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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アストロHD、日東紡、FPパートナ

アストロHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■アストロHD <186A>  932円  +148 円 (+18.9%) 一時ストップ高   11:30現在
 アストロスケールホールディングス<186A>が急反発している。この日の寄り前に、子会社アストロスケールが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズ2の大型契約を締結すると発表しており、好材料視されている。CRD2は、JAXAの進めるデブリ除去プログラムを起点に新しい宇宙事業を開拓し、日本企業が新たな市場を獲得することを目的としたプロジェクト。24年2月にミッションが実施されているフェーズ1では、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」を開発し、非協力物体であるデブリへの接近、近傍制御を行い、軌道上に長期間存在する情報の少ないデブリの運動や損傷・劣化がわかる画像データを取得。続くフェーズ2では、更なる画像データを取得するとともに、デブリ除去としてその捕獲や軌道離脱も行う予定で、今後捕獲機構であるロボットアームを含め、フェーズ2で運用する「ADRAS-J2」の開発を進めるという。今回の契約の契約金額は120億円で、グループ史上最大規模の受注となり、同件に関する収益は29年3月末までの契約期間にわたって計上される予定。なお、25年4月期業績予想には織り込み済みとしている。

■日東紡績 <3110>  6,030円  +250 円 (+4.3%)  11:30現在
 日東紡績<3110>が大幅続伸、7月17日以来約1カ月ぶりに6000円台を回復。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも示現した。繊維メーカーの老舗だが、多角化に注力。現在はグラスファイバーを収益の主柱とし、電子デバイスや建築資材用でビジネスチャンスをとらえている。特に同社の製造するスペシャルガラスは、ここ増設の動きが加速しているデータセンター向けに高水準の需要を取り込んでいる。今期は07年3月期に記録した113億7900万円を大きく上回り、前期比79%増の150億円と18年ぶりのピーク利益更新予想にあり、時価は戻り初動とみた投資資金の攻勢が加速している。

■FPパートナー <7388>  2,930円  +89 円 (+3.1%)  11:30現在
 FPパートナー<7388>が反発している。前週末16日の取引終了後、24年7月単月の生命保険新規契約ANP(年換算保険料)が34億8100万円(速報値)となり、これまでの最高実績である今年6月の28億1500万円(確定値)を更に上回り、2カ月連続で過去最高を更新したと発表したことが好感されている。4月から放映を開始した新CMによる認知度向上などで、全国28店舗(24年7月末時点)展開の「マネードクタープレミア」の集客も好調に推移しており、7月は「マネードクタープレミア」単独での生命保険新規契約ANPも過去最高となったという。

■あすか薬HD <4886>  2,359円  +71 円 (+3.1%)  11:30現在
 あすか製薬ホールディングス<4886>が6日続伸している。前週末16日の取引終了後、ドロスピレノンを単一の有効成分とする経口避妊薬のライセンス契約先であるHyundai Pharmが韓国において製造販売承認を取得したと発表。これを材料視した買いが株価を支援したようだ。2022年6月にHyundai Pharmと韓国での開発発売権に関するライセンス契約を締結していた。日本では子会社のあすか製薬が今年6月24日に製造販売承認申請を行っている。

■日本郵船 <9101>  5,097円  +117 円 (+2.4%)  11:30現在
 日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が堅調に推移している。コンテナ船市況の目安とされる上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)は8月16日時点で、前の週に比べて27.47高い3281.36に上昇した。直近の下落が一服して反発した形となり、海運株に対しては、コンテナ船市況の上昇による業績押し上げ効果への期待が膨らんだようだ。東証の業種別指数で「海運業」は上昇率でトップとなっている。

■QPS研究所 <5595>  1,627円  +36 円 (+2.3%)  11:30現在
 QPS研究所<5595>が5日続伸している。この日の寄り前に、米スペースX(カリフォルニア州)による小型SAR衛星QPS-SAR8号機の打ち上げが完了し、午前6時32分に軌道投入されたと発表しており、好材料視されている。現在はアンテナの展開成功まで確認済みで、今後は初画像(ファーストライト)の取得に向けて、衛星の調整を行うという。なお、同件は25年5月期の業績予想における前提の一つで、業績に与える影響は軽微としている。

■パンパシHD <7532>  3,519円  -203 円 (-5.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は3日ぶり反落。前週末16日の取引終了後、25年6月期連結業績予想について売上高を前期比6.0%増の2兆2200億円、純利益を同2.5%減の865億円と発表した。最高益だった前期から一転減益となる見通しを示しており、これを嫌気した売りが優勢となっている。配当予想は、前期分について記念配当9円を上乗せして年30円とした上で、今期は年34円を見込んだ。同時に発表した24年6月期決算は売上高が前の期比8.2%増の2兆950億円、純利益が同34.1%増の887億100万円だった。インバウンドの増加などが追い風となった。

■シーアールイー <3458>  1,472円  -8 円 (-0.5%)  11:30現在
 シーアールイー<3458>は冴えない。前週末16日の取引終了後、物流施設「ロジスクエア成田」に関連する信託受益権を売却すると発表した。売却価格は非公表とするものの、24年7月期の売上高予想の10%未満になるという。売却による売上高と売却益は25年7月期第1四半期(8~10月)での計上を予定する。もっとも同社株は直近では戻り歩調にあったこともあり、発表を受けて買い上がる姿勢は限られ、目先の利益を確定する目的の売りに押される格好となった。

