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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:古野電、パルHD、IDOM

古野電 <日足> 「株探」多機能チャートより
■古野電気 <6814>  2,105円  +400 円 (+23.5%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 古野電気<6814>は全般地合い悪に抗して大量の買い注文が流入。船舶用電子機器で世界屈指の商品競争力を誇り、特に魚群用探知機の高シェアは有名。足もとの業績も環境対応の新造船需要の高まりや円安効果などを反映し、会社側の想定を上回る好調な推移をみせている。そうしたなか15日取引終了後に25年2月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の65億円から110億円(前期比69%増)に大幅上方修正しており、これがポジティブサプライズとなった。同利益は08年2月期の69億3900万円を大きく上回り過去最高更新となる。好業績を背景に株主還元も強化、今期年間配当は従来計画の40円から35円の大幅増額で75円とすることも併せて発表、物色人気を加速させる格好となった。

■パルHD <2726>  3,005円  +407 円 (+15.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 パルグループホールディングス<2726>が一時470円超の急騰で3070円まで駆け上がり一気に大台替えとなった。ストップ高まであと30円に迫る上昇パフォーマンスで大幅に上場来高値を更新、全般悪地合いの中でひと際目立っている。近年成長が著しい雑貨店「3COINS(スリーコインズ)」を展開するほか、主力のアパレル部門では若年層の女性を顧客ターゲットとした「チャオパニックティピー」などで高水準の需要を捉えている。15日取引終了後に25年2月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の201億2000万円から229億6000万円(前期比23%増)に上方修正した。今期営業利益は修正前の時点で3期連続のピーク利益更新が見込まれていたが、更に14%程度水準が上乗せされる形となった。

■IDOM <7599>  1,213円  +137 円 (+12.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 IDOM<7599>が急騰。中古車買い取り最大手で「ガリバー」ブランドを主力展開している。業績は店舗網の拡大に伴いトップラインの伸びが顕著で利益面にも反映されている。15日取引終了後に発表した25年2月期上期(24年3月~8月)決算は営業利益が100億8300万円と100億円大台に乗せ前年同期比でも4割強の伸びを達成した。これを好感する買いが集中する格好となっている。なお、通期の営業利益については前期比26%増の203億円を見込んでおり、進捗率はほぼ50%に達している。株価面では低PERと高配当利回りが強みで、きょうはマドを開けて買われた後にやや伸び悩んではいるものの、1200円近辺は買い板が厚い。

■トランザクション <7818>  2,550円  +265 円 (+11.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 トランザクション<7818>が4日ぶりに急反発した。15日の取引終了後、24年8月期の連結決算発表にあわせ、25年8月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比11.4%増の279億円、最終利益は同4.0%増の39億1500万円と、ともに過去最高を見込み、好感されたようだ。同時に元放送作家の鈴木おさむ氏が運営するファンド「スタートアップファクトリー1号投資事業有限責任組合(SF1号ファンド)」に、子会社のトランスが出資するとも公表している。今期も引き続きeコマースの強化を軸としつつ、エコプロダクツやライフスタイルプロダクツ、ウェルネスプロダクツそれぞれで新製品の投入や顧客企業の開拓を進める。年間配当予想は前期比2円増配の41円とした。SF1号ファンドは、コンテンツ・IP(知的財産)企業やライフスタイル領域への投資を行うファンドで、「推しビジネス」の研究などを展開するトランスとの相乗効果が見込めると判断。新商品の開発力の強化や事業範囲の拡大を狙う。

■TREホールディングス <9247>  1,800円  +133 円 (+8.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 TREホールディングス<9247>が続急伸し、年初来高値を更新している。15日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を990億円から1020億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を83億円から120億円(同54.5%増)へ、純利益を51億円から69億円(同90.4%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において、廃棄物処理・再資源化事業で首都圏の大型案件が堅調に推移したほか、能登半島地震に係る復旧・復興支援事業が進展したことや、資源リサイクル事業で廃家電などの入荷が好調で、非鉄相場も高値圏で推移したことなどが要因という。下期は、能登半島地震に係る復旧・復興支援事業で冬季における降雪影響などが予想されるものの、公費解体などが進展することも寄与する。

