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【市況】株価指数先物【寄り前】 2大イベント通過で押し目狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 39680 +440 (+1.12%)
TOPIX先物 2756.0 +19.0 (+0.69%) 
シカゴ日経平均先物 39690 +450
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 7日の米国市場は、NYダウが小幅に下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。米連邦準備理事会(FRB)は7日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り0.25%の利下げを決定した。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、インフレはかなり和らいできたとの認識を示したほか、利下げ継続については含みを持たせた。FOMCを無難に通過したことで、買い安心感が広がった。

 ハイテク株が買われた半面、トランプ政権に対する期待からNYダウは前日に1500ドル超上昇していたこともあり、大きく買われていた金融や景気敏感株の一角には利益確定の売りが出た。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、半導体・同製造装置が上昇した半面、銀行、運輸、各種金融が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比450円高の3万9690円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比70円安の3万9170円で始まり、直後に付けた3万9160円を安値に持ち直し、3万9250円から3万9400円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、終盤にかけてリバウンド基調が強まった。一時3万9700円まで買われ、3万9680円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国では前日のトランプ・トレードで買われたJPモルガン・チェース<JPM>、ゴールドマン・サックス<GS>、キャタピラー<CAT>が下落し、NYダウの重荷になった。ただし、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>など半導体株の一角が買われており、S&P500指数、ナスダック指数は連日で最高値を更新しているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで3万9700円まで買われ、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9500円)を上回っている。同水準では強弱感が対立する可能性はあるものの、米大統領選、FOMCの2大イベントが通過したことで押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうだ。また、パウエルFRB議長は利下げに含みを持たせており、12月のFOMCにおいても0.25%の利下げを織り込む動きが意識されよう。

 日経225先物は+2σ(4万0030円)に接近する局面においては過熱感が警戒されると考えられるが、+1σを挟んでの攻防からオプション権利行使価格の3万9500円を中心とした上下の権利行使価格3万9000円から4万円のレンジを想定する。週末要因から持ち高調整に伴うロング解消の動きが強まったとしても、3万9000円に接近する局面においては、その後のリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。

 決算発表がピークを迎えるなか、昨夕は日産自動車 <7201> [東証P]が大幅な下方修正を発表しており、神経質にさせる可能性がある。また、昨日はハイテク株の一角が弱い値動きをみせていたが、トランプ関税による影響が警戒されたと考えられ、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的なショートを誘う可能性があるだろう。

 7日の米VIX指数は15.20(前日は16.27)に低下した。前日の急低下で不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を大きく下回り、200日線(15.79)を下回る場面もみられた。7日は一段の低下で200日線を下回って終えており、リスク選好に向かわせやすいと考えられる。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.33倍に低下した。14.50倍で始まった後は低下傾向が強まり、25日線(14.47倍)をあっさり割り込むと、NTショートの動きが強まった。ファーストリテイリング <9983> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の下げが日経平均型の重荷となった。ただし、200日線(14.28倍)、75日線(14.26倍)が支持線として意識されやすいほか、円相場は1ドル=152円台と円安が一服していることもあり、リバランスの動きが入りやすいだろう。

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