【特集】BRUNO Research Memo(1):2026年6月期も大幅な増収増益を見込む。成長戦略で収益性の高い事業構造へ
BRUNO <日足> 「株探」多機能チャートより■要約
BRUNO(ブルーノ)<3140>は、住関連ライフスタイル商品を展開する企業であり、デザイン性の高いインテリア雑貨、トラベルグッズ、化粧品などのオリジナル商品の企画・開発及び販売を行っている。主力ブランドは、インテリア商品の「BRUNO」とトラベル商品の「MILESTO(ミレスト)」である。女性社員を中心とした商品企画力とデザイン力を強みとし、課題解決型商品により新たな市場を創出している。
1. 2025年6月期の業績概要
2025年6月期の連結業績は、売上高で前期比12.1%増の14,502百万円、営業利益で同200.2%増の440百万円、経常利益で同2,861.0%増の329百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で192百万円(前期は334百万円の損失)と大幅な増収増益となり、黒字回復した。主力の「BRUNO」「MILESTO」がいずれも2ケタ成長を達成し、EC販売は4,667百万円(同24.1%増)と業績をけん引した。「BRUNOカタログギフト」も987百万円(同52.1%増)と大きく伸長し、連結子会社の(株)ジャパンギャルズによる美容家電販売も寄与した。原価と物流コストなどの削減が進み、収益性が大幅に改善した。
2. 2026年6月期の業績見通し
2026年6月期の連結業績は、売上高で前期比2.3%増の14,850百万円、営業利益で同193.8%増の1,295百万円、経常利益で同236.7%増の1,108百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同345.3%増の857百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。旅行需要の回復を背景に「MILESTO」が伸長し、「BRUNO」はキッチン家電に加え、子会社ジャパンギャルズとの連携による美容家電分野への参入を進める。「BRUNOカタログギフト」やEC販売も堅調な推移により増収を見込む。利益面では、原価の低減や広告宣伝費の見直しなどコスト削減を進めて大幅増益を予想し、営業利益率は前期比5.7ポイント上昇の8.7%を見込んでいる。
3. 成長戦略
同社は「世界基準の家電/美容/雑貨メーカーへ」を中期目標に掲げ、2028年6月期に売上高23,000百万円、営業利益3,450百万円、営業利益率15.0%を目指す。成長戦略として、主力の「コンパクトホットプレート」や「マルチスティックブレンダー」などに続く新商品の投入によるキッチン家電領域の強化及び旅行需要の回復を背景としたトラベルブランド「MILESTO」の拡大、子会社ジャパンギャルズとの連携による美容家電分野への本格参入、「BRUNOカタログギフト」の拡充によるギフト需要の取り込みを推進する。また、直営店舗と自社ECサイトの強化を軸に売上総利益率の高い直接販売を推進する。コスト面では、RIZAPグループとの共同購買やSKU※削減による原価低減、在庫回転日数の短縮、広告費や物流・倉庫コストの最適化、生成AI活用による業務効率化を進める。さらに、アジア市場を中心に海外販売を拡大し、2028年6月期に海外売上高6,300百万円を目標とする。
※ SKUとは、Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)の略称で、「在庫管理単位」を意味する。受発注や在庫管理を行う際、商品を識別・管理するための最小単位として使用される。
4. 株主還元
同社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題の1つと位置付け、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としている。2026年6月期の1株当たり配当金は、前期と同額の4.0円(配当性向6.6%)を予定している。今後は、収益拡大に伴い配当性向を維持しながら、1株当たり10.0円以上の配当を目指す。また、追加的な株主還元施策として株主優待制度を導入しており、保有株数に応じて9,000円相当から36,000円相当のRIZAPグループ商品を贈呈している。
■Key Points
・商品企画力とデザイン力によって新たな市場を創出
・2025年6月期は黒字回復、主力ブランドの「BRUNO」「MILESTO」とも2ケタ成長を達成
・成長戦略では、「世界基準の家電/美容/雑貨メーカー」を目指し、収益性の高い事業構造への転換を進める
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
《HN》
提供:フィスコ

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