マルコ---健康コーポレーション傘下へ、RIZAPとのシナジー効果で業績改善を目指す
マルコ<9980>は28日、健康コーポレーション<2928>との資本業務提携契約の締結および第三者割当による新株式の発行を発表。発行新株数は5,500万株、調達資金の額は27.5億円。
マルコ社は、昭和53年に日本で初めてプロポーションを整えるための体型補整下着を完成させて以来、女性の美を追求し続け、現在では約49万人の累積会員を抱えている。しかし、高付加価値商品(主な価格帯は3万5千円から6万円)であるため消費低迷の影響を受けやすく、業績面は厳しい状況となっていた。立て直しが急務となっているなかで筆頭株主である伊藤忠商事<8001>より、新たなビジネスパートナーとして健康コーポレーションを紹介され、今回の資本業務提携に至った。関係性強化を目的に健康コーポレーションに対する第三者割当を実施し、また子会社となることで同社の課題となっている新規顧客の獲得などあらゆるシナジー効果が期待できることから最善の決断であるとしている。
一方、健康コーポレーショングループは、約5万人の会員を有するパーソナルトレーニングジムRIZAPを展開しており、高付加価値サービスを提供する店舗型ビジネスにおいて圧倒的なスピードで成長している。同社サービスと近いビジネスモデルで急成長しているRIZAP社のノウハウや健康コーポレーショングループが通信販売で培った広告宣伝力を活かすことによって、今後は同社における新規顧客獲得に大きな効果が期待される。また、RIZAPで短期間にコミットした引き締まった体型を同社の補正下着によって維持が実現できるようになる他、ターゲット層の親和性が高いため多数の相互送客が可能となることは両社にとって大きなメリットとなる。さらには、双方の強みを活かした女性向けのプログラムメソッドを開発し、全国のマルコおよびRIZAP店舗において大々的に展開していくことを検討中のようだ。
なお、同社は28日、16年3月期通期業績予想を売上高131.0億円から134.80億円に、営業損失を8億円の赤字から6億円の赤字へと修正している。上期業績が大きく落ち込んだものの、下期は売上高が計画を上回り、利益確保に向けて経費削減に取り組んだことが要因。今後はRIZAPを中心とした健康コーポレーショングループ各社とのシナジー効果による業績の改善のほか、新たな株主還元策の取り組みなどが期待される。
《YF》
提供:フィスコ