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【特集】GMOーAP Research Memo(1):2025年1月1日よりGMOインターネットへ商号を変更

GMO-AP <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

GMOアドパートナーズ<4784>は、総合インターネット広告代理店として、インターネット広告事業及びインターネットメディア事業を展開している。2025年1月1日付け(予定)で、親会社GMOインターネットグループ<9449>のインターネットインフラ事業及びインターネット広告・メディア事業を同社が承継する。そして同社は商号をGMOインターネット(株)へ変更するとともに、上場市場を東京証券取引所(以下、東証)スタンダード市場から東証プライム市場へ変更する。

1. 2024年12月期第2四半期は再編関連費用の影響で減益
2024年12月期第2四半期の連結業績は、取扱高(収益認識基準適用前の売上高に相当)が前年同期比21.1%減の15,407百万円、売上高が同19.7%減の6,537百万円、営業利益が120百万円の損失(前年同期は78百万円の利益)、経常利益が102百万円の損失(同208百万円の利益)、親会社株主に帰属する中間純利益が85百万円の損失(同106百万円の利益)だった。一部業種・クライアントにおける広告予算縮小の影響などにより取扱高・売上高が大幅に減少し、第2四半期の販管費で計上した再編関連費用(アドバイザリー費用213百万円)計上の影響で、各段階利益とも減益(赤字化)となった。ただし再編関連費用を除くベースで見ると営業利益は前年同期比18.3%増の93百万円となりおおむね計画水準だった。自社商材拡販による売上総利益率向上と各種コスト抑制が寄与した。

2. 2024年12月期利益予想を下方修正したが、再編関連費用除くベースは据え置き
2024年12月期の連結業績予想は2024年8月8日付けで各利益を下方修正して、売上高が前期比0.6%増の15,000百万円、営業利益が100百万円(前期は25百万円の損失)、経常利益が44.5%減の100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が36.3%増の55百万円としている。期初計画に対して売上高を据え置き、営業利益を300百万円減、経常利益を300百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益を165百万円減とする下方修正を行った。上期に再編関連費用を計上したことに加え、下期にも再編関連費用(臨時株主総会費用、体制整備に係る一時費用など)の計上を見込んでいる。なお再編関連費用の影響を除くベースでは期初計画を据え置いた形となる。取扱高と売上高については下期からの回復を見込み、子会社再編による人員配置適正化や競争力強化の効果、利益率の高い自社商材拡販による売上総利益率上昇効果、採用費・販促費を中心とする各種費用の抑制効果などにより、営業利益回復基調を見込んでいる。


3. インターネットインフラ事業の「岩盤ストック収益」基盤を承継して成長加速
2025年1月1日付け(予定)で、親会社GMOインターネットグループ(株)のインターネットインフラ事業(ドメイン事業、クラウド・ホスティング事業、アクセス事業)及びインターネット広告・メディア事業を吸収分割によって同社が承継する。そして同社は商号を「GMOインターネット」へ変更する。同社が承継する対象事業は、2023年12月実績で売上高が615億円、営業利益が61億円の規模となり、GMOインターネットグループの強みである「岩盤ストック収益」基盤を担う事業である。「岩盤ストック収益」とは「無くならない、無くてはならない、かつ継続課金の商材」による収益を指している。こうしたインターネットインフラ事業と同社のマーケティングノウハウを組み合わせることで、それぞれの成長を加速させる方針だ。なお、同社は対象事業の対価として同社普通株式257,941,328株を割当交付するため、2025年1月1日時点で発行済株式総数は274,698,528株、流通株式比率は1.44%となる見込みである。同社は事業承継に伴って東証スタンダード市場から東証プライム市場へ市場変更する予定だが、東証プライム市場の上場維持基準適合のための改善期間である2026年12月末までに、同社株式の売出・買取・消却などの改善策の実施を検討する。

■Key Points
・2025年1月1日付け(予定)で「GMOインターネット」に商号変更
・2024年12月期第2四半期は再編関連費用が影響して減益
・2024年12月期利益予想を下方修正だが、再編費用を除くベースは据え置き
・インターネットインフラ事業の「岩盤ストック収益」基盤を承継して成長加速

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《HN》

 提供:フィスコ

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