話題株ピックアップ【昼刊】:UACJ、大阪チタ、スクエニHD
■UACJ <5741> 2,656円 +469 円 (+21.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
UACJ<5741>がマドを開けて急騰。アルミ圧延のトップ企業でアルミ地金価格の上昇や販売数量の増加、操業改善などが寄与して、業績は目を見張る伸びをみせている。同社が4日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比39%増の183億4400万円と急拡大しており、これがポジティブサプライズとなった。トップラインが4割強の伸びをみせるなど増収効果が反映されたが、第1四半期時点の営業利益は通期計画に対し進捗率でほぼ6割に達していることで、増額修正期待も膨らんでいるようだ。株価指標面からは依然としてPERが8倍前後、PBRが0.5倍を下回っている水準にあり、割安感が際立っている。
■中山製鋼所 <5408> 545円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
中山製鋼所<5408>は大きく買われ年初来高値を更新。4日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を65億円から115億円(前期比58.6%増)へ増額しており、これが好感されているようだ。鋼材販売価格が期初の想定を上回る一方、主原料価格が想定を下回る水準で推移する見込みになった。これを受け、売上高は前回公表値を下回る予想(2000億円から1980億円へ引き下げ)となったが、利益は上振れる見通し。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高が477億9600万円(前年同期比34.5%増)、営業利益が32億7500万円(同3.5倍)だった。
■有沢製作所 <5208> 1,224円 +171 円 (+16.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
4日に決算を発表。「上期最終を一転20%増益に上方修正、通期も増額、未定だった配当は90円実施」が好感された。
有沢製作所 <5208> [東証P] が8月4日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比50.2%増の11.6億円に拡大した。同時に、従来未定としていた今期の上期配当を見送るとし、従来未定としていた下期配当は90円実施する方針とした。年間配当は前期比5円減の90円に減配となる。
⇒⇒有沢製作所の詳しい業績推移表を見る
■加賀電子 <8154> 3,835円 +520 円 (+15.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
4日に決算を発表。「今期経常を一転14%増益に上方修正・最高益更新へ」が好感された。
加賀電子 <8154> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の98.5億円に急拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の212億円→245億円(前期は214億円)に15.6%上方修正し、一転して14.2%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
⇒⇒加賀電子の詳しい業績推移表を見る
■大阪チタ <5726> 3,150円 +403 円 (+14.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が急反発。4日の取引終了後、未定としていた23年3月期の単独業績予想について、売上高410億円(前期比43.6%増)、営業利益18億円(前期19億1400万円の赤字)、最終利益16億円(同31億1200万円の赤字)を見込み、年間配当予想を中間5円・期末10円の年15円(前期無配)とすると発表しており、これが好材料視されている。第1四半期(4~6月)において、航空機用途向けが主体の輸出スポンジチタンが前年同期比43.0%増、一般産業用途向け主体の国内スポンジチタンなどが同48.0%増となりチタン事業が大幅に改善していることに加えて、販売価格の是正や操業度の改善、円安効果などが収益を押し上げる。また、高機能材料事業で、半導体関連需要の増加によりスパッタリングターゲット用高純度チタンの売り上げが増加していることも寄与する。なお、第1四半期決算は、売上高87億200万円(前年同期比39.4%増)、営業利益4億2200万円(前年同期5億7400万円の赤字)、最終利益8億1700万円(同5億5900万円の赤字)だった。
■キッツ <6498> 781円 +82 円 (+11.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
キッツ<6498>は物色人気集中、700円台を大きく回復し1月5日につけた年初来高値747円を一気に奪回した。総合バルブメーカーの国内トップ企業で設備投資需要が旺盛な半導体業界向けなどの需要を捉えている。4日取引終了後に22年12月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の100億円から113億円に増額しており、これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。好業績を背景に株主還元も強化し、今期の年間配当は従来計画の25円から31円(前期実績は20円)と大幅上乗せすることを発表、配当利回りは前日終値換算で4.4%台と高水準でインカムゲイン狙いの買いも誘導している。
