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【市況】16日の香港市場概況:ハンセン指数は続落、約1カ月ぶり安値


16日の香港市場は続落。主要89銘柄で構成されるハンセン指数が前日比393.47ポイント(1.54%)安の25235.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が159.77ポイント(1.79%)安の8757.93ポイントで引けた。

ハンセン指数は約1カ月ぶりの安値水準を付けた。中国景気の先行きに対する懸念が再燃し、テクノロジー関連や金融株を中心に売りが膨らんだ。市場では中国本土の消費や投資の鈍化が企業業績を圧迫するとの見方が広がり、投資家心理が悪化。前日に続く軟調地合いとなった。為替の元安傾向も圧迫材料となり、全体として売りが優勢な展開が続いた。一方でエネルギーや素材関連の一角では下値を拾う動きが見られたが、指数全体の下落を相殺するには至らなかった。

ハンセン指数の構成銘柄では、テクノロジー関連株の下げが目立ち、アリババ(9988/HK)が2.96%安、シャオミ(1810/HK)が2.25%安、ネットイース(9999/HK)が2.59%安となった。中国本土の景気先行き不透明感が意識されるなか、電子商取引やソフトウェア関連銘柄に売りが広がった。消費低迷や広告収入の鈍化懸念が市場心理を冷やし、ハイテク業種全体へのリスク回避姿勢が強まった 。

金融株も軟調で、中国建設銀行(0939/HK)は2.12%安、中国工商銀行(1398/HK)が1.81%安、中国人寿保険(2628/HK)が4.13%安、平安保険(2318/HK)が2.07%安となった。国有大手を中心とする業績圧迫懸念や、利ざや縮小の思惑が売り材料視され、保険株も含めて全般に下押し圧力がかかった。その他、不動産関連や素材株でも一部に売りが波及した。

反面、上昇が目立ったのは生活消費関連や一部製造業銘柄。レノボ・グループ(0992/HK)とチャイナリソーシズ(0291/HK)はそろって1.05%高を付けた。個別材料や需給要因に支えられた形で、限定的ながら買い戻しの動きが入った。とはいえ、指数全体の地合いを覆すには至らず、相場全体では弱含みの展開が続いた。

《AK》

 提供:フィスコ

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