■アズビル <6845>  1,239.5円  +24.5 円 (+2.0%)  11:30現在
 アズビル<6845>が4日ぶりに反発している。15日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を375億円から390億円(前期比5.9%増)へ、純利益を280億円から370億円(同22.5%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は、アズビルテルスターの連結除外の影響もあって3000億円(同3.1%増)の従来見通しを据え置いた。ただ、ビルディングオートメーション(BA)事業で既設建物向け分野やサービス分野が好調に推移していることに加えて、各事業で価格転嫁など収益力強化施策の取り組みが進んでいることが利益を押し上げる。また、アズビルテルスターの出資持ち分譲渡に伴い、売却益として約70億円を見込むことも最終利益を押し上げる。

■東宝 <9602>  5,715円  +33 円 (+0.6%)  11:30現在
 東宝<9602>が3日ぶりに反発している。15日の取引終了後、25年2月期連結業績予想について、売上高を2800億円から2970億円(前期比4.8%増)、へ、営業利益を550億円から620億円(同4.6%増)へ、純利益を390億円から400億円(同11.7%減)へ上方修正したことが好感されている。主力の映画事業で、「変な家」「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」「キングダム 大将軍の帰還」「ラストマイル」などが大ヒットしたことに加えて、前期からの続映となる「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」が興行収入115億円超と想定を超えるヒットとなったことが要因。世界的ヒットとなった「ゴジラ-1.0」の配信プラットフォームへの販売が国内・海外ともに大きく伸長していることや、TOHO animationで「ハイキュー!!」「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」「怪獣8号」の国内外の配信、商品化権、グッズ販売などの各種事業展開が好調に推移していることも寄与する。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高1636億8100万円(前年同期比17.2%増)、営業利益409億1500万円(同33.0%増)、純利益264億8500万円(同21.8%増)だった。また、16日寄り前には米国子会社が、北米を中心にアニメーションの製作・配給を行うジーキッズ(ニューヨーク州)の全株式を取得すると発表しており、これも好材料視されているようだ。ジーキッズ社はさまざまな国のアニメ作品の配給を手掛ける北米を代表する配給会社で、日本のアニメ作品では「天気の子」「君たちはどう生きるか」などの配給を行っている。これまでグループで積み上げてきた北米を中心としたライセンシング・商品化やEコマースサービスと融合することで、日本及び世界中のアニメーションを、より直接かつ広くファンに届けるための強い基盤を築き上げるとしている。

■ティーケーピー <3479>  1,237円  -231 円 (-15.7%)  11:30現在
 ティーケーピー<3479>が大幅続落している。15日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算で、最終利益が24億2200万円(前年同期比57.6%減)と大幅減益となったことが嫌気されている。貸会議室需要の回復継続やホテル稼働の好調維持により、売上高は202億8000万円(同14.3%増)となったものの、人件費など販管費が増加したことで営業利益は27億3300万円(同0.9%減)と減益となった。更に、前年同期にリージャス売却に伴う損失への税効果会計適用による法人税等調整額を計上したこともあり、最終利益は大幅減益となった。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高620億円(前期比69.7%増)、営業利益82億円(同77.5%増)、純利益55億円(同21.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  22,130円  -3,460 円 (-13.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 レーザーテック<6920>がウリ気配スタートで急反落を余儀なくされている。前日の米国株市場では半導体関連全般が軒並み大きく売られる展開となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%を超える下げとなった。オランダの半導体製造装置大手のASML<ASML>が25年12月期の業績予想の下方修正を発表し16%安と急落したことが半導体株全般への利食い急ぎの動きを誘発し、リスク回避ムード一色に染まった。この流れがきょうの東京市場に半導体セクターにも波及しているが、そのなかレーザーテクはASMLが製造する最先端半導体製造に必須となるEUV露光装置向けマスクブランクス検査装置などを独占供給していることで、ひときわ連想売りを浴びやすいポジションにある。