■スクエニHD <9684> 6,360円 +610 円 (+10.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は急伸し、10日ぶりに反発。4日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、純利益が前年同期比45.0%増の183億5500万円となった。足もと同社株への売りが続いていたことから、今回の大幅増益を受けて大きく切り返す展開となっている。円安による為替差益の計上が利益を大きく押し上げた。新作タイトルの発売があった前年同期からの反動や、既存タイトルの弱含みなどが影響し、売上高は同15.5%減の748億7600万円、営業利益は同16.7%減の144億3000万円と減少した。
■松風 <7979> 2,109円 +189 円 (+9.8%) 11:30現在
松風<7979>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は4日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比32.4%増の12億2900万円となり、上半期計画18億1000万円に対する進捗率が67.9%に達したことが好感されているようだ。売上高は同16.2%増の80億9700万円で着地。主力のデンタル関連事業で、デジタル口腔撮影装置や歯科切削加工用セラミックスなどの売り上げが伸長したことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■キッコーマン <2801> 8,600円 +710 円 (+9.0%) 11:30現在
キッコーマン<2801>が一時900円高の8790円と異彩を放つ上げ足をみせた。同社は4日取引終了後、これまでウクライナ情勢などに伴う先行き不透明感から開示を見送ってきた23年3月期業績見通しを発表した。最終利益は前期比4.6%増の407億円と今期も増益基調を維持する見通しとなったことで、これを材料視する買いを呼び込んだ。業績予想には原料高を価格転嫁しやすい食品セクターの強みが反映されている。株式需給面でショートカバーを誘発した可能性もあるが、直近信用倍率は0.8倍台、日証金でも貸借倍率が0.17倍と売り長ながら残高水準的には低い。ただ市場筋によると、「機関投資家による貸株を調達した空売りが入っていたフシがある。原料コスト上昇で最終減益を見込んでいたところに増益予想を出してきたことで、慌てて買い戻したというのが急騰の背景ではないか」(中堅証券ストラテジスト)としていた。
■日新 <9066> 1,811円 +148 円 (+8.9%) 11:30現在
4日に決算を発表。「今期経常を一転12%増益に上方修正・最高益、配当も6円増額」が好感された。
日新 <9066> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比68.6%増の37.4億円に拡大した。業績好調に伴い、今期の上期配当を従来計画の32円→35円に増額し、下期配当も従来計画の32円→35円に増額修正した。年間配当は70円(前期は60円)となる。
⇒⇒日新の詳しい業績推移表を見る
■日本通信 <9424> 217円 +13 円 (+6.4%) 11:30現在
日本通信<9424>がカイ気配で始まり3日続伸、75日移動平均線をサポートラインに200円近辺でのもみ合いを続けてきたが、足もと満を持して上放れる様相をみせている。同社は他社から通信回線を借り受けて高付加価値サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の草分けだが、業績は前期を境に急回復に転じている。低価格プランを武器に個人向け需要を開拓しているほか、法人向けも堅調で原価率改善など採算性も高まっている。4日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比6.6倍の1億5800万円と高変化を示しており、これを材料視する買いが優勢となっている。株価は低位に位置するが、出来高流動性に非常に富んでいるのが特徴で、個人投資家を中心に短期値幅取りを狙った投資資金の流入が顕著だ。
■芝浦メカトロニクス <6590> 11,200円 +630 円 (+6.0%) 11:30現在
4日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は3.1倍増益で着地」が好感された。
芝浦メカトロニクス <6590> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.1倍の19.1億円に急拡大し、通期計画の65億円に対する進捗率は29.4%に達し、5年平均の15.3%も上回った。
⇒⇒芝浦メカトロニクスの詳しい業績推移表を見る
■エイベックス <7860> 1,664円 +92 円 (+5.9%) 11:30現在
エイベックス<7860>が新値追いとなっている。同社は4日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比8.7倍の22億8800万円となったことが好感されているようだ。売上高は同46.6%増の284億7300万円で着地。ライブ公演数の増加や音楽事業のパッケージ作品の販売数増加、海外での大型イベントの開催などが大幅な増収につながった。なお、通期業績予想については、営業利益10億円(前期比61.3%減)とする従来見通しを据え置いている。
