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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井海洋、高千穂交易、CTS

三井海洋 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井海洋開発 <6269>  3,205円  +40 円 (+1.3%)  本日終値
 三井海洋開発<6269>が続伸。この日、東洋エンジニアリング<6330>と共同で、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)で生産されるガスからアンモニアを製造するブルーアンモニアFPSOの基本設計承認(AiP)を米国船級協会(ABS)から取得したと発表しており、好材料視された。ブルーアンモニアとは、製造プロセスで発生するCO2の排出をCCS(二酸化炭素回収・貯留)などにより抑制されたアンモニアのこと。今回、AiPを取得したブルーアンモニアFPSOは、これまで特別な用途がなく貯留層に圧入されていた、海底油田から排出される余剰随伴ガスを用いてブルーアンモニアを製造し、貯蔵及び積み出しまでを行うというもの。また、随伴ガスからアンモニアに変換する過程で生じるCO2を回収するだけでなく、ガスタービン自家発電機からのCO2も合わせて回収する設備を搭載することで、アンモニア製造に伴うFPSOからのCO2排出量を最小化することが可能になるという。なお、海底ガスを使ったアンモニア洋上生産の設計承認は日本企業では初となる。

■高千穂交易 <2676>  4,030円  +45 円 (+1.1%)  本日終値
 高千穂交易<2676>がしっかり。この日、ドイツ減速機メーカーのストーバー社日本法人と販売代理店契約を締結したと発表しており、好材料視された。ストーバー社は歯車加工・組立の精度の高さによる滑らかな運転や、高い堅牢性による長い製品寿命を特徴とする遊星歯車減速機を手掛けており、高千穂交易がストーバー社製品を提供することで、顧客製品の高付加価値化に貢献する。また、遊星歯車減速機と組み合わせて使用するラックギアなどの伝導製品を多数取り扱っていることから、セット販売もあわせて進めるとしている。

■シーティーエス <4345>  839円  +8 円 (+1.0%)  本日終値
 シーティーエス<4345>が後場プラスに転換。午後1時ごろに発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高89億3700万円(前年同期比8.4%増)、営業利益23億2000万円(同8.8%増)、純利益16億600万円(同12.8%増)と増収増益となったことが好感された。既存顧客を中心に受注が堅調に推移し、なかでも付加価値の高いDDS(デジタルデータサービス)事業のレンタル・サブスクリプションサービスの売上高が順調に推移した。また、SMS(測量計測システム)事業における販売売り上げが増加したことも増益に寄与した。25年3月期通期業績予想は、売上高120億円(前期比8.2%増)、営業利益30億円(同4.7%増)、純利益19億8000万円(同6.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■Speee <4499>  3,380円  -155 円 (-4.4%)  本日終値
 Speee<4499>が6日続落。この日、14日に発表した公募・売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は21日に3515円で決まったが、この日の株価は午後1時時点では3400円前後で推移している。公募・売り出しに応じた投資家は、損失を抱える格好となっており見切り売りも膨らんでいる様子だ。

■コメリ <8218>  3,045円  -135 円 (-4.3%)  本日終値
 コメリ<8218>が大幅続落。29日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を3880億円から3800億円(前期比2.5%増)へ、営業利益を243億円から225億円(同1.9%増)へ、純利益を152億円から135億円(同1.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。9~10月の記録的な残暑の影響を受けて、秋の家庭菜園に関する商品の販売遅れや、花苗・培養土などのガーデニング需要が減少したほか、暖房用品など秋冬季節商品の需要にも遅れが発生し、販売が低調に推移したことが要因。また、残暑の影響による花苗・野菜苗などのロスの増加や、円安の長期化、原材料高騰などで売上総利益が計画を下回ったことも響いた。なお、第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高2960億8100万円(前年同期比2.1%増)、営業利益205億9600万円(同2.4%増)、純利益133億4100万円(同3.7%減)だった。

