【市況】【市場反応】ECB、25BPsの追加利下げ決定、予想通り、将来の軌道示さずユーロ高
ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより
欧州中央銀行(ECB)は、定例理事会で市場の予想通り、25ベーシスポイントの追加利下げを決定した。預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を0.25ポイント引き下げ3.50%に決定。中銀預金金利と主要政策金利のスプレッドを0.50ポイントから0.15ポイントに縮小する方針を3月に発表済みで、主要政策金利を0.60ポイント引き下げ3.65%、限界貸出金利(上限)を0.60ポイント引き下げ3.90%と決定。
ただ、今後の政策軌道を示さず、さらに、インフレ見通しを前回会合と同水準で維持したためユーロ買いが優勢となった。さらに、ラガルド総裁が理事会後の会見で、9月にインフレ低下も今後上昇すると言及したためユーロ買いが加速した。
ユーロ・ドルは1.1011ドルから1.1041ドルまで上昇し、日中高値を更新。ユーロ・円は156円54銭まで下落後、157円15銭へ反発した。ユーロ・ポンドは0.844ポンドから0.8456ポンドまで上昇。
【金融政策】
・欧州中央銀行(ECB)
・主要政策金利を0.60ポイント引き下げ3.65%に決定
・預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を0.25ポイント引き下げ3.50%に決定
・限界貸出金利(上限)を0.60ポイント引き下げ3.90%に決定
「2026年までの成長見通し下方修正」
「金利の特定の道筋には事前にコミットしない」
「インフレ、中期目標の2%回帰確認を公約」
「時宜を得てインフレを2%に戻すことを決定」
「APPのポートフォリオ、緩和的、予想可能なペースで縮小」
「必要な限り、景気抑制的な金利を維持」
「最近のインフレデータは広範に予想に一致」「2024年インフレは2.5%、25年2.2%、26年1.9%を予想」「PEPPを月75憶ユーロ削減」「PEPPの再投資を年末に停止する意向」
「データ次第で、会合ごとに政策判断するアプローチを継続」「委員会は全手段を修正する準備がある」
《KY》
提供:フィスコ