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利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 32社選出 ＜成長株特集＞
本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編 第1弾として、時価総額2000億円以上の東証プライム上場銘柄を対象に、22年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、22年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3％超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、電線大手のフジクラ <5803> [東証Ｐ]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は過去最高だった直前の4-6月期実績を2.1倍も上回る260億円に拡大して着地。情報通信事業で電力ケーブルなどデータセンター向けの需要が高水準に続いたほか、エレクトロニクス事業ではスマートフォン向けコネクターの販売が好調だった。また、為替の円安効果も収益を押し上げた。併せて、23年3月期通期の業績見通しと配当予想を大幅上方修正したことも評価され、株価は年初来高値圏で強調展開を続けている。
2位の東映 <9605> [東証Ｐ]は人気コミック「ワンピース」の最新映画「ONE PIECE FILM RED」が同社グループ歴代1位の興行収入を記録したほか、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」などのアニメ作品が大ヒットした。また、海外での上映権や映像配信権、商品化権販売も大きく伸び、7-9月期(第2四半期)の経常利益は150億円(前年同期比2.2倍)と3年ぶりの最高益達成を果たした。
3位に入ったのは電力会社への電力卸を主力とするＪパワー <9513> [東証Ｐ]。7-9月期(第2四半期)は資源価格の高騰を背景に、電力販売価格が上昇したほか、オーストラリアに炭鉱の権益を保有する子会社の石炭販売収入が大きく伸びた。業績好調に伴い、23年3月期通期の同利益を従来予想の1000億円→1550億円に大幅上方修正し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示した。
5位のジャパンマテリアル <6055> [東証Ｐ]はデータセンターや車載向けの半導体需要が増加するなか、半導体工場向け特殊ガスの供給配管設計施工や特殊ガス販売管理業務、技術サービスなどが拡大し、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。好決算を受けて株価は急騰し、11月16日に上場来高値2549円まで上値を伸ばした。
半導体関連では、シリコンウエハー世界トップの信越化学工業 <4063> [東証Ｐ]が14位、半導体商社のマクニカホールディングス <3132> [東証Ｐ]が21位、半導体製造装置大手のＳＣＲＥＥＮホールディングス <7735> [東証Ｐ]が28位にリスト入りしている。マクニカＨＤの株価は11月24日に約21年半ぶりの高値となる3635円まで上昇し、その後も頑強な動きとなっている。
また、16位にリスト入りしたイビデン <4062> [東証Ｐ]の7-9月期(第2四半期)経常利益は252億円(前年同期比28.2％増)と実に61四半期ぶりとなる最高益更新を遂げた。電子事業で主力のICパッケージ基板がパソコン向けの需要は減速したものの、データセンターを中心としたサーバー向けが好調だった。併せて、減益予想だった23年3月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正し、配当も増額修正している。
選出リストには急激な円安が追い風になった企業が目立つ。海外売上高比率の高い13位のホシザキ <6465> [東証Ｐ]、25位のいすゞ自動車 <7202> [東証Ｐ]、27位のヤマハ発動機 <7272> [東証Ｐ]は円安によるプラス効果などを踏まえ、いずれも通期業績予想を上方修正している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<5803> フジクラ 109 26053 12474 89.3 69000 36441 8.8
<9605> 東映 81.8 15095 8302 39.7 36300 25983 14.5
<9513> Ｊパワー 65.5 64652 39074 51.3 155000 102476 3.6
<3405> クラレ 43.0 32182 22505 1.0 75000 74235 7.8
<6055> Ｊマテリアル 24.4 3851 3096 13.3 11000 9712 32.2
<6988> 日東電 24.1 53361 43005 20.9 160000 132378 10.7 *
<4612> 日本ペＨＤ 23.3 38226 30993 11.8 100000 89443 37.0 *
<5444> 大和工 21.6 28187 23174 57.0 90500 57646 4.4
