シュッピン Research Memo(2):カメラや高級腕時計など価値ある「新品と中古品」に特化したEC事業を展開
■事業概要
シュッピン<3179>は、カメラや高級腕時計など「価値あるもの(新品と中古品)」に特化したEC(eコマース)企業である。EC市場の拡大等を追い風として、専門性の高い商材に特化したポジショニングやインターネットを活用した独自の事業モデルの確立により、高い成長を実現してきた。最近では、AIMD(AI技術を用いたマーチャンダイジングシステム)や、AIコンテンツレコメンド(同社が作成し保有している大量のコンテンツ記事をAIが顧客の嗜好性分析して配信)の導入など、テクノロジーを駆使した専門性の高いECサイトとして進化を続けている。
現在のWeb会員数は約60万名(2022年9月末時点)。毎月4,000名を超える新規会員獲得により順調に積み上げてきた。一方、店舗数は1商材1店舗を基本方針とし、東京都内に5店舗を構えている。店舗も一定の業績貢献をしているが、情報発信基地としてEC事業を補完する機能を果たしている。また、「新品」と「中古品」の売上比率はおおむね1:1で安定しているが、それぞれに重要な役割を担っており、相互に作用しながら相乗効果を生み出してきた。
事業セグメントは、「カメラ事業」「時計事業」「筆記具事業」「自転車事業」の4つで構成されており、主力の「カメラ事業」が売上高の約70%、営業利益(調整前)の約83%を占める※。一方、「時計事業」についても、戦略的商品ラインナップの拡充やグローバル展開などにより成長を加速する方針である。
※カメラ事業は「Map Camera」、時計事業は「GMT」及び「BRILLER」(レディースブランドサロン)、筆記具事業は「KINGDOM NOTE」、自転車事業は「CROWN GEARS」の屋号にて展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
《NS》
提供:フィスコ