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【通貨】ユーロ週間見通し:下げ渋りか、ECB追加利下げもリスク回避の円買い後退

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米インフレ緩和ペース減速でユーロ売り強まる

今週のユーロ・ドルは弱含み。週前半に1.0996ドルまで反発したが、欧州中央銀行(ECB)による10月追加利下げが想定されていること、米国のインフレ緩和ペースの減速を受けてユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。ユーロ・ドルは一時1.09ドルを下回った。複数の米経済指標は市場予想を上回ったことも意識されたようだ。取引レンジ:1.0898ドル-1.0996ドル。

■もみ合いか、ECB追加利下げとFRBの利下げペース減速に注目

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。10月17日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加利下げが見込まれるが、金融緩和によって域内経済の持ち直しが期待され、過度なユーロ売りは抑制されそうだ。一方、米国経済のソフトランディングが期待され、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースは緩やかとみたドル買いが入りやすい。

予想レンジ:1.0800ドル-1.1100ドル

■上げ渋り、ドイツ経済の停滞を警戒したユーロ売りも

今週のユーロ・円は上げ渋り。日本とユーロ圏の金利差縮小観測は後退し、リスク選好的なユーロ買い・円売りが観測されたが、ドイツ経済の停滞を警戒したユーロ売りも観測されており、この影響でユーロ・円は163円台後半で上げ渋る状態が続いた。取引レンジ:161円91銭-163円61銭。

■下げ渋りか、ECB追加利下げもリスク回避の円買い後退

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は10月17日開催の理事会で追加利下げが予想されるが、金融緩和による域内経済の回復を期待したユーロ買いも入りやすい。一方、日本銀行は今月末の金融政策決定会合では現行の政策を維持する見通し。中東の混迷が深まりつつあるものの、円買いは抑制されるだろう。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・17日(木):欧州中央銀行主要政策金利発表(現行:3.60%)

予想レンジ:161円50銭-164円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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