エレマテック Research Memo(8):2023年3月期はマーケット別の3分野すべてで増収見込み
■今後の見通し
● 2023年3月期の業績見通し
(1) 損益見通し
エレマテック<2715>の2023年3月期は、売上高243,500百万円(前期比21.4%増)、営業利益11,650百万円(同39.6%増)、経常利益10,950百万円(同39.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,550百万円(同40.5%増)と予想されている。好調な上半期の決算を受けて、期初予想(売上高225,500百万円、営業利益8,950百万円)から大幅に上方修正された。全セグメント(地域)で増収の予想であり、マーケット別でも、すべての領域で増収予想となっている。平均為替レートについては、通年で135.00円(前期は112.39円)を前提としている。
このように通期では大幅増益予想となっているが、下半期だけを見ると営業利益は前年同期比で3.2%増であり、かなり慎重な予想となっている。これは上半期の結果が予想以上に堅調であったためだが、下記に述べるように引き続き堅調に推移すると予想される商材も多いこと、さらには為替レートについても、現在の水準が続けば円安効果が見込めることなどから、通期の業績予想が再度上方修正される可能性は高いと弊社では見ている。
(2) マーケット別売上高予想
マーケット別では、Digital Electronicsは103,204百万円(前期比17,242百万円増、同20.1%増)が予想されている。液晶、タッチパネル、バックライトは車載用を中心に堅調に推移すると予想され、6,331百万円の増収を見込む。TOY、ホビーもゲーム機向けを中心とした出荷増が期待できることから5,526百万円の増収予想。電気・電子部品、半導体は客先での生産回復により3,278百万円増を見込んでいる。
Automotiveは、自動車生産の増加に加えて新規案件の獲得(主にEV関連)により37,175百万円(同9,071百万円増、同32.3%増)の予想となっている。
Broad Marketは103,120百万円(同16,539百万円増、同19.1%増)が見込まれている。向け先別では、アフターマーケットでは引き続きドライブレコーダーが堅調に推移すると予想されることなどから6,633百万円増を見込んでいる。重電、車両制御は2,350百万円増、産業機器向けも2,263百万円増が予想されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《SI》
提供:フィスコ