<6869> シスメックス 20.4 21699 18024 15.8 74500 64346 36.0 *
<8424> 芙蓉リース 18.5 18110 15280 6.2 56000 52723 7.1
<3088> マツキヨココ 16.5 17072 14649 38.4 62100 44881 23.4
<1605> ＩＮＰＥＸ 15.3 401467 348329 78.6 1370000 767038 4.8
<6465> ホシザキ 13.9 14446 12678 2.5 38000 37086 24.9
<4063> 信越化 12.9 296393 262633 41.1 980000 694434 10.4
<9107> 川崎汽 12.2 300143 267397 8.0 710000 657504 1.0
<4062> イビデン 11.9 25299 22606 3.5 77000 74394 15.2
<7701> 島津 11.1 21040 18945 3.7 68000 65577 23.9
<9104> 商船三井 11.1 315604 284191 10.8 800000 721779 1.6
<6005> 三浦工 10.6 6862 6202 3.8 21200 20421 23.1 *
<7733> オリンパス 10.5 51088 46238 37.4 206000 149873 8.6 *
<3132> マクニカＨＤ 10.2 12427 11280 26.8 45000 35487 6.8
<7309> シマノ 9.5 57739 52728 23.6 188500 152562 14.7
<6594> 日電産 7.7 61386 56989 20.4 206000 171145 27.1 *
<4528> 小野薬 7.5 41978 39041 42.8 150000 105025 14.7 *
<7202> いすゞ 7.2 66684 62189 17.6 245000 208406 9.4
<9065> 山九 7.2 11823 11029 0.9 40500 40119 11.0
<7272> ヤマハ発 6.9 74513 69724 23.0 233000 189407 6.8
<7735> スクリン 4.9 20484 19525 22.8 73000 59438 8.7
<8919> カチタス 4.7 3910 3736 9.3 13875 12697 25.8
<9090> ＡＺ丸和ＨＤ 3.9 2710 2608 26.1 11522 9139 26.6
<6856> 堀場製 3.8 12724 12258 35.8 43500 32038 8.6
<2267> ヤクルト 3.3 23508 22758 15.2 79000 68549 27.5
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、22年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3％超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、電線大手のフジクラ <5803> [東証Ｐ]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は過去最高だった直前の4-6月期実績を2.1倍も上回る260億円に拡大して着地。情報通信事業で電力ケーブルなどデータセンター向けの需要が高水準に続いたほか、エレクトロニクス事業ではスマートフォン向けコネクターの販売が好調だった。また、為替の円安効果も収益を押し上げた。併せて、23年3月期通期の業績見通しと配当予想を大幅上方修正したことも評価され、株価は年初来高値圏で強調展開を続けている。
2位の東映 <9605> [東証Ｐ]は人気コミック「ワンピース」の最新映画「ONE PIECE FILM RED」が同社グループ歴代1位の興行収入を記録したほか、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」などのアニメ作品が大ヒットした。また、海外での上映権や映像配信権、商品化権販売も大きく伸び、7-9月期(第2四半期)の経常利益は150億円(前年同期比2.2倍)と3年ぶりの最高益達成を果たした。
3位に入ったのは電力会社への電力卸を主力とするＪパワー <9513> [東証Ｐ]。7-9月期(第2四半期)は資源価格の高騰を背景に、電力販売価格が上昇したほか、オーストラリアに炭鉱の権益を保有する子会社の石炭販売収入が大きく伸びた。業績好調に伴い、23年3月期通期の同利益を従来予想の1000億円→1550億円に大幅上方修正し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示した。
5位のジャパンマテリアル <6055> [東証Ｐ]はデータセンターや車載向けの半導体需要が増加するなか、半導体工場向け特殊ガスの供給配管設計施工や特殊ガス販売管理業務、技術サービスなどが拡大し、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。好決算を受けて株価は急騰し、11月16日に上場来高値2549円まで上値を伸ばした。
