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【市況】株価指数先物【寄り前】 メジャーSQを前にレンジを大きく切り上げる


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 40050 +640 (+1.62%)
TOPIX先物 2788.5 +36.5 (+1.32%)
シカゴ日経平均先物 40065 +655
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。11月の米消費者物価指数(CPI)は変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前月比0.3%上昇、前年同月比では3.3%上昇と、いずれも市場の予想と一致した。米連邦準備理事会(FRB)は、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くとの観測が強まった。足もとではCPIが上振れすれば利下げが見送られるとの見方も高まっていただけに、今回の結果を受けてハイテク株を中心に買いが勢いづいた。

 ナスダックは3日ぶりに反発し、初の2万乗せで史上最高値を更新。NYダウはディフェンシブ株や景気敏感株が売られた影響で5日続落となった。NYダウ構成銘柄ではエヌビディア<NVDA>やマイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が買われた半面、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>やジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、メルク<MRK>、トラベラーズ<TRV>、ホームデポ<HD>がさえない。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比655円高の4万0065円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比30円安の3万9380円で始まり、直後に3万9240円まで売られた。売り一巡後はロングの勢いが強まり、米国市場の取引開始時には3万9800円台に乗せた。さらにCPIの結果を受けた米国市場の強い動きに連動する形で上値を切り上げ、4万0160円まで買われる場面もみられた。終盤にかけて利食いに伴うロング解消により上げ幅を縮めたが、4万0050円と4万円台をキープしてナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで始まることが見込まれる。ナイトセッションでは一時4万0160円まで買われ、11月7日につけた直近戻り高値4万0170円に迫った。開始後ほどなくして節目の3万9500円を一気に上放れてきたことでショートカバーが強まり、ボリンジャーバンドの+2σ(3万9930円)を上放れる形となった。短期過熱感が警戒されてくる可能性はあるだろうが、明日の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を前にレンジを大きく切り上げたことで、ショートカバーに加えてヘッジ対応に伴うロングが強まりやすい。

 買い一巡後は+2σ水準での攻防になりそうだが、同水準での底堅さが意識されてくるようだと、押し目待ち狙いのロングも水準を切り上げてくる流れになりそうだ。また、直近の戻り高値水準では利食いに伴うロング解消も入りやすいとみられるが、これを上回ってくると10月15日につけた戻り高値4万0300円が射程に入ってくる。日経平均株価が11月のSQ値(3万9901.35円)を上回ってくれば、よりセンチメントを明るくさせそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万9875円から4万0375円のレンジを想定する。

 11日の米VIX指数は13.58(10日は14.18)に低下した。一時14.43まで上昇する場面もみられたが、前日同様、下向きで推移する25日線(14.56)が抵抗線として意識された形である。再び14.00を下回ってきたことで、リスク選好が強まりそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.32倍に低下した。一時14.36倍を付けたが、75日移動平均線(14.32倍)をキープできなかった。ただし、下値は25日線(14.28倍)、200日線(14.27倍)が支持線として機能しているため、NTショートを仕掛けてくる動きは限られた。米国ではハイテク株主導の上昇でナスダック指数が2万の大台に乗せており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を押し上げることになるとみられ、NTロングに振れやすいだろう。

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