【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米政策スタンスを見極めドル買いは限定的
米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
17日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米トランプ次期政権の政策運営をにらんだドル買い基調に変わりはない。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策スタンスを見極めようと、ドル買いは小幅にとどまりそうだ。
前日発表された米経済指標でNY連銀製造業景気指数は予想外に悪化したものの、総合PMIは前回を上回り、長期金利が上昇基調に振れるとドル買い地合いに。ユーロ・ドルは1.0470ドル台に軟化、ドル・円は154円半ばに浮上した。本日アジア市場で米金利高・ドル高は一服し、ドル・円は154円を割り込んだ。ただ、日銀は今週の金融政策決定会合で追加利上げを見送る公算のため、円売りで154円台に再浮上した。
この後の海外市場は米経済指標が手がかり。今晩発表の小売売上高は前回から改善が予想され、年末商戦の好調さが反映されれば景気の上振れを期待したドル買いが入りやすい。連邦準備制度理事会(FRB)は前週の強いインフレ指標を受け来年以降、追加利下げを休止する可能性も浮上し、連邦公開市場委員会(FOMC)での政策スタンスを見極める展開に。ただ、日銀の金融正常化は来年も続くとみられ、円売りは限定的とみる。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・12月IFO企業景況感指数(予想:85.5、11月:85.7)
・19:00 独・12月ZEW景気期待指数(予想:6.8、11月:7.4)
・19:00 ユーロ圏・10月貿易収支(9月:+125億ユーロ)
・22:30 米・11月小売売上高(予想:+0.5%、10月:+0.4%)
・22:30 カナダ・11月消費者物価指数(前年比予想:+2.0%、10月:+2.0%)
・23:15 米・11月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、10月:-0.3%)
・23:15 米・11月設備稼働率(予想:77.3%、10月:77.1%)
・24:00 米・12月NAHB住宅市場指数(予想:47、11月:46)
・24:00 米・10月企業在庫(前月比予想:+0.1%、9月:+0.1%)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、18日まで)
《CS》
提供:フィスコ