネジメント事業の売上高は同36.4%増の28.46億円、セグメント利益は同91.3%増の10.96億円となった。不動産保有において、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和による人流の回復が寄与し、宿泊系不動産を中心に賃料収入の改善が図られた。プロパティマネジメントにおける管理運営受託では、グループ内の不動産再生ノウハウを活かした収益改善施策が評価され、プロの不動産オーナーからの受託件数が着実に伸長した。クライアントからの不動産管理運営受託件数は135件(前年同期116件)に増加した。管理運営受託のエリアの内訳は、関東圏63件(同54件)、北海道圏35件(同33件)、九州圏28件(同21件)、関西圏5件(同5件)、中部圏4件(同3件)となる。アセットマネジメントを専門とするビーロット・アセットマネジメントでは、REITの東京証券取引所への上場を見送ることとなったが、ビーロット江坂ビルの売却に伴うフィーの獲得とアセットマネジメント業務の再受託、またグループ内のネットワークを活かしたヘルスケア領域での新規業務受託に取り組んだ。その他の主要連結子会社であるティアンドケイ(ゴルフ場運営受託)やビーロット・キャピタルリンク(動産のリース)なども堅調に業績が推移した。
2023年12月期通期の連結業績予想については、営業利益が前期比53.8%増の44.80億円、経常利益が同50.7%増の36.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同49.0%増の24.40億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