【経済】第３四半期の米ＧＤＰ、予想外に強い内容　個人消費と設備投資が堅調

　この日発表の第３四半期の米ＧＤＰは４．３％増と予想外に強い内容となり、２年ぶりの高水準となった。個人消費や設備投資に加え、貿易政策の落ち着きが寄与した。

　当初は速報値を１０月３０日に公表予定だったが、政府閉鎖の影響で発表を延期。通常は３回公表されるが、今回は２回のみの公表となる。

　トランプ大統領が打ち出した関税措置が一部撤回される中、個人消費が先導する形で、米経済が年央を通じて勢いを維持したことが示された。

　政府機関の閉鎖は第４四半期の成長を圧迫すると見込まれるが、エコノミストは２０２６年に成長は緩やかに回復すると予想している。トランプ大統領の大型減税・家計支援策「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル（ＯＢＢＡ）」による税還付や、関税収入を配当として実施する措置も実現する可能性がある。もっとも、米連邦最高裁が関税措置を無効とする可能性もある。

　個人消費の拡大は、医療などサービスへの支出が堅調だったことを反映。自動車への支出は減少した。企業の設備投資は２．８％増。コンピューター機器への支出が引き続き好調だったことが寄与した。ＡＩ向けデータセンターへの投資は過去最高を更新。

　純輸出はプラスに寄与。年前半は不安定な動きが続いていたが、一方、在庫と住宅投資がともに成長の重しとなった。

＊米GDP（第3四半期）（前期比年率）22:30
結果　4.3％
予想　3.3％　前回　3.8％
＊個人消費
結果　3.5％
予想　2.7％　前回　2.5％
＊GDP価格指数
結果　3.8％
予想　2.7％　前回　2.1％
＊PCEコア価格指数
結果　2.9％
予想　2.9％　前回　2.6％

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース