【注目】ドイツ、来年の国債発行額を過去最高に引き上げ

　ドイツは来年の国債発行額を前年比で約２割増やし、過去最大の５１２０億ユーロ（約９３兆５７００億円）に引き上げる。老朽化したインフラの修復と軍の近代化に投じる多額の資金を調達する。

　１８日の発表文によると、ドイツ国債を管理する連邦債務管理庁（ＤＦＡ）は入札を通じ資本市場で約３１８０億ユーロ、短期金融市場で１７６０億ユーロを調達する計画だという。グリーンボンドも１６０億－１９０億ユーロ発行する。今年の発行額は４２５０億ユーロだったが、来年の発行額はこれまでの最高だった２０２３年の約５０００億ユーロを上回る見通し。

　ＤＦＡは２０年物国債を初めて発行する方針を示し、来年中にシンジケート方式での発行を４回行う計画だと明らかにした。２０年債の導入は需要を反映したものだと説明。今後数年に渡って高水準の債券発行が続く見通しの中で、資金調達に多様性を持たせる狙いがあるとみられる。ドイツは昨年、７年債の発行を再開した。

　ドイツ政府の対ＧＤＰ比債務残高は１００％を優に下回り、借り入れ余力は十分にある。ドイツの債務比率はＧ７の中で群を抜いて低い。

株探ニュース