【材料】本日の注目個別銘柄:アルバック、ケイアイスター、カヤバなど
楽天銀 <日足> 「株探」多機能チャートより
<5838> 楽天銀行 3850 +252
大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、純利益は221億円で前年同期比37.6%増となり、通期予想は従来の378億円から462億円、前期比34.3%増に上方修正している。日銀の利上げ効果を反映したこと、再編費用の消滅などが上振れの背景とみられる。市場予想は420億円程度であったとみられ、上振れ自体は織り込まれていたものの、修正幅の大きさは想定以上との評価に。
<6871> マイクロニクス 3910 +235
大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表している。累計営業利益は86.4億円で前年同期比3.2倍となり従来計画線上での着地、上半期の同3.3倍までと同様に高い利益成長率をキープする形になっている。低迷していた株価の見直し材料にもつながる格好へ。また、26年度までの中期計画も数値目標を上方修正しており、売上高は650億円から800億円に、営業利益は150億円から200億円に引き上げ。
<7242> カヤバ 5240 +525
急伸。発行済み株式数の18.4%に当たる460万株、200億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。取得期間は12月3日から25年11月28日まで。株主還元の強化及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを取得目的としており、当面の需給面での下支えにつながるとの見方が優勢。なお、同時に発表した上半期決算では、営業利益は債権債務の為替評価替えにより大幅減益に。
<3465> ケイアイスター 4350 +540
急騰。前日に上半期の決算を発表、営業利益は69.9億円で前年同期比50.6%増となり、第1四半期の同5.3%増から増益率は大きく拡大している。在庫調整の進展で分譲住宅事業の売上高・販売棟数が順調に増加し、需給バランス回復で粗利益率も上昇のようだ。また、28年3月期を最終年度とする中期計画も発表、経常利益は今期予想120億円に対して300億円と高い目標を掲げている。
<4922> コーセー 7033 -666
大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は188億円で前年同期比17.4%増となっているが、通期予想は従来の200億円から180億円、前期比12.6%増に下方修正している。収益性の高い中国トラベルリテールが、年初の回復見込みを下回って着地することなどが下振れの背景となるもよう。中国事業の構造改革費用を計上することで、純利益は126億円から80億円、同31.4%減に下方修正。
<6525> KOKUSAI 2745 -208
大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は95.6億円で前年同期比1.9%増となり、市場予想は10億円強上振れ。通期予想は従来の448億円から502億円に引き上げた。コンセンサスは490億円程度だった。足もとで上振れ期待は反映済みであったほか、来年度の中国向け環境悪化などを警戒する動きが優勢に。米商務省がTSMCにAI半導体の中国向け出荷停止命令などと伝わったこともマイナス視。
<6728> アルバック 6303 -1054
急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は57.7億円で前年同期比2倍となったが、70億円程度の市場予想は下振れた。また、受注高は509億円で同34.7%減と落ち込み、前四半期比でも減少している。会社側の上半期予想は1340億円であり、進捗率は38%程度にとどまる。通期営業利益は345億円、前期比15.9%増は据え置いているが、進捗率は16.7%であり、下振れへの懸念も先行したようだ。
<9260> Wismettac 1653 +300
ストップ高比例配分。MBOの実施を発表している。同社の会長CEOである洲崎良朗氏が全株を所有しているワイエス商事がTOBを実施し、全株式を取得する予定。TOB価格は1930円で前日終値に対して42.6%のプレミアムとなっており、同TOB価格にサヤ寄せを目指す動きが強まっている。なお、TOB期間は11月12日から12月23日までの予定。
<1885> 東亜建 1125 +150
ストップ高比例配分。前日に上半期決算を発表、営業利益は94.3億円で前年同期比26.1%増となり、通期予想は従来の120億円から146億円に上方修正した。国内土木事業において、複数の大型工事で利益率改善が進んだもよう。業績上振れに伴い、年間配当金も従来計画の40.5円から54円に引き上げ、前期比14円の増配となる。また、前日終値ベースでの配当利回りは5.5%の水準にまで高まる形へ。
<6098> リクルートHD 10310 +374
大幅反発。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は1419億円で前年同期比22.1%増となり、市場予想を150億円程度上回る着地になっている。HRテクノロジー事業における米国のドルベース売上高が8四半期振りに増収に転じたことなどが好業績の主因。通期予想は従来レンジの3900-5000億円から4427-5027億円に上方修正。想定以上の好決算をポジティブに評価する動きが先行。
《ST》
提供:フィスコ