本日の注目個別銘柄:バルカー、Vコマース、M&Aキャピなど
<4661> OLC 21580 +720
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は477億円で前年同期比2.7倍となり、市場コンセンサスを100億円以上上回った。入園者数やゲスト単価ともに想定以上とみられる。通期予想は従来の801億円から973億円に上方修正し、900億円程度の市場予想も上振れる見込み。なお、4月から従業員の賃金改定を実施するが、売上増や生産性改善などでカバーしていく方針と。
<7751> キヤノン 2893 -54.5
大幅続落。前日に22年12月期の決算を発表。営業利益は3534億円で前期比25.4%増、会社計画3850億円を大きく下振れた。プリンティングやメディカル事業などが下振れたもよう。23年12月期は3600億円で同1.9%増を見込むが、市場コンセンサスは3800億円程度の水準。。一部増配期待もあった配当金に関しては未定としており、ポジティブ要素は少なかったようだ。
<4307> NRI 3100 -175
大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は286億円で前年同期比4.2%増となり、市場予想を10億円強下回ったとみられる。北米における買収企業が重しとなって、海外事業が想定以下となったもよう。国内事業は堅調であったものの、10-12月期の国内受注が伸び悩んだことを警戒視の見方もあるようだ。なお、年間配当金は44円から45円に引き上げている。
<6701> NEC 4675 +35
反発。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は432億円で前年同期比79.7%増となり、市場予想を80億円強上回っている。100億円程度の知財収益が上振れ要因で、これを除くと、ネットワークサービスは期待を下振れとなったもよう。一方、ITサービス主体のエンタープライズは上振れ、受注も好調を持続しており、評価材料につながっているようだ。
<9502> 中部電力 1398 +111
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常損益は48億円の赤字となったが、7-9月期553億円の赤字から大幅に改善。通期予想は従来の1700億円の赤字から一転、600億円の黒字見通しに上方修正した。LNGスポット調達の影響緩和などが主因となっている。市場コンセンサスは1400億円程度の赤字であったため、黒字予想にはポジティブサプライズに。未定としていた期末配当金は25円にする。
<1878> 大東建 12820 -1330
急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は761億円で前年同期比15.0%減益となり、コンセンサスは30億円程度下振れたとみられる。通期予想1000億円、前期比0.4%増は据え置いており、値上げ効果などによって達成は可能としているようだ。一方、足元の受注環境から、中計の目標値である24年3月期1300億円達成は厳しいとみられており、ネガティブな反応が優勢となっている。
<6526> ソシオネクスト 8300 +400
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は62.9億円で前年同期比2.7倍となり、通期予想は従来の170億円から195億円、前期比2.3倍にまで上方修正している。205億円程度のコンセンサスは依然下回っているが、累計営業利益167億円からは一段の上振れも期待できる状況となっている。Data Center & Networkの製品売上高が想定以上に拡大しているようだ。
<6080> M&Aキャピ 4380 -1000
ストップ安比例配分。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は3.3億円で前年同期比87.2%減となり、通期予想の90.3億円、前期比7.0%減に対して、低調なスタートに。M&Aの成約件数が前年同期46件から33件に減少したほか、大型案件の減少で成約単価も低下し、業績下振れへの懸念が高まる格好に。前日の日本M&A<2127>、本日のストライク<6196>も含めM&A各社の業績悪化が目立つ状況に。
<2491> Vコマース 1772 -202
急落。前日に22年12月期決算を発表、営業利益は82.5億円で前期比4.4%増となり、従来予想の87億円を下振れた。7-9月期には前年同期比1.2%減と減益に転じたが、10-12月期は同17.1%減と減益幅が一段と拡大した。23年12月期も70億円で前期比15.1%減と2ケタ減を見込む。ヤフーの戦略変更や広告市場の競争激化を背景に、中期計画の数値目標も変更、業績モメンタムの悪化が警戒視された。
<7995> 3195 +424一時ストップ高。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は65.3億円で前年同期比40.8%増となり、通期予想は従来の65億円から85億円に上方修正した。先端産業市場における販売が想定以上となっているほか、事業構造改革や原価低減の推進効果が顕在化したもよう。年間配当金も従来の120円から150円に引き上げ。さらに、発行済み株式数の1.24%に当たる22万株を上限とした自社株買いも発表。
《ST》
提供:フィスコ