■クスリアオキ <3549> 5,950円 +320 円 (+5.7%) 11:30現在
4日に発表した「7月既存店売上高は5%増」が買い材料。
■HOYA <7741> 14,585円 +630 円 (+4.5%) 11:30現在
HOYA<7741>が大幅高で3日続伸している。4日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1801億7900万円(前年同期比14.0%増)、純利益483億5800万円(同17.2%増)と2ケタ最終増益となったことが好感されている。情報・通信事業で、ハードディスク用ガラスサブストレートの2.5インチ製品の特需がなくなったものの、EUV向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始を背景に半導体用マスクブランクスが大幅に伸長した。また、FPD用フォトマスクもスマートフォン用高機能ディスプレーの受注獲得などがあり好調に推移した。同時に、未開示としていた第2四半期累計(4~9月)連結業績予想を発表しており、為替レートを1ドル=125円、1ユーロ=135円を前提に、売上高3600億円(前年同期比12.3%増)、純利益905億円(同7.5%増)を見込む。引き続き半導体用マスクブランクスなどに対する堅調な需要を見込む。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高のみ7300億円(前期比10.4%増)と発表している。あわせて、上限を520万株(発行済み株数の1.44%)、または600億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は8月5日から10月20日まで。更に、8月16日付で自社株470万3700株(発行済み株数の1.30%)を消却すると発表している。
■アイロムグループ <2372> 2,381円 +400 円 (+20.2%) ストップ高 11:30現在
アイロムグループ<2372>は急騰。4日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期比4.1倍の14億4900万円と大幅な増益となっており、これを好感した買いが膨らんでいるようだ。売上高も同41.4%増の47億9200万円と増加した。治験業務の支援を行う主力のSMO事業で前期に受託した大型案件が順調に進捗したほか、新規の大型案件も開始され収益を伸ばした。また、医薬品や医療機器の開発業務を行うCRO事業や先端医療事業など、他の事業も概ね堅調だった。
●ストップ高銘柄
フォースタートアップス <7089> 2,794円 +500 円 (+21.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース
UACJ<5741>がマドを開けて急騰。アルミ圧延のトップ企業でアルミ地金価格の上昇や販売数量の増加、操業改善などが寄与して、業績は目を見張る伸びをみせている。同社が4日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比39%増の183億4400万円と急拡大しており、これがポジティブサプライズとなった。トップラインが4割強の伸びをみせるなど増収効果が反映されたが、第1四半期時点の営業利益は通期計画に対し進捗率でほぼ6割に達していることで、増額修正期待も膨らんでいるようだ。株価指標面からは依然としてPERが8倍前後、PBRが0.5倍を下回っている水準にあり、割安感が際立っている。
■中山製鋼所 <5408> 545円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
中山製鋼所<5408>は大きく買われ年初来高値を更新。4日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を65億円から115億円(前期比58.6%増)へ増額しており、これが好感されているようだ。鋼材販売価格が期初の想定を上回る一方、主原料価格が想定を下回る水準で推移する見込みになった。これを受け、売上高は前回公表値を下回る予想(2000億円から1980億円へ引き下げ)となったが、利益は上振れる見通し。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高が477億9600万円(前年同期比34.5%増)、営業利益が32億7500万円(同3.5倍)だった。
■有沢製作所 <5208> 1,224円 +171 円 (+16.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
4日に決算を発表。「上期最終を一転20%増益に上方修正、通期も増額、未定だった配当は90円実施」が好感された。
有沢製作所 <5208> [東証P] が8月4日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比50.2%増の11.6億円に拡大した。同時に、従来未定としていた今期の上期配当を見送るとし、従来未定としていた下期配当は90円実施する方針とした。年間配当は前期比5円減の90円に減配となる。
⇒⇒有沢製作所の詳しい業績推移表を見る
■加賀電子 <8154> 3,835円 +520 円 (+15.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
