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9264 ポエック

東証S
1,710円
前日比
-20
-1.16%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
21.0 1.92 2.51 137
時価総額 79.5億円
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決算発表予定日

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ポエック Research Memo(7):2022年8月期は、コロナ禍や半導体不足により営業利益が微減


■業績動向

1. 2022年8月期の連結業績概要
1) 決算概況
ポエック<9264>の2022年8月期の連結業績は、売上高が前期比7.2%減の5,806百万円、営業利益が同0.7%減の274百万円、経常利益が同0.9%減の293百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は23百万円(前期は193百万円の利益)となった。計画比では、売上高が14.5%減、営業利益が20.1%減であった。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失(217百万円)が発生したため、損失となった。特別損失の内訳は、コロナ禍により販売が停止した投資先の減損処理等による投資有価証券評価損(116百万円)と、同投資先などへの貸付金に対する貸倒引当金繰入額(100百万円)である。

2) 事業別動向
売上高が前期比7.2%減少したものの、売上総利益が同5.2%増加した。市況が好調な事業で採算重視の選別受注を行った成果が表れた。販売費及び一般管理費は、期初予想では前期比7.5%の増収を見込んでいたこともあり、前期比6.9%増となった。営業利益はほぼ横ばいを保ったことから、売上高営業利益率が前期比0.3ポイント増の4.7%に改善した。以下に、事業別の動向を述べる。

a) 環境・エネルギー事業
環境・エネルギー事業の売上高が3,184百万円(前期比10.6%減)、セグメント利益が135百万円(同15.0%減)となった。半導体不足の影響を受け制御盤などの商品仕入が計画どおり進まず、一部で納期遅延や受注消化が不十分な状態が続いた。減収のうえ、マリンリバーの株式取得に係る費用を販売費及び一般管理費に計上したことにより、減益幅が拡大した。

b) 動力・重機等事業
動力・重機等事業は売上高が2,220百万円(同0.6%減)、セグメント利益は217百万円(同8.2%増)となった。船舶用エンジン市場及び工作機械関連市場での需要が安定的に推移し、受注残を堅調に積み上げた。一方、プラント設備関連の大型案件の製造に使われる機材価格が上昇したことから、材料調達を遅らせる動きが一部で見られた。売上高が伸び悩んだものの、利益率の高い案件選別受注などにより収益性は向上した。

c) 防災・安全事業
防災・安全事業はコロナ禍の影響を最も受け、売上高は401百万円(同13.0%減)、セグメント利益が26百万円(同44.3%減)となった。主要顧客ターゲットである介護施設や病院等施設に対するスプリンクラー設備設置に関わる補助金額が減少し、需要が低調に推移した。病院等施設への対面営業が制約を受けた。

2. 財務状況
1) 貸借対照表
2022年8月期末の総資産は8,141百万円と前期末比393百万円減少した。流動資産は、現金及び預金の減少により同535百万円減の3,730百万円となった。固定資産は同141百万円増の4,410百万円であった。有形固定資産が237百万円増加し、投資その他の資産が減少した。負債は5,465百万円と、同272百万円減少した。有利子負債は同266百万円減の4,490百万円となった。長期的な財務の安全性の比率である自己資本比率は、上場前となる2017年8月期が12.4%であったが、2022年8月期には32.9%と大幅に改善した。

2) キャッシュ・フロー計算書
2022年8月期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比373百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは314百万円の収入が投資活動によるキャッシュ・フローの260百万円の支出を上回った。財務活動によるキャッシュ・フローが長期借入金の返済と配当金の支払により426百万円の支出であった。投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、主に投資有価証券の取得(228百万円)と減価償却費(154百万円)を上回る有形固定資産の取得(281百万円)であった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《TY》

 提供:フィスコ

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