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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万9000円水準では押し目狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 39250 -160 (-0.40%)
TOPIX先物 2738.5 -5.0 (-0.18%)
シカゴ日経平均先物 39260 -150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。トランプ氏が米大統領選で勝利を決めて以降、トランプ・トレードという形で政策の影響を織り込む動きが加速しているが、主要な株価指数が連日で最高値を更新するなか、短期的な過熱感から持ち高調整の売りが優勢となった。大統領選後に上昇が際立っていたテスラ<TSLA>の下落率は6%を超えた。半面、エヌビディア<NVDA>やマイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が買われた。

 NY連銀が12日に発表した調査結果によると、消費者の1年先インフレ期待が2.87%と2020年10月以来の低水準となった。一方、所得の見通しは横ばいで推移したほか、雇用市場に関しては自信を強めていることが明らかとなっている。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比150円安の3万9260円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比90円高の3万9500円で始まり、寄り付き直後に付けた3万9540円を高値に軟化し、ほどなくして下落に転じた。売り一巡後は3万9350円~3万9500円と日中の終値を挟んで保ち合いを継続。

 米国市場の取引開始直後に3万9530円を付けたが、その後は下へのバイアスが強まり、中盤にかけて3万9000円まで下げる場面もみられた。終盤にショートカバーから下落幅を縮め、3万9250円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場ではトランプ・トレードが勢いづくなか、短期的な過熱感から利益確定の動きは入りやすかっただろう。また、トランプ次期大統領が、対中強硬派として知られる共和党議員2人を国務長官と国家安保補佐官に起用する構えと海外メディアが報じており、再び米中関係の緊張が高まるとの見方が重荷となる。

 ただし、米国ではエヌビディアが3日ぶりに反発した。複数のアナリストが強気の見通しを示したことが材料視された形だが、上昇率は一時3%を超える場面もあった。また、国内では昨夕に東京エレクトロン <8035> [東証P]が2025年3月期業績予想の上方修正を発表。併せて350万株(発行済み株式数の0.8%)、700億円を上限に自社株買いを発表している。同社は足もとで弱い値動きが続いていることもあり、リバウンドを強めてくるようだと、他の指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで一時3万9000円まで売られたが、同水準に位置する25日移動平均線(3万9030円)が支持線として意識されやすいため、3万9000円水準での攻防をみせてくる場面では、押し目狙いのロング対応とみておきたい。一方で上値はボリンジャーバンドの+1σ(3万9550円)水準では強弱感が対立しやすいと考えられる。そのため、オプション権利行使価格の3万9000円から3万9500円のレンジを想定する。

 東京エレクトロンが買い一巡後に弱い値動きをみせてくると、短期的にショートを仕掛けてくる動きに向かいやすく、売り一巡後のカバー狙いでの対応となりそうだ。

 12日の米VIX指数は14.71(前日は14.97)に低下した。引き続き不安心理が高まった状態を示す20.00を下回っているほか、200日線(15.81)から下放れてきている状況である。米国では主要な株価指数が下落したものの、リスク選好の状況である。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.36倍に低下した。一時14.29倍まで低下しており、75日、200日線が位置する14.28倍水準まで下げてきたことで、いったんはリバランスが入りやすいだろう。ただし、両線を明確に割り込んでくると、9月以来の14.00倍割れの可能性もあるため、短期的なリバランス狙いにとどまりそうだ。

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