4日に決算を発表。「今期経常を一転14%増益に上方修正・最高益更新へ」が好感された。
加賀電子 <8154> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の98.5億円に急拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の212億円→245億円(前期は214億円)に15.6%上方修正し、一転して14.2%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
⇒⇒加賀電子の詳しい業績推移表を見る
■大阪チタ <5726> 3,150円 +403 円 (+14.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が急反発。4日の取引終了後、未定としていた23年3月期の単独業績予想について、売上高410億円(前期比43.6%増)、営業利益18億円(前期19億1400万円の赤字)、最終利益16億円(同31億1200万円の赤字)を見込み、年間配当予想を中間5円・期末10円の年15円(前期無配)とすると発表しており、これが好材料視されている。第1四半期(4~6月)において、航空機用途向けが主体の輸出スポンジチタンが前年同期比43.0%増、一般産業用途向け主体の国内スポンジチタンなどが同48.0%増となりチタン事業が大幅に改善していることに加えて、販売価格の是正や操業度の改善、円安効果などが収益を押し上げる。また、高機能材料事業で、半導体関連需要の増加によりスパッタリングターゲット用高純度チタンの売り上げが増加していることも寄与する。なお、第1四半期決算は、売上高87億200万円(前年同期比39.4%増)、営業利益4億2200万円(前年同期5億7400万円の赤字)、最終利益8億1700万円(同5億5900万円の赤字)だった。
■キッツ <6498> 781円 +82 円 (+11.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
キッツ<6498>は物色人気集中、700円台を大きく回復し1月5日につけた年初来高値747円を一気に奪回した。総合バルブメーカーの国内トップ企業で設備投資需要が旺盛な半導体業界向けなどの需要を捉えている。4日取引終了後に22年12月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の100億円から113億円に増額しており、これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。好業績を背景に株主還元も強化し、今期の年間配当は従来計画の25円から31円(前期実績は20円)と大幅上乗せすることを発表、配当利回りは前日終値換算で4.4%台と高水準でインカムゲイン狙いの買いも誘導している。
■スクエニHD <9684> 6,360円 +610 円 (+10.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は急伸し、10日ぶりに反発。4日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、純利益が前年同期比45.0%増の183億5500万円となった。足もと同社株への売りが続いていたことから、今回の大幅増益を受けて大きく切り返す展開となっている。円安による為替差益の計上が利益を大きく押し上げた。新作タイトルの発売があった前年同期からの反動や、既存タイトルの弱含みなどが影響し、売上高は同15.5%減の748億7600万円、営業利益は同16.7%減の144億3000万円と減少した。
■松風 <7979> 2,109円 +189 円 (+9.8%) 11:30現在
松風<7979>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は4日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比32.4%増の12億2900万円となり、上半期計画18億1000万円に対する進捗率が67.9%に達したことが好感されているようだ。売上高は同16.2%増の80億9700万円で着地。主力のデンタル関連事業で、デジタル口腔撮影装置や歯科切削加工用セラミックスなどの売り上げが伸長したことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■キッコーマン <2801> 8,600円 +710 円 (+9.0%) 11:30現在
キッコーマン<2801>が一時900円高の8790円と異彩を放つ上げ足をみせた。同社は4日取引終了後、これまでウクライナ情勢などに伴う先行き不透明感から開示を見送ってきた23年3月期業績見通しを発表した。最終利益は前期比4.6%増の407億円と今期も増益基調を維持する見通しとなったことで、これを材料視する買いを呼び込んだ。業績予想には原料高を価格転嫁しやすい食品セクターの強みが反映されている。株式需給面でショートカバーを誘発した可能性もあるが、直近信用倍率は0.8倍台、日証金でも貸借倍率が0.17倍と売り長ながら残高水準的には低い。ただ市場筋によると、「機関投資家による貸株を調達した空売りが入っていたフシがある。原料コスト上昇で最終減益を見込んでいたところに増益予想を出してきたことで、慌てて買い戻したというのが急騰の背景ではないか」(中堅証券ストラテジスト)としていた。
■日新 <9066> 1,811円 +148 円 (+8.9%) 11:30現在
4日に決算を発表。「今期経常を一転12%増益に上方修正・最高益、配当も6円増額」が好感された。