■シンバイオ製薬 <4582>  308円  +68 円 (+28.3%)  11:30現在
 シンバイオ製薬<4582>が大幅続伸している。この日の寄り前に、再発または難治性のリンパ腫患者(NK/T細胞リンパ腫などの悪性リンパ腫)を対象としたブリンシドフォビル(以下BCV)の国際共同第1b/2相臨床試験を開始したと発表しており、好材料視されている。同社では、これまでシンガポール国立がんセンターと BCVに関する共同研究を行ってきたが、非臨床試験でBCVのNK/T細胞リンパ腫及びPTCL(末梢性T細胞リンパ腫)などの悪性リンパ腫に対する優れた抗腫瘍活性を確認。今回の試験では、BCVのがん領域において、ヒトPOC(有用性や効果が確認されること)を確立することを目的としているという。なお、同件が24年12月期業績に与える影響はないとしている。

■アスマーク <4197>  2,366円  +400 円 (+20.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アスマーク<4197>はカイ気配。消費者の動向などを調査し分析するマーケティング・リサーチ事業を主力展開するが、足もとの業績は好調で24年11月期は売上高、営業利益ともに2ケタ成長を見込む。そうしたなか、前週末16日取引終了後に、株主優待制度の新設を発表。毎年11月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて1000~3万円分のQUOカードを贈呈するというもので、これをポジティブ視する買いが集中する格好となった。同社はもとより株主還元に積極的で、前週末終値換算で配当利回りは3.6%台と高いこともポイントとなっている。

■ピアラ <7044>  278円  +45 円 (+19.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 ピアラ<7044>が一時ストップ高。前週末16日の取引終了後、ITbookホールディングス<1447>と業務提携したと発表した。地方公共団体に対するDX化やAI・IOTに関するコンサルティングサービスを提供しているITbookと、ピアラが培ってきたマーケティングのノウハウを生かし、地方公共団体などのブランディングや認知向上、利用者・顧客の獲得などの施策を実施するという。これが買い材料視されている。

■セルシード <7776>  671円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   11:30現在
 セルシード<7776>がストップ高に買われているほか、サンバイオ<4592>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>、住友ファーマ<4506>、ラクオリア創薬<4579>などバイオ関連が一斉高に買われている。きょうは主力大型株が戻り一巡となるなか中小型株に物色の矛先が向いており、中でも個人投資家の投げが出たバイオ関連株の上値が軽く、投資資金を誘導している。市場では「バイオベンチャーは投資先行型で足もとは利益が伴わない銘柄が多く、決算発表を跨ぐ形では買いにくい面がある。目先決算発表期間を通過したことで、その足かせが外れたこともポイント」(中堅証券ストラテジスト)と指摘する声がある。

■ダブルエー <7683>  2,506円  +371 円 (+17.4%)  11:30現在
 ダブルエー<7683>が急騰し、年初来高値を更新している。前週末16日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。あわせて、25年1月末時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表した。従来制度では、100株以上を保有する株主を対象に自社ブランド「ORiental TRaffic ONLINE STORE」で利用できる靴1足無料券を贈呈していたが、新制度では靴以外にもバッグ及びシューケア商品などに拡大するほか、株式分割後に600株以上を保有する枠を設定し、また株主優待対象ブランドを卑弥呼・NICALに拡充するとしている。

■ネットプロ <7383>  303円  +40 円 (+15.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 ネットプロテクションズホールディングス<7383>は上げ幅を拡大。300円台に乗せる場面があり、年初来高値を更新した。19日午前10時半ごろ、同社が提供する後払い決済サービス「NP後払いair」に関し、サイボウズ<4776>のクラウドサービス「kintone(キントーン)」と連携した新たなサービスの提供を開始すると発表。これを手が掛かり視した買いが入ったようだ。「NP後払いair」は水道・ガスの修理や住設機器の設置・修理など訪問型の役務サービス向けに、後払い決済を可能とする。キントーンとの連携により、顧客・案件管理から請求業務まで一括管理ができるようになり、業務効率の向上につながるという。

■WASHハウス <6537>  429円  +56 円 (+15.0%)  11:30現在
 WASHハウス<6537>が急反発している。今朝の日本経済新聞電子版で「大きなタッチパネルモニターを搭載しスマートフォンアプリからも操作できる独自の洗濯乾燥機を開発した」と報じられており、好材料視されている。記事によると、モニターにアプリ登録時に入力された年齢や性別に合わせた広告を流すことで店舗自体を広告媒体として収益を確保し、同社が目指す「洗濯無料化」の実現につなげるという。まずは10月に宮崎市と福岡市の各1店舗に導入し、状況を確認したうえで全国の店舗に広げるとしている。

●ストップ高銘柄
 PRISMバ <206A>  657円  +100 円 (+18.0%) ストップ高   11:30現在
 クオリプス <4894>  7,600円  +1,000 円 (+15.2%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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