半導体関連では、シリコンウエハー世界トップの信越化学工業 <4063> [東証Ｐ]が14位、半導体商社のマクニカホールディングス <3132> [東証Ｐ]が21位、半導体製造装置大手のＳＣＲＥＥＮホールディングス <7735> [東証Ｐ]が28位にリスト入りしている。マクニカＨＤの株価は11月24日に約21年半ぶりの高値となる3635円まで上昇し、その後も頑強な動きとなっている。
また、16位にリスト入りしたイビデン <4062> [東証Ｐ]の7-9月期(第2四半期)経常利益は252億円(前年同期比28.2％増)と実に61四半期ぶりとなる最高益更新を遂げた。電子事業で主力のICパッケージ基板がパソコン向けの需要は減速したものの、データセンターを中心としたサーバー向けが好調だった。併せて、減益予想だった23年3月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正し、配当も増額修正している。
選出リストには急激な円安が追い風になった企業が目立つ。海外売上高比率の高い13位のホシザキ <6465> [東証Ｐ]、25位のいすゞ自動車 <7202> [東証Ｐ]、27位のヤマハ発動機 <7272> [東証Ｐ]は円安によるプラス効果などを踏まえ、いずれも通期業績予想を上方修正している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<5803> フジクラ 109 26053 12474 89.3 69000 36441 8.8
<9605> 東映 81.8 15095 8302 39.7 36300 25983 14.5
<9513> Ｊパワー 65.5 64652 39074 51.3 155000 102476 3.6
<3405> クラレ 43.0 32182 22505 1.0 75000 74235 7.8
<6055> Ｊマテリアル 24.4 3851 3096 13.3 11000 9712 32.2
<6988> 日東電 24.1 53361 43005 20.9 160000 132378 10.7 *
<4612> 日本ペＨＤ 23.3 38226 30993 11.8 100000 89443 37.0 *
<5444> 大和工 21.6 28187 23174 57.0 90500 57646 4.4
<6869> シスメックス 20.4 21699 18024 15.8 74500 64346 36.0 *
<8424> 芙蓉リース 18.5 18110 15280 6.2 56000 52723 7.1
<3088> マツキヨココ 16.5 17072 14649 38.4 62100 44881 23.4
<1605> ＩＮＰＥＸ 15.3 401467 348329 78.6 1370000 767038 4.8
<6465> ホシザキ 13.9 14446 12678 2.5 38000 37086 24.9
<4063> 信越化 12.9 296393 262633 41.1 980000 694434 10.4
<9107> 川崎汽 12.2 300143 267397 8.0 710000 657504 1.0
<4062> イビデン 11.9 25299 22606 3.5 77000 74394 15.2
<7701> 島津 11.1 21040 18945 3.7 68000 65577 23.9
<9104> 商船三井 11.1 315604 284191 10.8 800000 721779 1.6
<6005> 三浦工 10.6 6862 6202 3.8 21200 20421 23.1 *
<7733> オリンパス 10.5 51088 46238 37.4 206000 149873 8.6 *
<3132> マクニカＨＤ 10.2 12427 11280 26.8 45000 35487 6.8
<7309> シマノ 9.5 57739 52728 23.6 188500 152562 14.7
<6594> 日電産 7.7 61386 56989 20.4 206000 171145 27.1 *
<4528> 小野薬 7.5 41978 39041 42.8 150000 105025 14.7 *
<7202> いすゞ 7.2 66684 62189 17.6 245000 208406 9.4
<9065> 山九 7.2 11823 11029 0.9 40500 40119 11.0
<7272> ヤマハ発 6.9 74513 69724 23.0 233000 189407 6.8
<7735> スクリン 4.9 20484 19525 22.8 73000 59438 8.7
<8919> カチタス 4.7 3910 3736 9.3 13875 12697 25.8
<9090> ＡＺ丸和ＨＤ 3.9 2710 2608 26.1 11522 9139 26.6
<6856> 堀場製 3.8 12724 12258 35.8 43500 32038 8.6
<2267> ヤクルト 3.3 23508 22758 15.2 79000 68549 27.5
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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