日新 <9066> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比68.6%増の37.4億円に拡大した。業績好調に伴い、今期の上期配当を従来計画の32円→35円に増額し、下期配当も従来計画の32円→35円に増額修正した。年間配当は70円(前期は60円)となる。
⇒⇒日新の詳しい業績推移表を見る
■日本通信 <9424> 217円 +13 円 (+6.4%) 11:30現在
日本通信<9424>がカイ気配で始まり3日続伸、75日移動平均線をサポートラインに200円近辺でのもみ合いを続けてきたが、足もと満を持して上放れる様相をみせている。同社は他社から通信回線を借り受けて高付加価値サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の草分けだが、業績は前期を境に急回復に転じている。低価格プランを武器に個人向け需要を開拓しているほか、法人向けも堅調で原価率改善など採算性も高まっている。4日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比6.6倍の1億5800万円と高変化を示しており、これを材料視する買いが優勢となっている。株価は低位に位置するが、出来高流動性に非常に富んでいるのが特徴で、個人投資家を中心に短期値幅取りを狙った投資資金の流入が顕著だ。
■芝浦メカトロニクス <6590> 11,200円 +630 円 (+6.0%) 11:30現在
4日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は3.1倍増益で着地」が好感された。
芝浦メカトロニクス <6590> [東証P] が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.1倍の19.1億円に急拡大し、通期計画の65億円に対する進捗率は29.4%に達し、5年平均の15.3%も上回った。
⇒⇒芝浦メカトロニクスの詳しい業績推移表を見る
■エイベックス <7860> 1,664円 +92 円 (+5.9%) 11:30現在
エイベックス<7860>が新値追いとなっている。同社は4日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比8.7倍の22億8800万円となったことが好感されているようだ。売上高は同46.6%増の284億7300万円で着地。ライブ公演数の増加や音楽事業のパッケージ作品の販売数増加、海外での大型イベントの開催などが大幅な増収につながった。なお、通期業績予想については、営業利益10億円(前期比61.3%減)とする従来見通しを据え置いている。
■クスリアオキ <3549> 5,950円 +320 円 (+5.7%) 11:30現在
4日に発表した「7月既存店売上高は5%増」が買い材料。
■HOYA <7741> 14,585円 +630 円 (+4.5%) 11:30現在
HOYA<7741>が大幅高で3日続伸している。4日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1801億7900万円(前年同期比14.0%増)、純利益483億5800万円(同17.2%増)と2ケタ最終増益となったことが好感されている。情報・通信事業で、ハードディスク用ガラスサブストレートの2.5インチ製品の特需がなくなったものの、EUV向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始を背景に半導体用マスクブランクスが大幅に伸長した。また、FPD用フォトマスクもスマートフォン用高機能ディスプレーの受注獲得などがあり好調に推移した。同時に、未開示としていた第2四半期累計(4~9月)連結業績予想を発表しており、為替レートを1ドル=125円、1ユーロ=135円を前提に、売上高3600億円(前年同期比12.3%増)、純利益905億円(同7.5%増)を見込む。引き続き半導体用マスクブランクスなどに対する堅調な需要を見込む。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高のみ7300億円(前期比10.4%増)と発表している。あわせて、上限を520万株(発行済み株数の1.44%)、または600億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は8月5日から10月20日まで。更に、8月16日付で自社株470万3700株(発行済み株数の1.30%)を消却すると発表している。
■アイロムグループ <2372> 2,381円 +400 円 (+20.2%) ストップ高 11:30現在
アイロムグループ<2372>は急騰。4日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期比4.1倍の14億4900万円と大幅な増益となっており、これを好感した買いが膨らんでいるようだ。売上高も同41.4%増の47億9200万円と増加した。治験業務の支援を行う主力のSMO事業で前期に受託した大型案件が順調に進捗したほか、新規の大型案件も開始され収益を伸ばした。また、医薬品や医療機器の開発業務を行うCRO事業や先端医療事業など、他の事業も概ね堅調だった。
●ストップ高銘柄
フォースタートアップス <7089> 2,794円 +500 円 (+21.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース