NSW Research Memo(6):財務の健全性・収益性が極めて高い
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
NSW<9739>の2023年3月期第2四半期末における資産合計は前期末比103百万円減の36,709百万円となった。これは主に、商品や仕掛品が増加したものの、現金及び預金や売掛金が減少したことによる。負債合計は同1,201百万円減の9,095百万円となった。これは主に、未払法人税等、未払消費税等や賞与引当金が減少したことによる。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い、同1,097百万円増の27,613百万円となった。
以上の結果、流動比率(流動資産/流動負債)は前期末比70.8ポイント上昇の437.6%となり、短期的な支払い能力は極めて高い。また、固定比率(固定資産/自己資本)は同0.1ポイント減少の33.4%であった。固定資産(設備投資等)の調達は返済期限のない株主資本で十分に賄われており、無借金経営を続けている。自己資本比率は75.2%と同3.2ポイント上昇し、東証1部の情報・通信業の平均(2022年3月末平均31.4%)を大きく上回っていることから、財務の健全性は極めて高いと評価できる。また、2022年3月期の同社のROEは13.8%、ROAは14.5%であり、東証1部の情報・通信業平均の5.0%、3.9%を大きく上回っていることから、収益性も極めて高いと言える。
2023年3月期第2四半期末における現金及び現金同等物の残高は、配当金の支払などの支出を営業活動の結果得られた資金で賄い、前期末比460百万円減の14,716百万円となった。
各キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動の結果得られた資金は657百万円(前年同期比1,237百万円の収入の減少)となった。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上や売上債権の減少に対し、棚卸資産の増加や法人税等の支払などがあったことによる。一方、投資活動の結果使用した資金は686百万円(同369百万円の支出の増加)となった。これは主に、敷金及び保証金の差入や長期前払費用の取得などによる支出によるものである。さらに、財務活動の結果使用した資金は446百万円(同148百万円の支出の増加)となった。これは配当金の支払によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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提供:フィスコ