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【注目】ウクライナと米国、和平案で実質的進展 本日夜に欧州首脳が会合

 ウクライナと米国の交渉担当者は、ロシアの侵攻を終わらせるための協議について、前向きな評価を下した。ブルームバーグが伝えた。ゼレンスキー大統領側近のウメロフ国家安全保障・国防会議書記は、15日中にも米国との合意に近づける可能性があると楽観を表明。

 ゼレンスキー大統領が率いるウクライナ側交渉団と、ウィトコフ特使やトランプ大統領娘婿のクシュナー氏らから成る米国代表団は、2日連続でベルリンで約5時間協議。これを受けて、「実質的な進展」があったと、ウメロフ氏は語った。

 米当局者は、全体の90%とみられる部分で意見の一致ができたと説明。作業部会の交渉担当者が今週末に米国、恐らくマイアミで再び会談する可能性があると明らかにした。

 ウメロフ氏は「過去2日間のウクライナと米国の交渉は建設的かつ実り多いもので、実質的な進展があった。15日中にも、和平に近づく合意に到達できることを期待している」とXに投稿。

 ゼレンスキー大統領もベルリンで開催された経済界との会合で、協議は「極めて建設的」だったと発言。安全の保証と復興について大きな進展があったと認めた。ドイツのメルツ首相は米国からウクライナの安全の保証に「注目に値する」提案があったとしつつ、領土がなお大きな問題として残っていると述べた。

 15日の協議は、ウクライナに対する安全の保証に多くの時間が割かれた。ロシアの再侵攻を確実に防ぐため、ウクライナは安全の確約を要求の中心に据えている。米政府高官によると、北大西洋条約機構(NATO)の集団的防衛を規定した第5条に類似する保証の提供が議論に上った。

 領土問題も取り上げられた。ドネツク地方からウクライナの完全撤退を求めるロシアの主張を米国は支持しているという。

 この要求はロシアが軍事的に制圧できていない地域についても含み、ゼレンスキー大統領および欧州のウクライナ支援国は再三拒否している。ゼレンスキー大統領はなお、現在の前線に沿った停戦を主張している。

 15日夜にはドイツのメルツ首相が主宰し、欧州の約10カ国の首脳やルッテNATO事務総長、フォンデアライエン欧州委員長がベルリンに集まり、ウクライナ関連の協議を開く。

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