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【材料】HPが決算 PC回復もプリンタ―部門が冴えず ただ、株価は切り返す=米国株個別

(NY時間09:50)(日本時間22:50)
HP<HPQ> 35.17(+0.41 +1.17%)

 HP<HPQ>が前日引け後に5-7月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益は予想を下回った。プリンタ―部門が冴えなかった。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを下方修正した。

 今回の1株利益の見通し下方修正は、PC回復による2年ぶりの増収を覆い隠している。プリンターの販売低迷が要因だが、プリンターはPCよりも全体の売上高に占める割合は小さいものの利益率は遥かに高く、消耗品の販売も同社の主要な収益源となっている。

 ロレスCEOは、プリンター事業の売上減は少なくとも年末まで続くと述べている。また、現時点では企業がプリンターをアップグレードするインセンティブはほとんどないとも付け加えていた。一方、PC事業の回復はPCの老朽化と、マイクロソフト<MSFT>のWindows10のサポート終了が迫っていることも、企業が機器のアップグレードを後押しした。消費者向けPCの売上は1%減少したが、減少幅は予想よりも小さかった。

 アナリストは「プリンター事業低迷が複数四半期に渡るPC回復の好影響を相殺する可能性がある。プリンター市場は中国からの需要低迷で回復が妨げられている」と述べていた。なお、同社の取締役会は自社株買いの枠を計100億ドルに引き上げた。

 ただ、株価は下落して始まったものの、直ぐに切り返して上げに転じている。

(5-7月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.83ドル(予想:0.86ドル)
・売上高:135.2億ドル(予想:133.7億ドル)
  パーソナルシステム:93.7億ドル 4.9%増(予想:91.5億ドル)
  プリンター:41.4億ドル(予想:42.5億ドル)
・営業利益率(調整後):8.1%(予想:8.6%)
・FCF:13億ドル(予想:14.2億ドル)

(8-10月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.89~0.99ドル(予想:0.95ドル)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):3.35~3.45ドル(従来:3.30~3.60ドル)(予想:3.45ドル)
・FCF:31~36億ドル(予想:31.4億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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