【材料】ラバブルマーケティング:業績は改善、インバウンドプロモーションに注力
ラバブルMG <日足> 「株探」多機能チャートより
ラバブルマーケティンググループ<9254>は、SNSマーケティング運用全般における支援事業、運用支援ツールの開発・提供などをてがけている。同社の競争優位性は、長年のノウハウの蓄積に基づく高い生産性と、SNSマーケティング運用支援ツールの充実にある。
SNSマーケティング事業は同社の主要事業であり、2024年10月期第2四半期売上の96.2%を占めている。この事業は、SNS運用支援(2024年10月期第2四半期のSNSマーケティング事業内での売上高比率79.0%)、運用支援ツールの提供(同20.2%)、教育(同0.8%)の3つのソリューションで構成されている。これらのソリューションは相互補完しながら循環成長を促進している。
運用支援は、企業のSNSアカウントの立ち上げから管理や投稿、キャンペーンの企画・実施、分析レポートの作成までの一連をサポートするサービスである。具体的には、企業のブランド認知度向上やエンゲージメント強化を目的とした投稿の企画・運用、ターゲット層への効果的なアプローチを行うための戦略立案などが含まれる。
2024年10月期第2四半期の業績は順調に推移しており、売上高は1,092百万円、営業利益は145百万円となっている。通期業績予想は売上高で2,000百万円、営業利益で100百万円であり、達成率は各々54.6%、145.7%となっている。同社の業績は3月や12月など上半期に偏重する傾向にある。従来の3月決算だと、下半期が当該時期に該当し、コストコントロールが難しかったことから、上半期に売上高ペースを明確化できるように決算期を変更している。したがって、上半期の業績が通期予想に対して高い進捗となる傾向はあるが、想定以上に好調であることも事実だ。
新規受注件数は256件、前年同期比は29.9%増で好調に推移している。また、年間取引高が1,000万円以上のロイヤルクライアント社数は前年同期比で+5社、13.9%増加、上位10社の平均取引高は約1,000万円増加となっており、直近1年での大型案件の新規獲得に加え、既存ロイヤルクライアントに対する?幅アップセルに成功している。運用ツールの契約件数も順調に増え、前年同期比11.5%増の553件となり、ARR(年間経常収益)も同11.7%増の266百万円と順調。ストック売上高も積み上がってきている。
今後は既存事業の成長に加え、特にインバウンドプロモーションと海外マーケティング支援(Japan Promotion Project)において成長が期待されている。同社は東南アジア市場への積極的な展開を図っており、現地法人の設立などにより市場シェアの拡大を目指している。Japan Promotion Projectは、日本の食、文化、観光/旅行、製品/サービスといった様々な資産を世界に発信し、日本と世界を繋ぐことを目的としている。
なお、3月には株主優待の新設を発表した。2024年4月末および10月末時点の株主名簿に同一株主番号で連続2回以上記載または記録され、100株以上を半年以上保有している株主が対象となり、対象となる株主にはQUOカード1,000円分が進呈される。
《NH》
提供:フィスコ