■ウェザーニューズ <4825>  6,010円  -690 円 (-10.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 ウェザーニューズ<4825>は大幅反落。15日取引終了後、既存株主による94万株の株式売り出しを実施すると発表した。売り出し価格は21日から24日までのいずれかの日に決定する。株式需給の悪化を懸念した売りが優勢となっている。

■マネーフォワード <3994>  5,672円  -611 円 (-9.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
 マネーフォワード<3994>が大幅安。15日取引終了後に23年12月~24年8月期連結決算を発表し、売上高は296億7300万円(前年同期比37.5%増)、最終損益は37億1200万円の赤字(前年同期49億3500万円の赤字)となった。引き続き赤字を計上したことが嫌気されている。主力のバックオフィス向け業務効率化クラウドソリューション「マネーフォワードクラウド」など各サービスの成長が続いた。一方、引き続き先行投資が損益面で重荷となった。

■ベースフード <2936>  270円  +60 円 (+28.6%)  11:30現在
 ベースフード<2936>が急伸している。同社は15日の取引終了後、25年2月期の単体業績予想の修正について開示した。今期の売上高予想は33億3800万円減額して157億2800万円(前期比5.7%増)、営業損益の黒字額の予想は1億1500万円減額して5100万円(前期は9億200万円の赤字)に引き下げた。一方、未定としていた経常損益予想は3100万円の黒字(前期は8億9100万円の赤字)、最終損益予想はトントン(同8億5600万円の赤字)に設定している。コストダウンの推進や商品の値上げを実施した同社は8月単月で営業黒字化を達成化したとしており、今後の業績回復を期待する投資家の見直し買いを集める格好となったようだ。なお、8月中間期の売上高は前年同期比6.5%減の75億7900万円、最終損益は5億600万円の赤字(前年同期は1億3000万円の赤字)だった。加えて同社は、農林水産省が運営する中小企業イノベーション創出推進事業のテーマの1つとして設定された「穀物の新規需要を創出する製造技術の実証」に提案を行い、補助対象事業として採択されたと公表した。実施期間は28年度末までで、補助上限額は18億7000万円。25年2月期の業績予想に及ぼす影響はないものの、26年2月期以降の影響については現在精査中としている。

■ポエック <9264>  1,558円  +300 円 (+23.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ポエック<9264>がカイ気配。15日の取引終了後に24年8月期の連結決算発表にあわせ、25年8月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比25.4%増の105億円、最終利益予想は同98.7%増の6億円とした。前期に続き過去最高益の更新を計画する。更に、前期の配当についてこれまでの予想に特別配当10円分を増額したうえで、今期の年間配当予想は特別配当を含めた前期の水準から17円増配の70円とした。業況と株主還元姿勢を好感した買いが集まったようだ。前期に買収した有機溶剤回収リサイクル装置の製造販売を手掛けるコーベックスと、消火用スプリンクラーヘッドの製造販売を展開するアイエススプリンクラーの業績が期首から組み込まれる。既存のグループ各社について関連市場の需要動向は上向きのトレンドであると想定しつつ、前期の実績をベースに総じて保守的に計画したという。24年8月期の売上高は前の期比18.7%増の83億7100万円、最終損益は同13.8%増の3億100万円となった。

■JESCO <1434>  867円  +150 円 (+20.9%) ストップ高   11:30現在
 JESCOホールディングス<1434>に人気集中。独立系で電気設備の設計及び施工を主力事業としているが、豊富な受注残を武器に業績拡大路線をまい進している。15日取引終了後に発表した24年8月期決算は営業利益が前の期比2.7倍となる11億4300万円と急拡大、更に25年8月期の同利益は前期比58%増の18億円と高水準の伸びを継続する見通しとなった。2期連続の過去最高利益更新予想でこれを評価する買いを呼び込んでいる。目覚ましい収益成長にもかかわらず、株価指標面ではPERが5倍前後、PBRが0.8倍台とバリュー株としての素地が前面に押し出されており、水準訂正高を見込む動きが顕在化した。

●ストップ高銘柄
 JESCO <1434>  867円  +150 円 (+20.9%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 MX中国株投 <2530>  19,040円  -5,000 円 (-20.8%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、1銘柄

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