【材料】クオルテック---24年6月期は2ケタ増収増益、主力の信頼性評価事業が2ケタ増収増益を果たす
クオルテック <日足> 「株探」多機能チャートより
クオルテック<9165>は9日、2024年6月期決算を発表した。売上高が前期比10.7%増の36.23億円、営業利益が同25.3%増の3.81億円、経常利益が同24.1%増の3.66億円、当期純利益が同28.5%増の2.70億円となった。
信頼性評価事業の売上高は31.95億円(前期比11.2%増)、営業利益は9.84億円(同24.1%増)となった。分析・解析分野では、従来の検査機器より高度な分析・解析が可能な機器の稼働が高位で推移した。環境試験分野では、恒温恒湿試験を始めとする多くの試験種で堅調な業績推移となった。断面研磨分野では、研磨技術の向上による付加価値の創造や、作業完了までの工程の効率化を図ることで顧客ニーズへの対応力を強化し、多くの受注を効率よく処理できた。パワーエレクトロニクス評価分野では、半導体開発の端境期により一時的に受注が伸び悩んだが、それをカバーする受注を獲得した。
微細加工事業の売上高は2.77億円(前年同期比13.3%増)、営業利益は0.98億円(同221.1%増)となった。試作品加工における顧客ニーズへの対応力を強化したことや、信頼性評価事業部門とのコラボレーション案件の受注が伸びた。
その他事業の売上高は1.51億円(前年同期比2.5%減)、営業利益0.11億円(同67.5%減)となった。表面処理加工事業において、主要顧客からの安定的な受注により堅調な業績推移となり、ゼロ・イノベーション事業においては、コンサルティングサービスや装置等に使用する消耗部材の販売等が堅調に推移し業績を押し上げた。一方で、バイオ事業ではコロナ禍で好調であったペット購買需要が顕著に減衰したことによる遺伝子検査の受注低迷や、競合他社の参入により価格競争局面に入ったことが影響した。
2025年6月期通期の業績予想については、売上高が前期比10.4%増の40.00億円、営業利益が同1.0%増の3.85億円、経常利益が同0.9%増の3.70億円、当期純利益は同3.7%増の2.80億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