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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、大ガス、大東建

住友鉱 <日足> 「株探」多機能チャートより
■住友金属鉱山 <5713>  4,355円  +38 円 (+0.9%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>は朝安後に切り返した。中東情勢が緊迫した状況を続けるなか、金先物相場が国内外で連日最高値を更新している。一方、日経平均株価は前日まで10営業日連続で終値が始値を下回る陰線をチャート上に形成。23日は一時3万8000円を下回るなど、調整色を強めている。大型株全般に売り圧力が加わるなかで、住友鉱株は25日移動平均線と75日移動平均線のゴールデンクロスが視野に入っている。金関連銘柄と位置付けられる同社株の中期的なトレンド転換が期待されるなか、売り需要が一時的に収まったところを狙った投資家の押し目買いが株価に浮揚力を与えたようだ。

■大阪ガス <9532>  3,190円  +24 円 (+0.8%)  本日終値
 大阪ガス<9532>がしっかり。日本経済新聞電子版が23日未明、「大阪ガスは大気中から二酸化炭素(CO2)を直接回収する『ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)』技術を開発する」と報じた。将来的な収益貢献を期待した買いが株価の支えとなったようだ。「金属有機構造体(MOF)」と呼ばれる多孔質材料を組み込んだDACの実験装置を大阪市内の研究所で稼働したという。水素とCO2から都市ガスをつくる「eメタン」に注力する同社は、原料のCO2の調達手段としてDAC技術の活用を見込み、開発に着手したと伝えている。

■大東建託 <1878>  16,685円  +65 円 (+0.4%)  本日終値
 大東建託<1878>は反発。22日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1兆8200億円から1兆8300億円(前期比5.7%増)へ、営業利益を1100億円から1200億円(同14.5%増)へ上方修正すると発表。あわせて増配も発表しており、これらを好感した買いが入った。施工量平準化と工程の順調な進捗により完成工事高、総利益が増加したこと、不動産開発事業で投資マンションと買い取り再販が好調に推移していることが業績を押し上げる。また、販管費の抑制も寄与する見込み。あわせて、期末配当予想を288円から343円に増額した。年間配当額は630円(前期555円)となる見通し。

■コメリ <8218>  3,325円  -195 円 (-5.5%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 コメリ<8218>が大幅安。22日取引終了後に発表した4~9月期連結決算は売上高が前年同期比2.3%増の1988億400万円、営業利益が同7.2%増の148億1600万円だった。堅調な内容だったものの、四半期ベースでみると直近7~9月期は減益となっており、これを売り材料視する見方が広がったようだ。第1四半期は肥料や農薬などの農業者向け商品や家庭菜園商品が堅調だったほか、夏物関連商品が好調に推移した。一方、第2四半期は南海トラフ地震臨時情報の発表や台風の影響で防災用品のニーズが高まったものの、記録的な残暑や天候不順を受けてガーデニング商品や殺虫剤、除草剤の販売が低調だった。通期の増収増益見通しに変更はない。

■良品計画 <7453>  2,362.5円  -92.5 円 (-3.8%)  本日終値
 良品計画<7453>は軟調な展開が続いている。今月発表した25年8月期連結業績予想は売上高が前期比11%増の7340億円、純利益が同9%減の380億円とした。店舗数の増加に伴い増収を見込む。一方、利益面では前期に円安による押し上げ影響や本社売却益があった反動に加え、生産・開発体制の強化により経費が先行することが響く見通し。減益予想を受けた売りが続いている。

■三菱重工業 <7011>  2,095円  -64.5 円 (-3.0%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が売られ、25日移動平均線を割り込んだ。重工大手で防衛関連株の筆頭格として脚光を浴びる同社株だが、米国市場でトランプラリーの様相が強まるなかで、この日は買い向かう姿勢が限られている。米防衛大手ロッキード・マーチン<LMT>が22日に発表した第3四半期(7~9月)決算は、1株利益が市場予想を上回った一方、航空機販売は低迷。次世代戦闘機「F35」の納入が予想を下回り、航空部門は減収となった。これを受けてロッキードマーチンの株価は同日に大幅安となっており、F35の組み立てに携わる三菱重の株価の重荷となったようだ。川崎重工業<7012>やIHI<7013>も軟調。

■ニトリホールディングス <9843>  19,880円  -575 円 (-2.8%)  本日終値
 ニトリホールディングス<9843>が下値を探る展開。神戸物産<3038>やセリア<2782>など円高メリット関連株が総じて安い。この日、東京外国為替市場でドル円相場は1ドル=152円台まで円安が進行した。輸入コスト負担が想定以上に膨らむことを警戒した売りが出たようだ。米長期金利に上昇圧力が掛かるなかで、日米金利差拡大を見込んだドル買い・円売りの流れが継続。ドル円相場はテクニカル的な節目となる200日移動平均線を上抜けると、上昇に弾みをつけた。

■FPパートナー <7388>  2,848円  -77 円 (-2.6%)  本日終値
 FPパートナー<7388>が冴えない。SBI証券が22日、FPパートナの目標株価をこれまでの5000円から4000円に引き下げた。保険代理業を展開する同社について、新規契約件数の推移が想定よりも弱含んでいると指摘したうえで、初年度手数料や業務品質支援金の予想の見直しなどを踏まえて、同証券はFPパートナの25年11月期の営業利益予想をこれまでの83億3200万円から74億1900万円に減額修正した。一方、生命保険の平準払い商品の販売は回復傾向にあり、自社集客の拡大効果なども見込めると指摘。投資判断は「買い」を継続した。

■マクドナルド <2702>  6,390円  -170 円 (-2.6%)  本日終値
 日本マクドナルドホールディングス<2702>が軟調。米疾病対策センター(CDC)が現地時間22日、米国のマクドナルド<MCD>のハンバーガー商品「クォーターパウンダー」が腸管出血性大腸菌の集団食中毒に関連していることが判明したと発表した。発表資料によると1人が死亡、10人が入院しているという。これを受けて米国のマクドナルド株は時間外取引で急落している。日本のマクドナルドに関しては、米国での集団食中毒被害に伴うブランドイメージの低下と、今後の集客面での悪影響を懸念した売りが出たようだ。

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