■日本航空電子工業 <6807>  2,792円  -101 円 (-3.5%)  本日終値
 日本航空電子工業<6807>が急反落。29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高1664億5300万円(前年同期比2.9%減)、営業利益114億5400万円(同0.4%減)、純利益87億2000万円(同19.1%減)と減収減益となったことが嫌気された。重点市場として追加した航空・宇宙市場は防衛予算の増額を背景に堅調に推移したものの、主力のコネクタ事業で携帯機器向け製品の一部終息があったことに加えて、産業機器向けで市場低迷の影響を受けたことが響いた。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高2300億円(前期比1.9%増)、営業利益170億円(同17.9%増)、純利益125億円(同2.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■横河ブHD <5911>  2,683円  -59 円 (-2.2%)  本日終値
 横河ブリッジホールディングス<5911>は安い。29日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1650億円から1600億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を140億円から130億円(同18.5%減)へ下方修正すると発表した。第3四半期の受注伸び悩みにより、エンジニアリング関連事業の売上高が計画を下回る見込みとなったことが要因。これが嫌気された。

■三井住友FG <8316>  3,884円  -15 円 (-0.4%)  本日終値
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>が軟調推移。29日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表した。純利益は前年同期比43.3%増の1兆1359億7100万円となった。日銀の利上げに伴う市中金利の上昇や貸出金残高の増加を背景に、預貸金収益が拡大。資産運用ビジネスや決済ファイナンスビジネスが好調に推移したほか、コーポレートアクションの活発化も追い風となった。純利益の通期計画に対する進捗率は98%となった。ただ通期の純利益予想は据え置きとなっており、投資家の慎重姿勢を強める形となったようだ。30日午後に予定されている日銀の氷見野良三副総裁の講演内容と金利の反応を見極めたいとのムードが広がるなかで、利益確定目的の売りが優勢となっている。

■Liberaware <218A>  492円  +80 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値
 Liberaware<218A>がストップ高。この日、KDDIスマートドローン(東京都千代田区)との業務提携に関する覚書の締結を発表し、材料視されたようだ。リベラウェア製のドローンを用いたソリューションの構築や展開などで協業する。KDDIスマートドローンはリベラウェア製ドローンの代理店販売業務も担う。リベラウェアはあわせて25年7月期の業績予想の修正についても開示。売上高予想を5000万円増額して13億円(前期比59.5%増)、最終損益の黒字額の予想は4500万円増額して5000万円(前期は4億3700万円の最終赤字)に見直した。ドローン事業での点検ソリューションや、デジタルツイン事業におけるデータ処理・解析サービスの需要が想定よりも多く見込まれるほか、ソリューション開発事業での受注が好調に推移。KDDIスマートドローンとの業務提携による効果も見込まれ、業績予想に反映した。

■東邦レマック <7422>  542円  +80 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値
 東邦レマック<7422>がストップ高。29日の取引終了後、集計中の24年12月期単独業績について、最終利益が従来予想の5400万円から1億2400万円(前の期1億3500万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが流入した。暖冬による冬物商品の不振や物価の高騰による消費マインドの低下などを受けて売上高は54億円から47億5700万円(前の期比6.7%減)へ下方修正したものの、売上原価の抑制に注力したことや販管費の削減、投資事業組合運用益及び固定資産売却益の計上などが最終利益を押し上げた。

■AIFCG <254A>  1,080円  +150 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値
 AIフュージョンキャピタルグループ<254A>がストップ高。この日昼ごろ、子会社を設立し、新たな事業として暗号資産投資事業を開始すると発表した。会社設立は1月30日の予定。これが買い材料視された。

■三晃金属工業 <1972>  5,100円  +700 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 三晃金属工業<1972>がストップ高。30日午後3時、配当方針の変更と今期の利益・配当予想の増額修正を発表した。配当性向の目安について、これまでの30%から50%に引き上げた。これに伴い、期末一括配当予想をこれまでの190円から350円に大幅に増額。前期の期末一括配当と比べて150円の増配計画となる。また、25年3月期の最終利益予想を従来の見通しから2億4000万円増額して27億円(前期比4.1%増)に修正した。減益予想から一転、増益を見込む格好となり、これらを評価した買いが入った。工事採算の改善効果と、本社オフィスの移転時期が26年に延期になったことに伴う一般管理費への影響を業績予想に織り込んだ。売上高の見通しは据え置いた。

●ストップ高銘柄
 ブルーイノベーション <5597>  637円  +100 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 レナサイエンス <4889>  1,525円  -500 円 (-24.7%) ストップ安   本日終値
 One中国5 <2553>  2,349円  -500 円 (-17.6%) ストップ安   本日終値
 iFEGBA <2629>  3,720円  -700 円 (-15.8%) ストップ安   本日終値
 など、3銘柄

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